心を育てる学級経営 2002年12月号
「学びの共同体」をつくる学級改革

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心を育てる学級経営 2002年12月号「学びの共同体」をつくる学級改革

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ジャンル:
学級経営
刊行:
2002年11月
対象:
小・中
仕様:
B5判 86頁
状態:
絶版
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目次

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特集 「学びの共同体」をつくる学級改革
提言・今なぜ「学びの共同体」づくりか
グローカルな学びの構築を
桂 正孝
21世紀の学校を「新しい知と学び」で満たすために
片上 宗二
日常において「向かい合う」ことからの出発―応答関係の広がりと深まりのなかで
深澤 広明
習熟度別と学びの共同体の同時進行
明石 要一
教科教育の改革抜きの「学びの共同体」は危ない
阿部 昇
低学年の「学びの共同体」はこうしてつくる
教師の「ゆさぶり」でひきつける
漆山 仁志
新しい学びを、みんなで楽しむ
楢原 八恵美
中学年の「学びの共同体」はこうしてつくる
「ぼくも君もできる」と「ぼくも君もいいぞ」
渡辺 喜男
子どものすばらしさを引き出す学級経営
神谷 祐子
高学年の「学びの共同体」はこうしてつくる
三つの要素で学校を楽しくしよう
大谷 和明
重視したい五つのポイント
小山 弘一
中学校の「学びの共同体」はこうしてつくる
「集団思考の授業」でつくる
長野 藤夫
少人数学級導入!編成・人間関係づくり・授業のツボ
松原 大介
合意形成を目指す対話的活動が学びの共同体をつくる
豊嶌 啓司
討論の授業で「学びの共同体」をつくる
「個の集合体」が討論の授業によって「学びの共同体」に向上的に変容する
石黒 修
「褒める」ことで学級の子一人一人を変容させる
福田 一毅
討論は必要不可欠な手法である
間 英法
熱中する授業で「学びの共同体」をつくる
みんなで学び合うと楽しい!
柳谷 直明
「暗唱指導」で、子どもが共同体になっていく!
浅野 光
ことばにしなくても教え合える向山型の指導
奥 清二郎
ドラマのある授業で「学びの共同体」をつくる
三つの作用をもたせる授業で作る
新牧 賢三郎
授業で、一人一人の力を伸ばす
佐々木 誠
教師が自らを正直に語ることで、『学びの共同体』はつくられる
染谷 幸二
学習システムで「学びの共同体」をつくる
向山式学習システムで「学びの共同体」をつくろう!
岡田 健治
「当番」の工夫を引き継ぐシステム
坂本 秀行
『班ノート』による学習システムづくり
宮澤 和孝
小特集 一人ひとりの成長を確かめる(振り返る活動をどう教えるか)
向山実践『第二通知表・あゆみ』追試で自己評価する
岩田 一博
一、二学期学習の総漢字テストで、成長を確かめる
畑屋 好之
多様な評価の観点を身に付けよう
宮澤 傳二
個人から集団へ学級づくりとともに
岸 祐尚
振り返らせる良い手立て悪い手立て
高橋 正和
生徒の名前を覚えろ、保護者も巻き込め作文を変えたこの一言
池田 浩幸
連続特集 基礎学力の保障に挑む
15分間の授業システムの充実に学校体制で臨む
戸井 和彦
ゲーム(遊び)の中で基礎学力を保障しよう
今井 律子
なんたって、達成の保障が一番
浦崎 隆徳
生き生き学級活動
よく遊び よく学ぶ
福山 憲市
心を育てる言葉かけ
「言葉かけ」をする条件
市毛 勝雄
サークル自慢 (第9回)
古くて新しい二十一世紀型サークル
柏木 英樹
熟練パワーとヤングパワーの融合
古川 伸一
担任の子どもの「実力」を見抜く法 (第9回)
子どもの実力は、教師の力量によって左右され、表れる
石川 裕美
授業につまずいている子への助言 (第9回)
地味だが確実な効果、音読
岡 篤
「家庭教育」を学校でどう問うか (第9回)
言葉のしつけは心のしつけ
野口 芳宏
続・子どもウオッチングの技術 (第9回)
すぐ泣く男たちの出現
明石 要一
パフォーマンス・トレーニング (第9回)
自分の失敗(人間性)を笑いのネタにする
有田 和正
編集後記
江部 満

編集後記

〇…『学級を「学びの共同体」として再構築するということは、教育効果の高い学習集団をつくるという次元にとどまるものではない。何よりも、地域社会を教育コミュニティに高めていく、生涯学習社会の「学びの共同体」でなければならない』と桂正孝氏は言います。

〇…「学級を学びの共同体にしよう」と呼びかけている長野藤夫氏は、学級がただ教室にいるだけの「赤の他人」になってしまっていると分析しています。つまり教室が「個の集合体」になろうとしているのではないか、と言うわけです。「これではいけない。なぜ教室に四十人もの生徒がいるのかという意味を考えなくてはならない。教室が個の集合体でいいのなら、やがては学級そのものが要らないということになってしまうではないか」と警告しています。だからこそ、学級集団が共に学び合う共同体であってこそ、学級は学級たり得るのだ、と言うわけです。

〇…今日の授業不成立が問題になっているのは、子どもの社会的能力、集団的能力、子ども同士の人間関係がうまく育っていないからだ、という指摘に耳を傾ける必要はないでしょうか。

〇…他方で、文科省が進める新学力観政策は個人主義的な「学び」が強調されているとの批判も出ています。「自己学習力」「自学自習」「自己決定」「自力学習」など、これらは学び方や問題解決能力を身に付ける方法として大事な面もあります。しかし、学級での集団機能を通して子ども一人ひとりが人格的に陶冶されることに学級教育としての目標があるといえるのではないでしょうか。

〇…クラスメイトはライバルではない。共に学び、共に励まし合う仲間であると明言した小学校教師の提言に注目する必要がありそうです。

(江部 満)

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