著者インタビュー
新刊書籍の内容や発刊にまつわる面白エピソード、授業に取り入れるポイントなどを、著者に直撃インタビューします。
令和元年!外国語教育のスタートダッシュに備えよう
大阪樟蔭女子大学教授菅 正隆
2019/4/26 掲載

菅 正隆かん まさたか

大阪樟蔭女子大学教授。岩手県北上市生まれ。大阪外国語大学卒業後,大阪府立高等学校教諭,大阪府教育委員会指導主事,大阪府教育センター主任指導主事,文部科学省初等中等教育局教育課程課教科調査官・国立教育政策研究所教育課程研究センター教育課程調査官を経て,2009年4月より現職。文部科学省教科調査官時代,日本初の小学校外国語活動導入の立役者。英語授業研究学会理事。

―本書の特長は「小学校外国語活動・外国語授業づくりの教科書」と言えることだと思いますが、具体的にはどのような内容が収録されていますか?

 小学校外国語活動・外国語を行う際に知っておいていただきたい理論授業デザイン指導方法から授業案例まで、細部にわたって幅広く取り扱っており、この1冊で小学校英語のすべてが分かるように作成しました。また、クラスルーム・イングリッシュ英語教育キーワード小学校英語の歴史なども加え、例え、今後、学習指導要領や教科書が変わったとしても、この1冊で一生、理論や指導力を身につけることができるようになっています。

―さらに本書には学習指導案の書き方から教材研究の方法、模擬授業や校内研修の方法も収録されています。移行期最終年のこの時期に各学校でどのように活用してほしいと思いますか?

 来年度から始まる学習指導要領完全実施に向けて、校内研修や各自治体の研修が行われるはずです。その際、本書を研修のテキストとして活用いただき、学級担任のみならず、全ての教員が指導者として自立できるようにしていただければと考えています。

―4章には研究授業例としてプロジェクト学習やCLILを用いた授業など、ワンランク上の英語授業例も紹介されています。この授業例はどのような視点で選ばれたのでしょうか?

 日本の先生方は他の国の追随を許さないほど優れていると言われています。その先生方にとっては、外国語活動・外国語の指導にあまり慣れていないとしても、数年で立派な指導者になることは疑いのないことです。そして、更に指導力を高め、子ども達の英語運用能力をも高めるには、また一歩進んだ指導法が求められるようになります。それが、プロジェクト学習であり、CLILなのです。これらは、複合的に英語を学習することで副次的な能力を向上させることができます。まさに、発展学習の1つと考えることができるでしょう。

―教科化とともに新教科書が配布され、来年度(令和2年度)の外国語教育は大きな節目を迎えます。学校現場ではどのような準備をすればよいスタートがきれるでしょうか?

 高学年の教科書は夏以降に採択が決定する運びとなっています。そこで、秋以降、採択された教科書をもとに、校内で勉強会や研修会を開いて、指導の在り方や評価の仕方などの共通理解を図ることが必要です。これは、5、6年の担当教員だけではなく、校内全員で取り組むべき課題の1つです。そして、全員でカリキュラムを作成したり、授業に必要な教材教具を準備をしたりする必要があります。また、パフォーマンステストパフォーマンス評価などについても計画を練っておくことが大切になります。

―最後に読者の先生方へのメッセージをお願いします。

 コミュニケーションの極意は相手をよりよく知ろうとする心の有り様です。同じように、外国語活動・外国語の授業を上手く実践するには、まずは、小学校外国語活動・外国語をよりよく知ることが肝心です。そのために、あえて本書を上梓したわけです。これからの日本を背負う子ども達に取って、英語はよりよく生きていくための1つのアイテムとなります。一人でも多くの子ども達が英語を好きになり、世界で活躍できるよう、本書を活用いただき、授業に臨んでいただければ本望です。

(構成:木山)
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