絆を深める×笑顔があふれる 学級レク&アイスブレイク事典
クラス全員が居心地のいい学級をつくるための、子どもが夢中になって取り組むネタ&アイデア満載!
学級レク&アイスブレイク事典 (8)
活用方法無限大∞! 新聞紙を使った「カラダぽかぽかレク」
青森県藤崎町立藤崎小学校教諭弥延 浩史
2016/1/5 掲載
  • 学級レク&アイスブレイク事典
  • 学級経営

 いよいよ3学期が始まります。この時期になると、私の住む地域は雪に覆われます。天候が悪いと外遊びに行くこともかないません。そんな中、どうしても体力を持て余してしまう子どもたち。そんなときに、この新聞紙を使ったレクが大活躍します。
 また、冬は晴天が続くという地域でも、ちょっと室内で楽しみたいといったときにオススメのレクであることは間違いありません。内容としては、お楽しみ会向きのレクが多いですが、準備物はどれもほぼ新聞紙のみとすぐにできるところがメリットです。3学期のスタート、子どもたちの体も心もぽかぽかにあたためましょう。

この活動で得られる最大の効果は……これだ!!

○身近なものを使って、全員で体を動かすことを楽しんだり、気持ちをほぐしたりすることができる!

レク1 団結の木

対象学年:中学年以上時間:10分準備物:新聞紙

活動の手順

  1. 3人組をつくります。(男女混合、人数集めのレクでつくってもよいです)
  2. 先生は、各チームに新聞紙を1枚配ります。それを広げて3人全員が乗ります。
  3. 次に、先生とじゃんけんをします。(3人で相談し、何を出すのか決めます)
  4. じゃんけんに負けたチームだけ新聞紙を半分に折り、3人はその上に乗ります。
  5. さらにじゃんけんをし、負けたチームは再度新聞紙を半分に折ります。(2回連続で負けたチームの新聞紙は、最初と比べると1/4サイズになっています)
  6. 最初に新聞紙に乗れなくなったチームが負け、もしくは最後まで残っていたチームが勝ちになります。(前者だと1回のレクが早く終わり、後者だと最終決戦などですでに負けてしまったチームが応援に回って、時間はかかりますが盛り上がります)

レク2 魔法のじゅうたん・新聞配達

対象学年:全学年時間:10分準備物:新聞紙、カラーコーン

活動の手順

  1. 5、6人で1チームをつくります。(生活班でも構いません)
  2. 先生は、各チームに新聞を渡します。(「魔法のじゅうたん」の場合は1枚ずつ、「新聞配達」の場合は、1部ずつ)
  3. スタート&ゴールの位置と、折り返しの地点を決めます。カラーコーンを折り返し地点に置きましょう。
  4. 合図でスタートし、リレーしていきます。このとき、「魔法のじゅうたん」では、新聞紙をじゅうたんに見立て、両足で乗って歩きます。「新聞配達」では、股の間に新聞紙を挟んで進みます。

レク3 ビリビリ競争

対象学年:中学年以上時間:5分準備物:新聞紙

活動の手順

  1. 先生は、新聞を1人1枚ずつ配ります。
  2. 制限時間を決めて(2〜3分)、新聞が途中で切れてしまわないようにちぎっていきます。
  3. 制限時間内にいちばん長く新聞紙をちぎることができた人が勝ちです。

活動のポイント

  • 【団結の木】【魔法のじゅうたん】では、靴を脱いだ方が圧倒的にやりやすいです。
  • 【団結の木】は、片足が完全に新聞紙の外に出てしまった場合はアウトとします。そうすると、体の大きな子が小さな子をおんぶしたり、何とか新聞紙から出ないよう互いにしがみついたりしながらやる姿が見られます。足は新聞についていなくても、体が新聞の上にあればOKです。
  • 【魔法のじゅうたん】では、新聞紙を破いてしまったらスタート地点に戻って新しい新聞紙をもらって再スタートします。
  • 【新聞配達】では、新聞を落としてしまったら手で拾い直してその場から再スタートです。それ以外では手を使うことは禁止です。(リレーする際は手を使ってもよしとしますが、高学年であれば手を使わずにリレーすることにしても面白いですよ!)
  • 【魔法のじゅうたん】【新聞配達】では、1回目を行う→チーム内でアドバイスしあう→2回目を行う、というようにしても、1回目より上手にできたという実感をシェアすることができます。
  • 【ビリビリ競争】では、「太くちぎると長くならない」「細くちぎると途中で切れたり時間がかかったりしてしまう」ということに子どもたちは気づきます。どちらを選ぶかその子の個性が出て面白いです。

写真1【団結の木】じゃんけんぽん!負けたチームは新聞紙をたたみます。
写真2【団結の木】とにかく新聞紙から出なければOK。新聞紙が小さくなるほど盛り上がりは大きくなります。
写真3【魔法のじゅうたん】新聞紙は多めに用意しておきましょう。
写真4【ビリビリ競争】破り方にもその子の個性が…。
写真5【ビリビリ競争】がーん!思ったよりも短かった…。

やのべ‘sEYE

  • 【団結の木】の場合、新聞から出た・出ないの判定を少し甘くすることで、子どもたちの距離感もぐっと縮まりながら楽しむ姿が見られるようになります。
  • ただ遊びっぱなしにするよりは、「協力できた」「力を合わせたからうまくいった」という気持ちを、互いにシェアできるようにさせていきたいところです。どうすればみんなが楽しくできるのかというところにも目を向かせていきたいですね。
  • レクを行った分だけ、新聞紙のゴミが出てしまうというところがデメリットですが、片付けまでを含めてレクにすると楽しいでしょう。

弥延 浩史やのべ ひろし

 1980年東京都日野市生まれ。弘前大学教育学部を卒業後、弘前市立時敏小学校教諭を経て、現在、藤崎町立藤崎小学校教諭。日本国語教育学会会員、基幹学力研究会幹事、初等教育研究会弘前支部代表。
 話すことや書くことのおもしろさを子どもたちに実感してもらいたい、学級が子どもにとって前向きに高め合うことのできる空間にしたいとさまざまな実践に取り組む。著書『小学校国語 クラス全員が熱中する!話す力・書く力をぐんぐん高めるレシピ50』(明治図書)が大好評発売中!

(構成:林)

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