著者インタビュー
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移行期本番!「単元構想表」を効果的に使って授業改善をしよう!
十文字学園女子大学教授冨山 哲也
2018/7/17 掲載
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 今回は冨山哲也先生に、新刊『中学校 新学習指導要領 国語の授業づくり』について伺いました。

冨山 哲也とみやま てつや

十文字学園女子大学人間生活学部児童教育学科教授。
東京都公立中学校教員、あきる野市教育委員会、多摩教育事務所、東京都教育庁指導部指導主事を経て、平成16年10月から文部科学省教科調査官(国語)、国立教育政策研究所教育課程調査官・学力調査官。平成20年版学習指導要領の作成、全国学力・学習状況調査の問題作成・分析等に携わる。平成27年4月から現職。平成29年版学習指導要領等の改善に係る検討に必要な専門的作業等協力者(中学校国語)。第1期〈絵本専門士〉。

―本書には、中学校国語科の授業改善のために、新学習指導要領を使いこなすポイントがたっぷり紹介されています。まずは1〜6章までの構成について簡単に教えてください。

 第1章では、学習指導要領を読むためのコツを示しています。第2章では、「新学習指導要領から授業をつくる」ための具体的な手順を整理しました。第3章から第5章では、「話すこと・聞くこと」「書くこと」「読むこと」の授業づくりを、「単元構想表」という書式に基づいて提案しています。第6章では、「語彙・読書・言語文化」等の授業アイデアを示しました。

―本書では3領域の言語活動例を具体化した授業アイデアや〔知識及び技能〕を重点的に指導する授業アイデアを、「単元構想表」とともにご紹介いただいています。この「単元構想表」とはどのようなものでしょうか。

 「単元構想表」は、単元の授業構想を1枚の紙の上で行うために考えたものです。指導事項と言語活動を関連付けて単元の全体像を描くとともに、〔知識及び技能〕〔思考力、判断力、表現力等〕との関連、指導の重点化についても意識できるようになります。今後、学習評価の方向性が明らかになれば、その要素も加えられます。

―またこの「単元構想表」は、授業改善のためにどのように活用できるでしょうか。

 新学習指導要領は資質・能力を重視しています。国語科の場合、それは指導事項を中心に示されています。「単元構想表」を使った授業づくりは、何より、育成する資質・能力は何かということを深く理解することができます。同時に、言語活動を通した主体的・対話的で深い学びについても、単元全体で構想することができます。

―中学校では、2021年度の全面実施に向け、新学習指導要領への移行期間が続きます。この時期、学校ではどのようなことに留意して授業づくりや単元構想を進めるとよいでしょうか。

 移行期間中は、学習指導要領改訂を踏まえた実践のリニューアルや、実験的で提案性のある授業がどんどん行われてほしいと思います。学習方法や学習形態の工夫も重要ですが、前述したように、生徒に資質・能力がしっかり付くことが必要です。そのためにも、「新学習指導要領から授業をつくる」ことを提案します。

―最後に読者の先生方へのメッセージをお願いします。

 予測困難な時代を、多様な人と力を合わせて乗り越えていくためにはいろいろな言葉の力が必要です。子供たちが、そのような言葉の力を主体的に獲得できるような授業づくりを進めていきましょう。教師の授業づくりの“熱”が、子供の学習の“熱”を生み出すのだと思います。

(構成:木山)
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