著者インタビュー
新刊書籍の内容や発刊にまつわる面白エピソード、授業に取り入れるポイントなどを、著者に直撃インタビューします。
一本の縄で子どもたちが夢中になる!
大阪市立焼野小学校教諭池川 佳志
2016/11/29 掲載
  • 著者インタビュー
今回は関西体育授業研究会事務局の池川佳志先生に、新刊『クラスの絆がグッと深まる!「なわとび」絶対成功の指導BOOK』について伺いました。

池川 佳志いけがわ けいじ

なわとびパフォーマー「NAWA-NAWA」のパフォーマンスを見て、なわとびの虜になる。教材としてのなわとびの魅力を伝えるため、関西体育授業研究会の仲間とともに活動している。大阪を中心に、なわとびの教員研修会や出前授業を数多く行う。おおさか子どもジャンプアップ大会自由演技部門に、第1回大会から14年連続で勤務校のチームを率いて出場。第65回大阪市立校園職員児童生徒表彰(教育実践功績)、平成26年度文部科学省優秀教員表彰(部活動指導)。

―これまでの「なわとび」と本書の「なわとび」は、何が違うのでしょうか。「キズナワ」という本書オリジナルの語とともに教えていただけますか。

 なわとびカードを渡して自得に頼るこれまでの「なわとび」とは違い、「キズナワ」は、仲間との絆(キズナ)のなかで「かかわる、わかる、できる」ことができる「なわとび」です。「絆」は、「ほだ(す)」とも読みます。「絆す」には「自由を束縛する」という意味があり、絆の強まりはよいことばかりではないのかもしれません。しかしながら、「つなぎ止める」という意味もあり、「キズナワ」でつながり合った関係のなかで学んでほしいという私たちの願いが込められています。

―本書では、短なわ、中なわ、大なわに関して、それぞれ活動人数や編成、種類別に技が紹介されていますね。実際の授業での活用方法を教えてください。

 一人でとぶ短なわは、技の数が多く、活動はペアや小グループでの教え合い活動が中心になります。逆に大なわは、動きは限られたものになりますが、大人数での活動になり、目標の達成は、集団の大きな達成感を生み出します。また、短なわの複数人跳びや中なわは、必然的に相手とかかわり合う運動で、相手の動きを意識した巧みさが求められます。授業の目標や子どもの実態に合わせて教材を選んでいただき、ご活用ください。

―なわとびは休み時間にも取り組まれることが多いと思いますが、子どもたちにどのようなアドバイスをするとよいでしょうか。

 なわ回しがポイントになります。なわが足の下を通過するように回すことです。自己評価の方法として止めを教えます。止められれば、足の下を通過する回し方ができているということになります。また、なわの長さにつまずきの原因があることがあり、適切な長さすることで解決することが多くあります。さらに、目標が達成できた子どもたちには、新たな挑戦につながる目標の提示します。低学年には、数の更新。中学年には、新たな技。高学年には、技を組み合わせて連続させるようにします。

―本書には、授業以外の様々な場面でのなわとびの活用方法が紹介されていますね。どのような場面でどんな効果がありますでしょうか。

 運動会では、集団演技として活用できます。シンクロさせるだけでなく、グループや個人で工夫した演技を入れることも可能です。学習参観でのなわとび発表会は、子どもたちにとって大きな目標となり、取り組みが活性化します。レクリエーションでは、「ドンマイ」を合言葉に、みんなで楽しく、みんなが楽しい時間を過ごすことができます。学年全体で取り組むと、学級の枠を取り払った交流が可能になります。

―最後に、読者の先生方へ向け、メッセージをお願いします。

 なわとびは、いつでもどこでも取り組める手軽な運動ですが、奥の深い運動でもあります。教材化されているなわとびのほかにもたくさんのなわとびがあり、たくさんの技があります。それらのなわとびのなかには子どもたちが夢中になるなわとびが必ずあります。簡単すぎず、難しすぎず子どもたちにピッタリのなわとびでなわとび好きな子を増やし、運動好きの子どもを育てていきましょう。

(構成:木村)
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