- 特集 時間増に対応「習得型・活用型・探究型教材」の開発
- 〈巻頭特集論文〉知的な問題が次々に扱われていた。向山氏がクラスで授業していた「活用型」の課題とは
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- 「書く作業」を授業の中に入れていく原型は,向山型にあり
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- 向山型算数は,「習得型」「活用型」「探究型」のすべてをクリアーしていた
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- 基礎・基本を習得させた上での活用型の授業
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- 「もとの資料」を読み,向山型算数,向山実践に学ぶ
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- 書いてあることを書いてある通りに読む力をつける
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- 向山型算数以前の「向山の算数」ほど面白いものはない!
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- 「学習システム」の違いを比較する
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- ミニ特集 “言語力・算数への提案”どう読むか
- PISA型読解力へのシフト
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- 言語力育成でも貫かれる「授業の原則」
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- 思考と立式の間を言語でうめよ
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- 向山型算数がスタンダードになる時代に!
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- 「計算の手順」と「求め方」で言語力をつける
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- 定義は変化をつけて習得させ,活用させる
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- グラビア
- PISA型読解力をつける向山型算数の授業
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- 若葉印教師のための向山型算数基礎基本イラスト事典
- 死角をつくらない
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- 向山型算数キーワード
- 習得型・活用型・探究型
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- 巻頭論文 算数授業へのこだわり
- 一流を見なければ授業評価はできない
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- 学年別2月教材こう授業する
- 1年・20より大きい数
- 例題の「基本型」
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- 「練習問題・スキル」と教材教具
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- 2年・4けたの数
- 例題の「基本型」
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- 「練習問題・スキル」と教材教具
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- 3年・かけ算の筆算(2)
- 例題の「基本型」
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- 「練習問題・スキル」と教材教具
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- 4年・計算のきまり
- 例題の「基本型」
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- 「練習問題・スキル」と教材教具
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- 5年・円周と円の面積
- 例題の「基本型」
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- 「練習問題・スキル」と教材教具
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- 6年・比例
- 例題の「基本型」
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- 「練習問題・スキル」と教材教具
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- 中学難教材こう授業する
- 3年/三平方の定理の利用
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- 中学校からの発信!「向山型数学」実践講座 (第95回)
- 中1・「基本の作図」では,数学スキルから授業を始める
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- 向山型算数に挑戦/論文審査 (第99回)
- 単元の芯をしっかりと!
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- 向山型算数実力急増講座 (第101回)
- できない子ほど具体物の操作をたっぷりさせよ
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- 向山型算数WEBサロン (第95回)
- 単位分数のいくつ分かで分数を表す学習を繰り返す
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- 向山型算数をDEEPに学ぶ女教師たち
- 「参加」から「発表」へ
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- “問題解決学習”隣の教室の実態ルポ
- 休み時間に怒鳴り声,ADHD児が震え上がる
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- 体育館で行われた3クラス合同授業
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- 〈教室の障害児と向山型算数〉特に気になる『あの子』への向山型アプローチ
- TOSS教材を組み込む工夫をする
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- もう一つの向山型算数 難問良問1問選択システム (第101回)
- 低学年
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- 中学年
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- 高学年
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- ビギナー専科=向山型算数ココが授業の勘所
- 1年/進歩は少しずつ,しかし確実に現れる
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- 2年/号令なしで授業開始!
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- 3年/あと一歩のつめで全ての子に学力保障
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- 4年/教師の行為には必然性がある
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- 5年/基本型を何度も書いて定着させる
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- 6年/「写す」学習の効果を上げる3つのポイントはこれだ!
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- “若葉印”教師が向山型算数でダッシュするとき (第35回)
- 教科書で教え,子どもの事実を重んじる大切さを実感
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- 向山型算数への苦言・提言・辛口応援歌
- 向山型算数への3つの注文
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- 向山型算数セミナー
- 2008年の算数テーマは新学習指導要領改訂
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- 腹の底からの実感!向山型算数を知る前と後
- 力がつく算数の授業を!!
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- 安定した授業が子どもを救う
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- ライブで学び,我流を排す
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- 論文ランキング
- 11月号
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- 実物ノートと指導のポイント
- 「ぼく,やればできるんだ!」自信をつけていったAくんのドラマ
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- 読者のページ
- 謙虚に,毅然と学び続ける
- 編集後記
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- TOSS最新情報
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- 向山型算数に挑戦/指定教材 (第101回)
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巻頭論文
算数授業へのこだわり
一流を見なければ授業評価はできない
向山 洋一
評価できるためには,評価する人が基準を持っていなければならない。
オリンピック体操競技,フィギュアスケート,審査員が実力がなくては評価はできない。もし,素人が評価したら「競技」そのものが,ガタガタになってしまうだろう。
人気テレビの「開運!なんでも鑑定団」,審査できるのは,「作品を見る力がある人」だけである。それも,プロの域までなくてはならない。
何千万円,何億円をかけて名品を集めた素人の「自信をもったもの一品」の多くは,ニセモノであるのだ。
評価できる力は「本物を何度も見る」「身銭を切って本物を体験する」ことでしか身につかない。身銭を三百万ほどかけて,「一流の授業」を体験したり,学んだ人なら「評価する力」はあるだろう。身銭を切って「くだらない授業」を見に行く人などいないからだ。
TOSSの教師と組合が強い地域の先生とでは,次のような違いがあると,ある中堅女教師がまとめてくれた。
■TOSSの先生とそうでない先生との違い
1.時間意識 TOSSの先生→必ず時間を守る。 そうでない先生→遅れて当然。最初から守る気がない。
2.いいわけ TOSSの先生→しない。 そうでない先生→すぐする。最初に言う。
3.授業を見る普遍単位 TOSSの先生→ある。授業の10か条・D表5項目など。 そうでない先生→ない。思いつきを言う。
4.子どもを TOSSの先生→ほめる。 そうでない先生→どなる。
5.提案の時 TOSSの先生→「このように提案しますがこれでよろしいですか?」 そうでない先生→「どうしたらいいですか?」
さらに違いはある。
6.時間意識 授業は当然のように5分遅れ,協議は10分遅れで終了。「時間を守る」という意識ゼロ。司会にもまったくその気がない。
7.いいわけ 前回も「レポートは10年ぶりなので…」と言い訳から始まった先生がいてびっくりさせられたが,今回も「まず言い訳からさせてください」……これは何だ!!
8.授業を見る普遍単位 話し合いを聞いていてもどんな授業がいい授業かさっぱりわからない。教師が子どもより多くしゃべっているのがいい授業らしい。■
授業がいいかどうかを評価するには,すぐれた授業を何人も見ていなければ無理だ。
すぐれた名品を見分けるには,一流の本物を何度も見るしか方法はない。それだけが唯一の方法だ。
そこまでいかないまでも,「よい授業」を評価するには,もう一つ方法がある。
「第一に子どもの成長・変化の事実,第二に自分の腹の底までズシーンとくる手ごたえ」
この2つだけで判断をすればよい。これは,千年たっても変わらぬ原則である。
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- 明治図書