向山型算数教え方教室 2007年7月号
特別支援を要する子どもへの授業・成功の道筋

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向山型算数教え方教室 2007年7月号特別支援を要する子どもへの授業・成功の道筋

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ジャンル:
算数・数学
刊行:
2007年6月8日
対象:
小学校
仕様:
B5判 92頁
状態:
絶版
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目次

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特集 特別支援を要する子どもへの授業・成功の道筋
〈巻頭特集論文〉向山型は特別支援のスキル21を内包する
木村 重夫
ADHD症状を抑える授業力〜脳科学の視点から〜
平山 諭
教師が,心地よいリズムとテンポのある授業を作り出す
甲本 卓司
対応のうまさは教師の技量に比例する
松崎 力
授業に「緊張感」と「安心感」を!
瀬戸内 凛
キレる原因を取り出し,整理してみる
小野 隆行
視覚・聴覚に訴える活動で授業を組み立てよう
松本 俊樹
ミニ特集 ギリギリまで言葉を削ると授業がすっきり安定する
1/10まで言葉を削る
南 尚美
45分の始めから終わりまで「言葉を削る」を心する
齋藤 一子
「筆算しなさい」の一言で授業を進める
馬場 慶典
言葉を削った百玉,子どもも覚えて先生になる
高野 宏子
めあての板書は不要である
八和田 清秀
削れば削るほどできない子が活躍できる
根本 直樹
グラビア
授業ノートは財産であり、授業の奥行きになっていく
村田 斎
若葉印教師のための向山型算数基礎基本イラスト事典
わり算の筆算の型
小倉 郁美
向山型算数キーワード
わざと書かない・教えない
木村 重夫
巻頭論文 算数授業へのこだわり
学力テスト問題Bを向山学級の子が受ければ
向山 洋一
学年別7月教材こう授業する
1年・のこりはいくつちがいはいくつ
例題の「基本型」
岩岸 節子
「練習問題・スキル」と教材教具
上杉 圭子
2年・3けたの数
例題の「基本型」
松本 一樹
「練習問題・スキル」と教材教具
石富 敦子
3年・たし算とひき算の筆算
例題の「基本型」
鎌倉 輝美
「練習問題・スキル」と教材教具
戸高 究
4年・整理のしかた
橘 直人
〜例題の「基本型」〜
4年・調べ方と整理のしかた
下川 善史
〜「練習問題・スキル」と教材教具〜
5年・分数のたし算とひき算
例題の「基本型」
戸村 隆之
「練習問題・スキル」と教材教具
松原 貴大
6年・速さ
例題の「基本型」
福澤 真太郎
「練習問題・スキル」と教材教具
西野 俊太
中学難教材こう授業する
2年/等積変形
越智 鈴穂
中学校からの発信!「向山型数学」実践講座 (第88回)
教科書の難教材は具体的な数を使ってテンポよく授業する
井上 好文
向山型算数に挑戦/論文審査 (第92回)
後から理解できることもある
向山 洋一
向山型算数実力急増講座 (第94回)
レインボー&ブリッジの基本型─すぐれた先行実践に学ぶ─
木村 重夫
向山型算数WEBサロン (第88回)
ノートスキルの次の日の授業〜学んだことを活用して自分できれいなノートを作る〜
赤石 賢司
向山型算数をDEEPに学ぶ女教師たち
論文審査は向山学級と同じ
宮崎 京子
“問題解決学習”隣の教室の実態ルポ
初任者研修で主流の問題解決学習
神山 隆
「先生,慣れていますから」
藤原 伸之
〈教室の障害児と向山型算数〉特に気になる『あの子』への向山型アプローチ
「変化のある繰り返し」「作業」「褒めること」が集中力を生み出す
今井 豊
もう一つの向山型算数 難問良問1問選択システム (第94回)
低学年
橋 賢治
中学年
舛田 安生
高学年
東條 正興
ビギナー専科=向山型算数ココが授業の勘所
1年/「あかねこ」計算スキルの我流
荒井 紀之
2年/継続は力なり
原田 朋哉
3年/目の前の子どもをしっかりとみる
赤塚 邦彦
4年/「3問できたら…」で大混乱
阿部 達也
5年/学期末復習問題の扱い方
久田 浩嗣
6年/システムに負けない
西田 裕之
“若葉印”教師が向山型算数でダッシュするとき (第28回)
子どもを変えるために,まずは自分自身が変わる
鈴木 正和
向山型算数への苦言・提言・辛口応援歌
価値に気づく《感覚》を育てる指導法
長南 博昭
向山型算数セミナー
2007年8月セミナー受付中
板倉 弘幸
腹の底からの実感!向山型算数を知る前と後
私の授業を変えた向山型算数
濱畑 由紀恵
「忘れられない授業」からの出発
清水 彰彦
子どもとともに自分も変わる
夏井 圭太郎
論文ランキング
4月号
木村 重夫
実物ノートと指導のポイント
ゆったり,丁寧なノートでミスが激減する
本宮 淳平
読者のページ
向山型は「安定」をもたらす
編集後記
木村 重夫赤石 賢司
TOSS最新情報
赤石 賢司
向山型算数に挑戦/指定教材 (第94回)
向山 洋一

巻頭論文

算数授業へのこだわり

学力テスト問題Bを向山学級の子が受ければ

向山 洋一


 文科省の学力テストの「算数B」を見た。

 向山学級の子ども達なら,かなり良い点をとったと思う。向山学級では,このような問題は,指導してあるからだ。

 例えば,「日本の漁業の棒グラフ」の問題。これは,社会科の授業として基本的なものだ。

 向山型社会の基本は,「資料の読み取り能力の育成」にある。算数Bのグラフ読み取りなら,4年生でも十分に可能である。

 ちなみに,棒グラフ,折れ線グラフを扱う時は,必ず次のことを聞く。

 第一には,三つのことを確認する。ちなみに一つは,出典である。

 第二には,二つのことを聞く。

 第三には,グラフ,折れ線を聞く。

 第四には,グラフの基本傾向の五つのパターンを確認する。

 ちなみに「等級B」の棒グラフの傾向は,「次第に減少している」だ。

 グラフを扱う時には,必ずこのことを聞いているのだから,4年生でも簡単にできる問題だ。くわしくは,向山型社会を。

 自転車で通る道である。

 「図形」という面からの扱い方もあるが,向山型学級では,別の形で扱っていた。

 次のような問題がある。

@ 5個の碁石を一列に並べる。

 黒 白 白 黒 白   のように。

 何通りの並べ方があるか。

A 一列に電球が10個ある。「消えてる」「ついてる」の例は,何通りあるか。

B コンピューターは,<プラス><マイナス>で計算をする。8ケタのプラスマイナスで,ゼロからいくつまでを表せるか。

 これらは,全部同じ問題である。

 次の問題も同じ問題だ。

C AからBまで,最短距離で何通りの行き方があるか。

 どうして,同じ問題なのか考えて欲しい。

 これは,かつて麻布中の入学試験で出された問題である。

 「ことばで書かせる」ことも,向山学級ではやっている。

D (4+5)×6=54 の式を,式や記号を使わずに,すべて数字とことばだけで示せ。

 教科書の問題をきちんと教えること。

 社会科,理科でも「資料」「数量処理」「判断」をきちんと学習すること。

 時として「難問」に挑戦させること。

 そのように組み立てられている,向山型算数で十分に対応できる問題である。

 国語でも算数でも「長い文章を読み通す」ことを心掛ければ十分だろう。

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