- 特集 宿題ができる力を育てる3つの鉄則
- 総論
- 学力の二極化への対応と宿題の工夫
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- 子どもの力を伸ばす宿題の考え方,出し方
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- 学校と家庭のかけ橋
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- 学年別実践事例
- 1年/操作活動と表現活動で楽しく
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- 2年/宿題を授業に生かす指導の工夫
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- 3年/宿題ができる力は,考える楽しさを味わえる授業から
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- 4年/子どもの発想を生かそう!
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- 5年/確かな計算力を育てる授業と宿題
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- 6年/鉄則は徹則!
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- 算数Short story (第75回)
- 1円玉がなかったら
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- 自著を語る
- 【DVD付】『算数科:学ぶ喜びを育む学習の創造―志水メソッドとの出会い―』
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- 授業力アップ! 今月の授業と発問
- 【1年】ふえるといくつになるでしょう
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- 〜あわせていくつ・ふえるといくつ〜
- 【2年】100円玉,10円玉を使ってかんがえよう
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- 〜1000までの数〜
- 【3年】水とうのかさくらべをしよう
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- 〜かさ〜
- 【4年】変化の様子がよくわかる折れ線グラフのかき方を考えよう
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- 〜折れ線グラフ〜
- 【5年】小数の計算のしかたを考えよう
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- 〜小数のかけ算〜
- 【6年】どちらが大きいか考えよう
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- 〜分数のたし算とひき算〜
- 算数が好きになる問題
- 1年/すきなたべものは?
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- 2年/ぴったりをさがそう!
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- 3年/かけ算 さんかくを作ろう
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- 4年/どこの国の人かな?
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- 5年/正しい答えを探せ!
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- 6年/なわとび競争をしよう
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- 算数授業奮闘記 (第74回)
- 脳みそフル回転を目指して
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- 算数教育ホットニュース (第75回)
- 新学習指導要領における〔算数的活動〕の設置
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- 学力テスト予想問題にチャレンジ! (第3回)
- たこ焼き名人のレシピ
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- 〜等式の関係を利用して〜
- 新教育課程で算数科はどう変わるのか (第15回)
- 「中央教育審議会答申」を分析する
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- 算数好きの子どもを育てる授業の改善 (第3回)
- 「当たり前!」と思っている算数授業像は当たり前か?A
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- 〜学習課題とは何か〜
- 数学的理解研究を生かした算数教育 (第3回)
- 優れた算数科授業に学ぶ(2)「数学的関係の一般性」の理解
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- 指導と評価と支援の一体化 (第3回)
- 指導・評価計画の作成
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- 人間愛に基づく算数の指導と評価 (第9回)
- 多角形の内角の和@
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- 編集後記
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- 今月の楽しい問題 チャレンジコーナー
- 畳の敷き詰め問題を考えよう
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編集後記
「宿題ができる力」を育てることは,近年,子どもの家庭学習の時間が減少していることから言っても大切なことである。増田氏は,学力の二極化の観点から,まず宿題の量と質を学校での学習コースに応じたものにしたい,次に,誤答に対する見直しをしっかり身につけさせたい,と提案されている。さらに,小学生の家庭学習の最低時間として,自分の学年×10分間という公式を示されている。和田氏は,宿題を3つに分類されている。すなわち,@復習・反復練習,A予習,B自由勉強である。一般的に言えば,@が主となるが,Bとのペアもおもしろいと思う。筆者が現場にいたとき,「一人勉強」として課題を自ら考えさせてやらせると,子どもがかなり意欲的になったことを思い出す。また,和田氏は,家庭で「宿題」と言われることの重みにも触れていて,納得させられる。深見氏は,宿題は「分かる」「できる」ことを目指した日々の授業の実現とあわせて,自ら学ぶ習慣の形成の必要性を強調されている。そのために,@「確かな学力」を身につける力,A児童自らが楽しんで学ぼうとする力,B生涯にわたって学ぶ姿勢の基礎を身につける力の3点を育てたいと述べられている。そこに,宿題の意義を受動的なものから能動的なものにする方向性が感じ取れる。
算数の時間に学習したことをもう一度,宿題で練習してみると,再度「考え直し」「力試し」をすることになる。繰り返し練習することで,知識や技能の定着につながる。日々の宿題は,継続的に出されることで習慣化し,教師による点検で子どもの学習意欲も増進されていくことになる。
(志水 廣)
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- 明治図書