- 特集 特別支援学級をリソースとして効果的に生かそう
- 特集について
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- 提言
- 特別支援学級をリソースとして生かすために今,必要なこととは
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- 事例
- 通常の学級の児童・生徒を取り出し指導する例
- 通常の学級担任や特別支援教育支援員と連携してすすめる特別支援学級の弾力的運用
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- 特別支援教室構想の入り口
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- 通常の学級の児童・生徒に対して入り込み指導をする例
- 学習に集中しにくいAさんへの支援
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- 特別支援学級担任がTTとして支援する授業づくり
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- 通常の学級の児童・生徒も一緒に指導する例
- 心に寄り添って つなぐ役目
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- 安心できる居場所を求めて
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- 私も学級の一員,校内全体での理解を深めながら
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- 〈中学校〉通常の学級の生徒へ教科指導時に配慮する例
- わかる授業づくりこそ特別支援教育
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- Essay
- 触法障害者の矯正をどうするか
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- 子どものページ
- おかえり
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- 【特別寄稿】特別支援教育の視点を授業に〜授業分析シートを活用して〜
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- 親の会ニュース (第34回)
- 特別支援教育の推進において親の会やNPOに期待される役割
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- 医療との連携 (第34回)
- 未来を担う子どもたちへ(2)
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- 〜理想の医療と教育の連携〜
- 実践の小箱/臨床学校現場から (第32回)
- 通級指導教室・在籍学級・保護者の連携
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- 〜連絡帳の活用〜
- 情報最前線/行政や海外の動向は (第34回)
- 平成22年度特別支援教育予算等
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- 地域支援コーディネーター奮闘記 (第2回)
- 特別支援学校が直面する正念場
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- 保健室から見える発達障害の子どもたち (第2回)
- 僕はレンタルル−ム管理人
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- 発達障害の子どもが抱える視覚機能の課題とトレーニング (第2回)
- 学習に必要な視空間認知の能力とは
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- 新しい制度の動きを追う! (第2回)
- 著作権法改正による発達障害児・者への情報保障・教育支援の広がり(2)
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- 一度は手にしたい本
- 『ちゃんと人とつきあいたい―発達障害や人間関係に悩む人のためのソーシャルスキル・トレーニング』(井澤信三ほか編)/『感覚統合を生かしてたのしく学習―読む力・書く力を育てる』(佐藤和美著)
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- 編集後記
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特集について
特別支援学級をリソースとして効果的に生かそう
国立特別支援教育総合研究所総括研究員/廣瀬由美子
近年,文部科学省で実施している特別支援教育にかかる様々な事業は,その対象を幼稚園から高等学校まで広げ,地域全体での支援体制を構築しながら発達障害等のある幼児児童生徒の支援について模索している。特に「発達障害等支援・特別支援教育総合推進事業」では,平成17年度から「特別支援学級等の弾力的運用」が求められている。
特別支援学級等の弾力的運用とは,通常の学級に在籍し通級による指導を受けていない発達障害のある児童生徒に対して,学校全体の支援策の1つとして,特別支援学級等の担当教員の専門性を生かす支援方法である。
文部科学省特別支援教育資料(2009)では,特別支援学級数は小・中学校合わせて40,004学級であり,在籍児童生徒数は124,166人,担当教員も42,603人ほど存在する。平均すると,担当教員一人あたりが指導する児童生徒数は3人程度であるが,なかには一人で7〜8人と多くの児童生徒を指導している学級もあり,各学校の実情が異なることから,特別支援学級の弾力的運用は多様であることが想定される。
特別支援学級における弾力的運用に関する実際では,国立特別支援教育総合研究所(2007)の報告から,@特別支援学級担当教員が,特別支援学級とともに通級による指導を開設し実施しているケース,A特別支援学級担当教員が,授業のない時間(放課後,休み時間,空き時間)に取り出し指導をするケース,B特別支援学級在籍児童生徒の交流及び共同学習の際,交流学級先の児童生徒も同時に指導をするケース,C特別支援学級において,在籍児童生徒と一緒に指導をするケース,D特別支援学級担当教員が,通常の学級で教科指導を行う際,発達障害のある生徒に配慮した指導をするケース(中学校)といったように,大別して5パターンが実施されていることが明らかになっている。このような実践が可能な学校は,共通点も明らかになっている。1点目は学校全体で発達障害等の児童生徒の支援が行われ,各担任が自分の役割をきちんと遂行していること,2点目は特別支援学級に在籍している児童生徒が少数であること,3点目は特別支援学級担当教員の専門性が高いということである。
そこで,本特集においては,学校全体の支援体制が機能していることを認識した上で,特別支援学級の弾力的運用の実際を取り上げながら,通常の学級に在籍する発達障害等のある児童生徒の指導や支援方法の一助として,参考となる取組を紹介していきたい。その際,特別支援学級担当教員の専門性がどのような視点で生かされているのか,また成果と課題も併せて考えていきたい。
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