著者インタビュー
新刊書籍の内容や発刊にまつわる面白エピソード、授業に取り入れるポイントなどを、著者に直撃インタビューします。
英語授業も生徒も激変する「パフォーマンス・テスト」を取り入れよう!
名古屋外国語大学教授佐藤 一嘉
2014/6/20 掲載
  • 著者インタビュー
  • 外国語・英語

佐藤 一嘉さとう かずよし

オーストラリア,クイーンズランド大学にて、MAおよびPh.D.(応用言語学)を取得。名古屋外国語大学英語教育学科教授。同大学院 TESOL(英語教授法)コース主任。専門分野は、第2言語習得研究、外国語教授法、教師教育。

―本シリーズには英語授業で使える「パフォーマンス・テスト」について詳しく紹介されていますが、そもそも「パフォーマンス・テスト」とはどのようなものなのでしょう?

 パフォーマンス・テストとは、具体的にはエッセイ・ライティング、プレゼンテーション、インタビュー、ペアワーク、グループ・ディスカッションなどを使ったテストのことです。パフォーマンス・テストは、実生活で使用されるスピーキングやライティングのタスクを用いるため、多肢選択テストに比べてauthenticity(真正性)が高く、学習者のみならず教師が授業の目的であるタスクをやり遂げようというモチベーションが上がると言われています。

―このシリーズは、どのような趣旨(理由)で刊行されることになったのでしょうか?

 コミュニケーション重視の英語教育が学校教育の目標となり、カリキュラム改革、教材開発が少しずつ行われてきていますが、テストについては、一部リスニングテストが取り入れられたものの、従来型の筆記テストが相変わらず重視されています。コミュニケーション能力を測るパフォーマンス・テストが実施されなければ、授業は変わりません。文部科学省も2013年3月に「多肢選択形式等の筆記テストのみならず、面接、エッセー、スピーチ等のパフォーマンス評価」を実施することを提唱しています。

―本書の実践報告でも紹介されていますが、「パフォーマンス・テスト」を実施することで教師側、生徒側にどのような変化が現れるのでしょうか?

 このシリーズで取り上げた4名の中学校教師および7名の高校教師は、パフォーマンス・テストを使用して、アクション・リサーチに取り組んできました。その結果、従来の筆記テスト重視の授業に比べ、教師が授業をコミュニケーション重視に変え、パフォーマンス・テストを実施することにより、生徒のモチベーションが上がり、学習効果が高まることがわかっています。詳しくは、それぞれの実践報告を読んでください。

―本書で紹介されている、事前指導、ワークシート、評価表の特長を簡単に教えてください。

 今回紹介している事前指導、ワークシート、評価表は、実際に授業で使用され、学習効果があったものです。したがって、そのまま授業で使用して頂けます。はじめに、パフォーマンス・テストの事前指導についてお読みください。そして、ワークシートを使って生徒にテストの内容を事前に指導してください。テストの前に評価表を生徒に示し、練習をしてください。最後に、テストの進め方に従って、実際にやってみてください。また、自己評価表がありますので、テスト後に生徒にやらせてください。

―最後に、中学校・高等学校の英語の先生方に向けてのメッセージをお願いします!

 新学習指導要領が2012年から中学校、2013年から高校に導入されて、外国語教育におけるコミュニケーション能力の育成がさらに強調され、高校では,英語の授業は英語で教えることが明記されました。ここで紹介した英語教師の実践および教材は、新しい英語授業のモデルになるものです。パフォーマンス・テストを導入することによって、授業が変わり、生徒が変わります。

(構成:木山)
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