LD,ADHD&ASD 2020年4月号
保護者と教師との信頼関係づくり

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LD,ADHD&ASD 2020年4月号保護者と教師との信頼関係づくり

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ジャンル:
特別支援教育
刊行:
2020年3月23日
対象:
小・中
仕様:
B5判 74頁
状態:
絶版
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目次

もくじの詳細表示

特集 保護者と教師との信頼関係づくり
特集について
齊藤 代一
〈提言〉保護者とうまくやっていくための4つのポイント
有川 宏幸
〈提言〉教師が行う保護者との相談と心理職が行うカウンセリング
鳥居 深雪
〈実践〉保護者と教師が信頼関係を築くためにしたいこと
特別支援教育コーディネーター/保護者の願いに応える支援システムを
山田 充
心理・カウンセラー/信頼関係をはぐくむ10のヒント
前川 あさ美
学級担任/誰もが「学校って楽しい!」と言える学級を目指して
山本 麻紀子
保護者/父親として考えること
田中 輝和
チーム・学校として/科学的な根拠をもってチームでアプローチする
西 和子
失敗ケースに学ぶ!やってはいけない保護者対応
気持ちの掛け違い/子どもの頑張りさえ伝えれば保護者は安心する…わけではない
山田 充
教師の勇み足/就学に向けての相談での失敗
高畑 英樹
ESSAY
UDデジタル教科書体
高田 裕美
〜子どもたちに寄り添える書体開発を目指して〜
街の中のユニバーサルデザイン (第1回)
公共トイレのユニバーサルデザイン
橋 儀平
発達障害の子どもに役立つ!ちょこっと支援の教材・教具 (第25回)
書見台でちょこっと支援
杉浦 徹
英語教育のユニバーサルデザイン (第5回)
英語の文字と音に楽しく慣れ親しもう
小幡 理恵
ワーキングメモリーを支える学習支援 (第1回)
読むことが苦手なAくんへの指導
村井 めぐみ
心理検査を活用したアセスメント (第1回)
KABC−IIの特徴とその活用例
盛永 政和
見過ごさないで!発達障害が疑われる子どもの心へのアプローチ (第1回)
「問題行動がない」と学校の先生からみなされる自閉症スペクトラム症の子どもに対するアプローチ
大島 郁葉
通級指導教室の個別の指導計画づくり (第1回)
小学校/実態把握を基にした個別の指導計画の作成
山下 公司
中学校/ニーズと実態把握を基にした個別の指導計画の作成
伊藤 陽子
一度は手にしたい本
ハンディシリーズ 発達障害支援・特別支援教育ナビ LDのある子への学習指導―適切な仮説に基づく支援(小貫悟編著)/知的障害教育ならではの主体的・対話的で深い学びができる本(神山努編著)
小田 浩伸
特別支援教育ステップアップ講座 (第9回)
「通級による指導」での「自立活動」
渡辺 圭太郎
〜なんのために,なにを,どう進めるのか〜
S.E.N.S支部会紹介 (第9回)
鳥取支部会
中井 富貴子
神奈川支部会
安住 ゆう子
SENS for S.E.N.S (第20回)
S.E.N.Sになって
S.E.N.Sの研修で得たもの
柾木 個美
子どもの目線で一緒に考えることの大切さ
黒ア 佐代
特別支援教育士資格認定協会からのお知らせ
第50回「博報賞」授業 特別支援教育部門
新潟県 南魚沼市立総合支援学校
〜地域と共に協働し,共生社会の形成につながるカフェ活動を実践〜
編集後記
齊藤 代一

特集 保護者と教師との信頼関係づくり

 新年度を迎えると,学校現場は1年で最も忙しい日々が続きます。やらねばならないことが山積みの中,先生方はきっと奮闘する毎日を過ごされることでしょう。

 特別支援教育の分野でも,配慮を要する児童生徒の校内での周知や環境の整備,本人との信頼関係づくり,関係機関との連携,そして新たな個別の指導計画の作成などが求められます。中でも保護者との信頼関係の構築は,大変難しいことでありながらもその重要性は誰もが認めるところでしょう。

 ところが,保護者との面談一つを取り上げてもその失敗例は多く,数え切れません。

 例えば「面談に2時間もかけた」という話を聞きます。またそれがまるで良いことのように話されます。専門家の面接はなぜ1時間程度なのでしょうか。それは家族に次回の面接までに考えてきてほしい内容には限度があるからです。そして「2時間」もかけると,同じ話のくり返しが起きていたり,焦点がぼけてしまったりするからです。「長い面談」は必ずしも良いことではなく,むしろ両者に疲労やストレスがたまります。

 また,面談にカウンセリングの手法を取り入れることがよく行われますが,保護者面談はカウンセリングと同じなのでしょうか。担任等が行う面談の多くは保護者側の自主的な来談というよりも学校側の申し入れで行われます。先生方は「子どもをほめるために」面談の申し入れをしたことがありますか?保護者は申し入れがあった時点で,「何か(問題のあることを)言われるであろう」という心持ちで来校してくるのです。 自主的な来談ではない面談にはきっとなんらかの配慮が必要なはずです。

さらに担任という立場とその専門性を考慮する時,保護者に対して積極的に「口にすべきこと」がある一方,「口にしてはならないこと」もあることでしょう。

 保護者との信頼関係を築くために何が必要で,何が必要ではないのか――その「極意」が今回の特集で読者にお伝えできたらと願っています。それを会得された時,きっと明日から保護者との関わりが変わることでしょう。


   東京都練馬区立北町西小学校ことばの教室/齊藤 代一

    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書
    • 鳥居先生のおっしゃっている枠の大切さは、これまでずっと、自分自身も意識し、同僚にも伝えて来ました。保護者と教師のより良い関係には距離感が必要です。それを共に学ぶことが、立場の違いを超えて、生徒を真ん中にして、進めて行けることにつながると考えています。
      2020/4/2050代・高校管理職
    • 具体的に載っていて、非常に分かりやすかったです。適切な答えが最後にバシッと載っていて、良かったです。
      2020/4/20いんちょん
    • 新学期にあたり、新しく出会う子供や保護者との関係づくりに大切なことを改めて実感しました。同じ職場に新しく支援担当をする先生たちにも伝えたいです。
      2020/4/1830代・小学校教員

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