楽しい体育の授業 2015年2月号
子どもが動く授業システム=全題材一覧

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楽しい体育の授業 2015年2月号子どもが動く授業システム=全題材一覧

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ジャンル:
保健・体育
刊行:
2015年1月9日
対象:
小学校
仕様:
B5判 82頁
状態:
絶版
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目次

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特集 子どもが動く授業システム=全題材一覧
特集の解説
子どもが動く授業システム=全題材一覧
根本 正雄
子どもが動くシステムづくりの秘訣
できるようになるから、さらに意欲的に動き、上達する!
石橋 健一郎
「場作り」を易から難へ
黒瀧 耕治
一時間目に準備と後片付けの役割を決めることが大切である
笹原 大輔
集合のシステムづくりの秘訣
島田 猛
「実運動時間の確保」が、子どもが動くシステム作りの条件だ
伊藤 篤志
空白を生まない指示を工夫する
角家 元
ボール運動の授業システム化
(投げる・蹴る)授業のシステム化をどうするか
“苦手な子が活躍するシステム”を構築し、「投げる」「蹴る」技能の差を埋める
堀田 和秀
(サッカー)の授業システム化をどうするか
毎時間、同じ流れの場を設定する
上田 和浩
(バスケットボール)の授業システム化をどうするか
みんながゲームに参加できる授業システム
澤村 直樹
器械運動の授業システム化
マット運動の授業システム化をどうするか
パターンを固定し、一連の流れを作って授業を組み立てる
澤田 智志
鉄棒運動の授業システム化をどうするか
学習カードを使うことで子どもが進んで動く
佐藤 大輔
跳び箱運動の授業システム化をどうするか
開脚跳びの指導をシステム化する
大邉 祐介
陸上運動の授業システム化
短距離走・リレーの授業システム化をどうするか
記録向上が意識できるシステム作りを!
楠 康司
ハードル走の授業システム化をどうするか
「学び合い」を大事にしたハードル走の授業
森井 大志
走り幅跳びの授業システム化をどうするか
「基本練習」と「助走」「踏み切り」「空中姿勢」「着地」の四視点で授業を組み立てる
大和田 浩之
表現運動の授業システム化
表現・リズム遊びの授業システム化をどうするか
真似て、動いて、また真似る〜子どもの動きを取りだして、繰り返しの中で表現力を高める!〜
牛田 美和子
表現の授業システム化をどうするか
忍者になりきり、体を使って表現しよう!
金子 真理
リズムダンスの授業システム化をどうするか
毎時間同じ流れを作り、児童の活動を安定させる
赤池 千春
体つくりの授業システム化
多様な動きをつくる運動遊びの授業システム化をどうするか
学習カードを使って自覚的に動く
前田 哲弥
体ほぐしの授業システム化をどうするか
授業の最初から子どもが熱中する工夫を
橋本 拓弥
体力を高める運動の授業システム化をどうするか
折り返し走の場づくりで持久走の授業をシステム化する
辻岡 義介
黄金の3日間の授業システム化
体育授業のマネージメントのシステム化をどうするか
年間マネージメントを整理する
岩井 友紀
初日の授業のシステム化をどうするか
活動を通して年間を貫く方針を示す
岩井 友紀
ミニ特集 2月・すぐに授業ができる!今月の単元計画
<低学年/体つくり> ボールを操作する感覚が身に付く“まりつき”
岡 麻知子
<中学年/体つくり> 笑顔で仲間とかかわり、作戦が自然と生まれる「チャレンジ運動」
佐藤 泰之
<高学年/体つくり> 様々な動きやあそびを通して、体の調子を整え、仲間と交流し、そして体力を高める
上川 晃
ライブで体感!体育授業最前線
授業力を確実に向上させるセミナー
佐藤 泰之
〜1回・根本正雄クリニック連続セミナー〜
レベルアップ 体育の授業を変える (第23回)
「幼児期運動指針」から学ぼう
岩井 邦夫
体育の基本用語事典 (第23回)
準備運動
東條 正興
誰も教えてくれなかった体育入門 (第11回)
折り返しリレーは、1年生でも大熱狂する
福田 辰徳
準備のいらない体育指導 (第11回)
鬼遊びで、心も体もポッカポカ!
本宮 淳平
発達障害のある子どもへの体育 OK・NG対応 (第11回)
導入時に好きな運動・できる動きから始めて、ほめる
川口 達実
子どもの動きを高める意識誘導型指導法 (第11回)
ロンダート
中村 賢
〜足先を意識誘導する〜
10分で運動神経をよくする体育レシピ (第11回)
進度別メニューで平泳ぎをマスターさせる
鈴木 昭彦
小田原式応援団指導法 (第11回)
「盛り上げるコツ」A
小田原 誠一
〜「対決方式で判定する」〜
汗びっしょり体力づくり (第11回)
たくさんボールに触れる!サッカーゲーム
工藤 俊輔
シンクロ運動で一体感 (第4回)
できない子も巻き込むシンクロ側方倒立回転
太田 健二
[保健授業]そのままできる指導案 (第6回)
教科書を使った保健授業
平野 太一
〜東京書籍・5年生「けがや事故の原因」〜
これって本当に必要?体育的行事の常識 (第11回)
「憧れ」の体育的行事を!―「生涯体育」を目指す身体教育
駒井 隆治
保護者に受ける授業参観「新ネタ」 (第11回)
子どもが勝てる親子玉入れ
本吉 伸行
開眼!プロスポーツ選手のコメント (第11回)
羽生結弦選手の被災地への思い、感謝の気持ちから学ぶ
平山 勇輔
世界の体育事情 (第11回)
サッカーの国、アルゼンチン
横田 裕二
TOSS体育サークル紹介 (第21回)
法則化Nyaty
荻野 珠美
〜ニャティティソーランのように、明るく、誰もが元気になれるサークルを目指して!〜
効果抜群!ファックスできる体育学習カード
<低学年/体つくり>フラフープにちょうせん!
毛利 康子
<中学年/体つくり>「なわとび級表」のシステムを体つくりに適用する
柴ア 昌紀
<高学年/体つくり>けん玉を通して体を巧みに動かせるようになる
大坪 順
授業の腕を高める論文審査 (第274回)
子どもの事実がすばらしい
向山 洋一
どの子にも成功体験!体育指導入門 (第11回)
柔道における基礎感覚・技能づくり
根本 正雄
〜朝飛大氏の柔道指導B〜
読者のページ My Opinion
編集後記
根本 正雄
TOSS体育ニュース (第157回)
2月号
TOSS体育中央事務局
できるようになる指導法の工夫 (第11回)
鉄棒の後方支持回転ができるために目指す姿勢
村田 淳

