- 特集 学級の正しい競争心を育てる工夫
- 提言・学級の中の競争―教育に必要な競争の在り方
- 愛情と信頼に包まれた学級で
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- 目標の自己提起能力を育てる
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- 仲間となり嬉々とする競争を
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- 競い合うプロセスの中で「ねうち」を指さす
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- 健康な競争心を育てる学級づくり―こんなゲームで
- 低学年の競争心を育てるゲーム
- 爽やかで知的な暗唱競争
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- リレー形式の学習ゲーム
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- 中学年の競争心を育てるゲーム
- 集団遊びで競争心を育てる!
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- 競争・競馬ゲーム
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- 高学年の競争心を育てるゲーム
- 監獄ドッジボール(向山型ドッジボール)で逆転現象を起こす
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- 「教師対子どもゲーム」→「班対抗ゲーム」へと進める
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- 中学生の競争心を育てるゲーム
- 集団思考を確認する学習ゲーム
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- 何といっても、それは五色百人一首!
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- 競い合いを生かす国語科授業のコツ
- 個別評定が子どもたちをやる気にさせる
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- 技能や態度を伸ばす競い合い
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- 評定のシステムを動画に取り入れて活用する
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- 誰でもできることをテンポよく
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- 競い合いを生かす算数・数学科授業のコツ
- 算数TT教師としてのコツ
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- 「向山型算数」の優しさと逆転現象こそが健康な競い合いを生む
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- 教師がチェックをした後に、子どもたちに板書をさせる
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- 「向山型」算数・数学指導法で授業せよ
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- これだけはしてはいけない「競争」
- 互いにマイナスに働く競争は、やめよう!
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- 私が体験した差別化を広げる2つの競争
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- 何のために競争させるのか
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- やる気の上手な引き出し方・育て方
- 個別評定と競争で「やる気」全開
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- 数値を示し、到達目標を明らかにする
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- 趣意説明と評定システムが必要
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- 「教え合い・考え合い・協力し合い」でやる気を育てる
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- 小特集 文科省版「心のノート」の扱い方
- 使ってはみたが、本当にほしいものは?!
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- 目次に沿った道徳授業をTOSSランドで組み立てる
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- とにかく使ってみよう!
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- 知的な授業ができる素材を選択して
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- 「人生」を考える
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- 教師の腕がその価値を決める
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- 連続特集 基礎学力の保障に挑む
- 「基礎学力」をつけるのは、教師の側にある
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- 向山型算数は基礎学力を保障し、「できない子」に優しい指導法
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- ノートを構造化し、授業をシステム化する
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- 生き生き学級活動
- 教師のユーモアが、「子どもの笑顔」を生む。
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- 心を育てる言葉かけ
- 「ありがとう」を交し合える学校
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- サークル自慢 (第10回)
- 例会は学校で(パソコン室でTOSSランドに接続)
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- 癒し系でも鍛えるTOSSサークル
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- 担任の子どもの「実力」を見抜く法 (第10回)
- 淡々と指導する中で、子どもの変化が見える
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- 授業につまずいている子への助言 (第10回)
- 作文嫌いにも楽しめる作文・俳句
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- 「家庭教育」を学校でどう問うか (第10回)
- 親子の話題、家族の話題
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- 続・子どもウオッチングの技術 (第10回)
- 体力ウオッチング─子どもの体力があぶない
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- パフォーマンス・トレーニング (第10回)
- 面白くない内容もパフォーマンスで面白くなる
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- 編集後記
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編集後記
〇…戦後の教育では「競争」という概念は、タブー視されてきた観があります。弱肉強食とみられてきた競争の反教育性への批判が底流にあるようです。戦後教育の自由主義、個人主義的な流れの中では、確かに「競争」は罪悪視されても当然かもしれません。
〇…しかし、学びの共同体づくりが求められている過程で、改めて民主的な競争の在り方が問われるようになりました。互いに励まし合いながら学習することによって、正しい競争心を育てることが注目されるようになったからです。さらには、仲間と目標に向かって競争することによって学習の効果を上げることが、理解されるようになったからと言えます。
〇…授業の中で競い合い効果を上げる学習としては、効果が見えやすい国語や算数・数学などが注目されますし、清掃や給食などにおける生活面での競争も考えられます。お互いの競争の中から運動や作業、学習などの意欲を盛り立て、積極的な良い習慣を身に付けることも期待されているからです。
〇…また、皆で楽しみながら競争できるゲームは、親しい仲間関係を作る手立てとして活用が期待されています。しかし、学習面では、とかく点数のみでの争いとなりがちで、こうなると上位の者が優位に立ち、下位の者はあきらめるか脱落してしまいます。そのようなことを防ぐ方法として、小集団グループによる競い合いがあります。「班」単位でゲームを取り入れた健康な競争心を育てる方法もありますし、得意なことを競い合うグループ学習、あるいは協同的学習が効果を上げる競い合うテーマの開発などが期待されています。
〇…教育に必要な競争の在り方、さらには心豊かな子どもを育てる「競争心」とは何かなど、実践で追究してみたいと考えました。
(江部 満)
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- 明治図書