- 著者インタビュー
- 外国語・英語
小学校外国語活動・外国語を行う際に知っておいていただきたい理論や授業デザイン、指導方法から授業案例まで、細部にわたって幅広く取り扱っており、この1冊で小学校英語のすべてが分かるように作成しました。また、クラスルーム・イングリッシュや英語教育キーワード、小学校英語の歴史なども加え、例え、今後、学習指導要領や教科書が変わったとしても、この1冊で一生、理論や指導力を身につけることができるようになっています。
来年度から始まる学習指導要領完全実施に向けて、校内研修や各自治体の研修が行われるはずです。その際、本書を研修のテキストとして活用いただき、学級担任のみならず、全ての教員が指導者として自立できるようにしていただければと考えています。
日本の先生方は他の国の追随を許さないほど優れていると言われています。その先生方にとっては、外国語活動・外国語の指導にあまり慣れていないとしても、数年で立派な指導者になることは疑いのないことです。そして、更に指導力を高め、子ども達の英語運用能力をも高めるには、また一歩進んだ指導法が求められるようになります。それが、プロジェクト学習であり、CLILなのです。これらは、複合的に英語を学習することで副次的な能力を向上させることができます。まさに、発展学習の1つと考えることができるでしょう。
高学年の教科書は夏以降に採択が決定する運びとなっています。そこで、秋以降、採択された教科書をもとに、校内で勉強会や研修会を開いて、指導の在り方や評価の仕方などの共通理解を図ることが必要です。これは、5、6年の担当教員だけではなく、校内全員で取り組むべき課題の1つです。そして、全員でカリキュラムを作成したり、授業に必要な教材教具を準備をしたりする必要があります。また、パフォーマンステストとパフォーマンス評価などについても計画を練っておくことが大切になります。
コミュニケーションの極意は相手をよりよく知ろうとする心の有り様です。同じように、外国語活動・外国語の授業を上手く実践するには、まずは、小学校外国語活動・外国語をよりよく知ることが肝心です。そのために、あえて本書を上梓したわけです。これからの日本を背負う子ども達に取って、英語はよりよく生きていくための1つのアイテムとなります。一人でも多くの子ども達が英語を好きになり、世界で活躍できるよう、本書を活用いただき、授業に臨んでいただければ本望です。