LD&ADHD 2005年10月号
教師と保護者の関係づくり 学校と家庭・・・・・・どのように連携すればよいか

W015

«前号へ

次号へ»

LD&ADHD 2005年10月号教師と保護者の関係づくり 学校と家庭・・・・・・どのように連携すればよいか

紙版価格: 838円+税

送料無料

電子版価格: 754円+税

Off: ¥84-

ポイント還元10%

ファイル形式

PDF
ジャンル:
特別支援教育
刊行:
2005年9月15日
対象:
小・中
仕様:
B5判 68頁
状態:
絶版
出荷:
ダウンロード

目次

もくじの詳細表示

特集 教師と保護者の関係づくり*学校と家庭…どのように連携すればよいか
特集について
緒方 明子
提言
共に歩む教育を進めるために
岸本 啓吉
事例
保護者との関係づくり
リソースみつけと小さな一歩
井上 薫
学校全体で保護者との関係づくり
岡本 香澄
校外の専門家の協力を得てスムーズに連携できた例
安藤 壽子
保護者との関係づくりが困難な例
小西 喜朗
集団行動に参加できない子どもについての保護者との連携
大石 博子
子育てに疲れ果てている保護者への支援の例
笹森 洋樹
子どもへの対応をめぐって
保護者から「交流する科目や時間数について希望を聞いてほしい」と言われた例
大西 潤喜
クラスの子どもたちに,支援が必要な状態を説明したいが…
岸本 友宏
個別の対応を望む親とあきらめる親
小泉 雅彦
保護者への伝え方
トラブル対策本部を作ろう
高畑 芳美
参観日の苦情から始まる保護者との信頼関係づくり
本間 尚史
学級懇談会や個人懇談会を通して理解を広める
米田 和子
学年・学校間の引き継ぎについて
森崎 順子
保護者・学校・医療機関のネットワークづくり
稲川 亨
専門機関につなげた例
上野 眞理子
事例についてのコメント
15事例から見る4つの視点
緒方 明子
Essay
学習障害はひとつの個性
野村 るり子
子どものページ
視写
親の会ニュース (第15回)
発達障害者支援法の意義
山岡 修
医療との連携 (第15回)
ADHDの脳科学B
加藤 元一郎
〜ADHDの神経心理学的研究について〜遂行機能について〜〜
実践の小箱/臨床学校現場から (第14回)
自分と向き合って変容したAさん
中野 豊美
情報最前線/行政や海外の動向は (第15回)
特別支援教育体制推進事業(平成17年度)〜幼稚園・高等学校も含めた体制整備へ〜
柘植 雅義
発達に沿った支援教育
保育園・幼稚園/A児が安定した幼稚園生活を送るために
吉岡 利栄子永井 玲子山根 司津子高橋 紀子佐々木 千幸
小学校/自己肯定感・達成感を支える
高山 靖子
中学校/広汎性発達障害がある中学生のコミュニケーション指導
清水 明子
義務教育以降/卒業後の自立をめざした教育支援
田上 幸太伊藤 かおり
一度は手にしたい本
『親と子で考える学習障害(LD)』/『ひとりひとりこころを育てる』
室橋 春光
編集後記
緒方 明子

特集について

教師と保護者の関係づくり―学校と家庭…どのように連携すればよいか

明治学院大学教授/緒方明子


軽度発達障害に関する校内研修会,そして教育委員会主催の特別支援教育コーディネーター研修会が数多く開催されるようになった。また,テレビや雑誌でも発達障害について取り上げられることが多くなり,特集が組まれたり,記事を目にする機会が増えたりしている。このような研修や啓発活動の成果として,学校での気づきは確実に増加している。特別な支援を必要とする子どもたちについて,教師が気づき,学校での対応が開始されることが多くなってきたことを実感する。

教師が子どものニーズに気づき,何らかの対応を開始しようとするとき,保護者と連携して進めることが望ましい。学校と家庭双方で子どもへの支援に取り組むことでその効果が何倍にも増加する。また,子どもに生涯にわたりかかわる保護者が,子どもの状態を理解し,その時々に応じた支援を考え継続していくことが必要だからである。学校で過ごす期間は,人生のほんの一時である。

しかし,子どもの特別なニーズに気づいていない保護者に対して,あるいは気づいていても未だ子どもの状態を受け入れることができない保護者に対して,そして,障害や特別な支援とは無関係に生活してきた保護者に対して,支援の必要性や子どもがもつ困難さについて伝えることは難しい。保護者の誤解や抵抗を招くことなく子どもの状態を伝え,協力体制を作っていくことは大きな課題でもある。

本号では,学級担任の先生方がしばしば直面する上記のような難しさに対して,ヒントを提供したいと思っている。学校と家庭が協力して子どもへの支援に取り組むための土台づくりであり,出発点であり,子どもに対する責任でもあると言えるかもしれない。学級担任が一人ですべての役割を果たす必要はない。同僚や管理職,福祉・医療・心理の領域の専門家等の力を借りることが必要なこともあるだろう。また,時間をかけなくてはならないこともあるかもしれない。同級生の保護者の理解を得ることが必要なこともある。子どもへの直接的な支援を先行させることが有効な場合もある。

協力体制をうまく形成することができた例からは,「なぜうまくいったのか」ということを考えてみたい。また,うまく連携をとることができないでいる例からは,「何が連携を阻害しているのか」ということを明らかにしていきたい。学校と家庭の連携とは,結局は人間同士の関係づくりに他ならない。相手の気持ちを相互に慮り,協働して子どもへの支援に取り組む関係を作り上げる作業でもある。互いの考え方の違いや子どもの状態のとらえ方の違いを認め合いながらも,最善の支援を目指して歩み寄り改善していく過程こそが連携なのであろう。

    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書

ページトップへ