著者インタビュー
新刊書籍の内容や発刊にまつわる面白エピソード、授業に取り入れるポイントなどを、著者に直撃インタビューします。
〈単元構想表〉が授業と評価の悩みを全て解決!
文部科学省教科調査官冨山 哲也
2013/7/23 掲載
 今回は冨山哲也先生に、新刊『<単元構想表>が活きる! 中学校国語科 授業&評価GUIDE BOOK』について伺いました。

冨山 哲也とみやま てつや

文部科学省初等中等教育局教育課程課 教科調査官
国立教育政策研究所 教育課程調査官・学力調査官
1961年、東京生まれ。東京学芸大学卒業。東京都公立中学校教員、あきる野市教育委員会指導主事、東京都多摩教育事務所指導主事、東京都教育長指導部指導主事を経て、平成16年より現職。

―本書で紹介されている〈単元構想表〉を使った授業づくりとはどのような考え方をもとにしたものなのでしょうか?

 平成20年版学習指導要領では、付けたい力を明確にし、具体的な言語活動をしながらその力の習得・定着を図るような授業が一層求められています。そのためには、指導事項、言語活動、評価規準等の関連を明確にしながら単元を構想することが必要になります。

―本書では、中学校国語科の学習評価の具体的な進め方が提案されています。先生は読者にこの本をどのように活用してほしいと思いますか?

 まず、評価は、全ての生徒に力を付けるためのものという原則を再確認してほしいと思います。その上で、本書を参考にしながら、授業前・授業中・授業後に行うことを整理してください。それが、評価についての負担感を軽減することにもつながります。

―本書の「3章 中学校国語科の授業&評価のQ&A」では、どのような内容を取り上げていますか?

 多くの中学校の先生と話をしながら、先生方が日常的に悩まれていることをQとして取り上げました。評価規準の作り方、多くの生徒を評価する方法、定期テストの工夫などです。私なりの回答を、できるだけ具体的に示したつもりです。

―言語活動の質的な充実のために、今、一番必要なことは何であると先生はお考えになりますか?

 まず、「言語活動」を「単元を貫く課題解決的な活動」として設定し、生徒に分かりやすく示すことです。そして、その言語活動を教師自身が実際にやってみて、生徒の学習の実感を掴むことが必要です。

―最後に、全国で国語を教えている先生方に一言メッセージをお願いいたします。

 本書に掲載した実践事例は,指導方法の提案ではありません。〈単元構想表〉を用いた授業の作り方の提案です。先生方も、是非一度、自分ならでは(自分の生徒たちならでは)の国語の授業を構想してみてください。

(構成:木山)

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