- 特集 “答えが説明できる”子が続出する授業
- 〈巻頭特集論文〉どの子も説明できるようになる手順と方法とを具体的に指導せよ
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- 「説明させる」授業は,向山型国語の要約指導と同じである。誰の答えも同じになるのが、教師の指導である
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- 説明力を身につける3つのハードル
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- 事実の習得が説明できることへの布石となる
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- 教科書の文を使って,図のかき方を説明させる
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- 「対話型の説明」で私にもできた理由の説明
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- 手順をしっかりと示すこと!
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- 指導の積み重ねが説明できる子を生む
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- ミニ特集 教科書例題と練習問題のミゾを埋めるヒント
- 地道な教材研究と研修あるのみ!
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- 教科書の構造を理解し,「一時一事」の原則の徹底を!―特別支援教育の必要な子どもへの配慮を
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- 練習問題を分け,例題→練習問題にする
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- 子どもの目線に立ち,「基本型」をシンプルに示す
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- 練習問題で使えるように基本型を教える
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- 例題と同じ図を使ってミゾを埋める
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- 表紙のイラスト (第7回)
- 正六角形はどこにかくれているかな?
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- グラビア
- “教えてほめる”これが教師のすべきことである
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- 子どもレポーター“わが教室の授業風景” (第7回)
- さんすうの勉強が楽しくなったよ
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- 新卒フレッシュ先生にプロが解説!学習指導案「基本用語」事典 (第7回)
- キーワード「研究テーマとの関連」
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- 巻頭論文 算数授業へのこだわり
- 算数に熱中していた子が,問題解決学習で崩されてしまった
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- 向山型をめざして!学年別「基本的算数指導事典」 (第7回)
- 1年〈押さえどころと授業の組み立て〉
- 3つのかずのけいさん
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- 3つのかずのけいさん
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- 2年〈押さえどころと授業の組み立て〉
- 三角形と四角形
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- 分数
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- 3年〈押さえどころと授業の組み立て〉
- 長いものの長さのはかり方
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- 少数
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- 4年〈押さえどころと授業の組み立て〉
- わり算の筆算(2)
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- わり算の筆算(2)
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- 5年〈押さえどころと授業の組み立て〉
- 分数と少数
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- 図形の角
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- 6年〈押さえどころと授業の組み立て〉
- 角柱と円柱の体積
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- およその形と大きさ
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- 中学校からの発信!「向山型数学」実践講座 (第139回)
- 「特別支援」の視点で,中学校の数学授業をつくる
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- 「論文審査」を突破した女教師たちの“しなやか”な授業づくり (第7回)
- 「論文審査」に挑戦することで授業が変わった!
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- 向山型算数に挑戦/論文審査 (第143回)
- 教材研究をきちんとやること
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- 向山型算数実力急増講座 (第145回)
- 授業は「本筋」を「シンプル」に
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- 〜向山実践当時の教科書との比較〜
- 向山型算数WEBサロン (第139回)
- とにかく無駄を削りに削る。新教科書を配当時間内できちんと授業するには向山型算数しかない
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- 甲本・河田発 やんちゃ君も巻き込み,知的に燃える算数教室 (第31回)
- 説明する授業を一般化させる。そのヒントは,向山型要約指導にあった
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- 面積図活用自在A
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- 〜時間の面積図その2【分→時間】〜
- “問題解決学習”隣の教室の実態ルポ
- 同僚の授業にみる問題解決学習の問題点
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- 学力が向上しない問題解決学習
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- 発達障害への林ドクター教育コーチ!気になる「あの子」への対応Q&A (第31回)
- 学力向上を目指すことだけが支援の目的ではない
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- <子どもを巻き込む算数の福袋>算数ペーパーチャレラン (第19回)
- 低学年/「バナナあつめチャレラン」
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- 中学年/「万→億→兆チャレラン」
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- 高学年/「少数あみだチャレラン」
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- あなたもプロ先生になれる!教師渡世・サバイバルの知恵 (第19回)
- <今月のテーマ>超スローな子・ボーっとする子への私の対応
- 〈1年〉授業中にじーっと外を見ている子へどう対応するか。根本的な解決策は意外なところにあった!
