著者インタビュー
新刊書籍の内容や発刊にまつわる面白エピソード、授業に取り入れるポイントなどを、著者に直撃インタビューします。
英語を使った人間関係&学級づくりができるペアワークの魅力とは?
ベルリン日本人国際学校西林 慶武
2012/6/15 掲載

西林 慶武にしばやし みちたけ

1973年、千葉県生まれ。武蔵大学人文学部欧米文化学科英米専攻卒業。礼文町立船泊中学校、稚内市立稚内東中学校を経て、現在、ベルリン日本人国際学校勤務。平成16年より、達人セミナーおよび稚内めざせ達人セミナーで講師を勤める。楽しく力のつく授業づくりを目標に、日常を大切にする実践と活動を行っている。
著書に、『目指せ!英語授業の達人12 授業が変わる!最強の英語ペアワーク&グループワーク25』『目指せ!英語授業の達人15 生徒熱中!楽習英文法カルタ&ゲームアイディア』がある。

―外国語活動では、コミュニケーション活動の重視が求められています。授業でペアワークを取り入れることで、子どもたちにどのような変化がありましたか?

 外国語活動の時間にペアワークを取り入れると、友だちと英語を使ってコミュニケーションを取る練習がくり返し行えたり、子ども達が自分たちの話したいことを英語を使って表現する機会を作れたりします。ペアワークには自然と子ども達どうしのかかわり合いを活性化させる働きがありますから、自然と学級の雰囲気がよくなったり、子ども達のコミュニケーション能力が向上したりするのです。

―先生は、小・中の両方で英語を教えた経験があると思いますが、小学校でペアワークを成功させるポイントは、ズバリ、どんなことでしょうか?

 小学校の外国語活動では、子ども達がのってくれば、中学生以上に盛り上がります。しかし同時に、中学校の何倍も人間関係に配慮したり、子ども達をやる気にさせる工夫が必要だとも感じました。そこで教師は、ペアワークを通して学級の人間関係づくりを進めるという視点を持つことが大切になると思います。ペアワークで、子ども達どうしのコミュニケーションを図りながら、学級の雰囲気作りをしていくことが成功の鍵だと思います。

―小学生がとっても盛り上がるペアワーク・ベスト3をご紹介ください!

消しゴムトーク
 タイマーと消しゴム1個でできる子ども達から「もう1回やりたい!」の声が出ること必至! 準備も不要ですから、簡単にくり返し行えます。
インタビュービンゴ
 ビンゴゲームを通して英語で自分の自慢をしちゃいます。知っているようで知らない友だちのことを知るいい機会になります!
カルタ
 何回やっても飽きないカルタ。バリエーションを上手に使えば、ウォーミングアップとして毎回行っても学級が一気に英語モードに!

―先生は、この4月からベルリン日本人国際学校に勤務されていますが、遠く離れたドイツでの英語授業の様子を教えてください!

 こちらの子ども達は、外国語にたくさん触れる環境にあることや、どんどん発音することから、英語もドイツ語もみるみる話せるようになるようです。小学生にカルタを行ったところ、非常に楽しそうに英語を発音し、実際に英語を使うことの大切さを再確認しました。ベルリンでも日本でも、実際に子ども達が英語を聞いたり話したりしながら、英語を身につけることが大切なようです。

―最後に、全国の小学校で、英語を教える先生方にメッセージをお願いします!

 小学校外国語活動は指導していると本当に驚きの連続でしたし、毎回の活動アイディアについては多くの先生方から様々なヒントをいただきました。本書が中学校の先生方にも小学校外国語活動の大変さやすばらしさを知って頂く機会になれば嬉しいです。また、小学校はもちろん、日本の英語教育が大きく変化している今、この本が子ども達のコミュニケーション力を高めようという熱い思いを持っていらっしゃる先生方を応援するものになれば幸いです。

(構成:木山)
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