絆を深める×笑顔があふれる 学級レク&アイスブレイク事典
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学級レク&アイスブレイク事典 (6)
全校でも取り組める!大人数だからこそ楽しい「人数集めゲーム」
青森県藤崎町立藤崎小学校教諭弥延 浩史
2015/11/5 掲載
  • 学級レク&アイスブレイク事典
  • 学級経営

少しずつ寒くなってくる時期。こんなときは、体を動かしてめいっぱい遊ばせたいですね。今回取り上げる人数集めゲームは、「○人組をつくって活動をさせたい」というときや「体育の授業のウォーミングアップ」、はたまた「異学年で交流するときのレク」としても使えるオススメのものです。人数集めのゲームは多種多様にあるのですが、その中でも【拍手で集まれ】【算数で集まれ】【木の中のりす】の3つを紹介します。グラウンドでも体育館でも行うことができますし、勤務校では全校遠足でレクとして行ったこともあります。ぜひ、お試しあれ!

この活動で得られる最大の効果は……これだ!!

○ルールが単純明快――簡単な説明で大人数が一斉に取り組むことができる! また、「誰かとチームになる」ということが繰り返されるので、仲間との関わりの幅を少しずつ広げていくことも!

対象学年:全学年時間:15〜20分準備物:なし(広い場所で行う)

活動の手順

【拍手で集まれ】

  1. 教室のように多少狭い空間でもできます。まずは、手をみんなで合わせて叩く練習から。(大きくしたり小さくしたり。また、先生が横向きになって、左手と右手を上下に動かしていき、重なったら手を叩くというのも盛り上がりますよ。)
  2. 先生が、「せ〜の!」と言ったら1回手を叩きます。次の「せ〜の」では2回叩きます。つまり、「せ〜の!」「パン!」「せ〜の!」「パンパン!」「せ〜の!」「パンパンパン!」という感じになります。
  3. 適当なところで「せ〜の!」と言わずに止めます。そのときに手を何回叩いていたかで集まる人数が決まります。集まったら、その人数で座ります。
  4. 数回繰り返すと男女関係なくランダムに集まった組ができます。かけ声を止めるタイミングは、はじめのうちは3、4回あたり。慣れてきたら、6、7回などに増やしてみましょう。

別バージョン【算数で集まれ】

  • これは、拍手ではなくて文字数で集まる人数が決まります。例えば、「ライオンたすトラ」と言ったら、「4文字+2文字」なので6人組を、「ライオンひくトラ」だったら2人組をつくることになります。

【木の中のりす】

  1. あらかじめ3人組をつくっておきます。(【拍手で集まれ】などをやってつくっておくといいでしょう。)余った子が1人か2人いればいいですが、いない場合は先生も参加して3で割り切れない人数にしておきます。
  2. 3人組のうち、2人が両手をつないで向かい合わせに立ちます。そして、その中にもう1人の子が入ります。両側は「木」で、真ん中が「りす」。これで、「木の中のりす」が完成しています。
  3. 先生、もしくは3人組から余った子がかけ声を言う役になります。かけ声は次の3種類があります。かけ声にしたがって、「木」や「りす」たちが動くことになります。「おおかみがきたぞ〜!」…りすが逃げます。りすは別の木の中に移動することになります。(このとき、木は手をつないだまま動きません。)「木こりがきたぞ〜!」…木が切り倒され、ばらばらになります。別の木とペアになり、これまた別のりすのところへ行き、「木の中のりす」を再結成します。(このとき、りすは動きません。)「あらしがきたぞ〜!」…みんなばらばらになります。新しい3人組をつくります。(このとき、誰がどの役をやってもOK。さっき木役だった子がりすになってもよいですし、りす役だった子が木になってもよいですが、とにかくすばやく3人組をつくります。)
  4. 3人組をつくれなかった子(1人か2人います)が、次のかけ声を言います。

活動のポイント

【拍手で集まれ】

  • グループが組めなかった子は、先生と一緒に「せ〜の!」を言う役にします。一緒に盛り上げる役をお願いしましょう。余ってしまった子が、にこにこできるような声がけもポイントです。

【算数で集まれ】

  • 言葉のたし算やひき算だけでなく、かけ算やわり算バージョンも中学年以上であればOKです。言葉をよく聞かないと集まることができないので、かなり耳を傾けて聞く姿が見られるはずです(そこをすかさず褒めましょう)。

【木の中のりす】

  • かけ声を言う人は、みんなの前に立ってやるのではなく、活動エリアの真ん中がいちばんオススメです(次にその子が3人組をつくりやすくなるというメリットがあります)。

写真1【拍手で集まれ】このような感じで手を上下に動かします。
写真2このように重なったところで子どもたちが手をたたきます。(3・3・7拍子のリズムでやって、最後の1回を重ねないと笑いがおきます。)
写真3【木の中のりす】手をつないでいる2人が木の役です。
写真4「嵐がきたぞ〜!」すばやく3人組をつくります。

やのべ‘sEYE

  • 他のレクではなかなかできない大人数でも行うことができるのが魅力です。ぜひ、全校でやってみてください。(ちなみに、勤務校の全校児童250名で実践済みです。)
  • 【拍手で集まれ】の後に、【算数で集まれ】や【木の中のりす】を行うと、やり方を把握しやすいです。
  • 慣れてくると、子どもたちだけでレクを仕切ることができるようになります。特に異学年で行うときには、どんどん高学年の子どもたちにレクリーダーを経験させましょう。
  • 【算数で集まれ】は、字数をどうしようか考えてしまうと間ができてしまいます。リズムよくやっていくことがポイントです。また、学級の子どもの名前を使っても盛り上がりますよ。
  • 【木の中のりす】は、「○○の中の△△」というレクにアレンジ可能です。もちろんかけ声も変わりますが、アレンジに関して子どもは天才です。どんどん採用してみてください。

弥延 浩史やのべ ひろし

 1980年東京都日野市生まれ。弘前大学教育学部を卒業後、弘前市立時敏小学校教諭を経て、現在、藤崎町立藤崎小学校教諭。日本国語教育学会会員、基幹学力研究会幹事、初等教育研究会弘前支部代表。
 話すことや書くことのおもしろさを子どもたちに実感してもらいたい、学級が子どもにとって前向きに高め合うことのできる空間にしたいとさまざまな実践に取り組む。著書『小学校国語 クラス全員が熱中する!話す力・書く力をぐんぐん高めるレシピ50』(明治図書)が大好評発売中!

(構成:林)

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