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- 〈2年〉授業を見てもらうのが最善の方法
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- 〈3年〉リズム&テンポの中で,確認を怠らない
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- 〈4年〉授業の始めをそろえ,途中で声かけ,最後は励ます
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- 〈5年〉待たずに始め,教科書を見せる
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- 〈6年〉ほんの少しの変化を見逃さない
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- 「語り」で描写!あの子ができたドラマ100人物語 (第31回)
- ほめて,教えて,ほめる
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- すきま時間に子ども熱中!すぐに使える“わくわく問題” (第7回)
- 「先生,また来てください!」補教でも大活躍! 子どもたちからアンコールが起きたわくわく問題3
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- 板書とノートでわかる!私の授業“ピーク・エンドの法則” (第19回)
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<巻頭論文>算数授業へのこだわり 算数に熱中していた子が,問題解決学習で崩されてしまった
向山 洋一
算数の問題解決学習をしているクラス。研究授業のときは,1時間で1問をこねくりまわす。勉強のできない子は,机に突っ伏している。まわりにたくさんの教師が参観しているからだ。では,まわりに参観している教師がいなかったら,つまり,普通の授業のときは,「突っ伏している子どもたち」は,どうしているのだろう。
◆私が低学年のとき担任した子どもたちの研究授業を見た。
1,2年生のとき,子どもたちは集中して学習し,参観した先生から,「こんなに勉強を一生懸命する子に初めて出会いました」と言われた子どもたちである。しかし,担任が変われば,わずか1年間で崩れていく。
私が担任した子どもたちの算数の授業を見た。研究授業ではなく,普段の授業である。
勉強がよくわからない子は突っ伏していると言われる。
が,それは研究授業だからだ。
私が見たのは,普段の授業である。
どうなるか。突っ伏してはいない。
おしゃべりが延々と始まる。
そして席を離れ,立ち歩く。
だって,発表用紙をとりに,みんな教師のところに行くから関係ない子も立ち歩く。暇だからである。
そもそも,授業開始から7〜8分たってから,授業開始の号令があった。
それから,授業に入る。問題を書く。
鉛筆4ダースを3人に同じ数ずつ分けるという2桁÷1桁=2桁の問題だ。
実際の鉛筆の箱を見せて,考えさせる。
予想をする。
まず,3箱を均等に分ける。だから,12本より多いはず。
見当をつける…ことは大事である。
しかし,この時点で,まるで集中してないで,勝手なことを言い合っている。
かたわらでは,言い合いしている子もいる。
それから,例の自己解決にはいる。
ノートに書いて,それを先生が見て歩き,画用紙を渡す。
画用紙に書いた子が,黒板に行き,貼ってもらう。
これが一斉にされるなら,まだよい。
ランダムに,延々とやるので,時間差が生じる。
できてしまった子は,暇で,何も指示されていない。
先生は,忙しくノートを見たり,画用紙を配ったり,黒板に貼ったりして,まるで子どもたちを見ていない。
騒然としているが,我関せずだ。
そして,それが延々と続き,先生は貼られた画用紙を丹念に見ている。
ひょっとして,満足しているのかもしれない。
そして,どうなったか。
それで,終わった。これですべてである。
◆授業は,「すべての子に理解させる」という思想がない。
授業は,「このように展開していけば,全員を集中させられる」というモデルがない。
教師としての「思想」もなく「モデル」もない授業が,算数の問題解決学習である。
たくさんの子どもが落ちこぼれているが,それに対して,全く痛みを感じない教師が「えらそうに」やっている,極めて悪質な指導法である。
反論のある先生,ぜひ,論争しませんか。誌面を提供します。
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- 明治図書