特集の解説 子どもが動く授業システム=全題材一覧

TOSS体育授業研究会代表/根本 正雄


 各地のセミナー、講座に行って質問されるのは、「運動が苦手で子どもに示範することができないが、どのように指導したらよいか」ということである。

 国語、算数で問題を解くことができないで指導することは、普通はあり得ない。しかし、体育は自分ができない動きも指導しなければならない。

 体育の授業で教師に必要なのは、「実技ができる」ことよりも、「子どもをできるようにする方法を身に付けること」である。

 教師が逆上がりをできなくても、できる指導法を知っていれば、指導はできる。教え方が分かっていれば、運動の苦手な教師も指導できる。

 本特集では、自分ができない動きをどう指導するのかの方法が紹介されている。

 運動が苦手なのは女教師だけではない。運動の苦手な教師全ての教師に共通している。

 東海フレッシュセミナーで、牛田美和子氏の表現運動「動物カーニバル」を参観した。

 組み立てがすっきりとして、分かりやすい模擬授業であった。起・承・転・結の4つの場面から構成されていたからである

 起:1回目は、教師の真似で踊る。―習得(基本を身に付ける)

 承:2回目は、6人グループで丸くなって一緒に踊る。―活用(基本を応用する)

 転:3回目は1列で先頭を代わり踊る。―活用(基本を応用する)

 結:4回目は大きな丸になって踊る。―探究(基本を発展させる)

 どの場面も2分30秒になっている。授業時間は10分であったので、4つの場面でちょうど10分になる。音楽で心をほぐし、動きを引き出していった。

 音楽はタイムキーパーの役割もしていたのである。表現運動の授業のシステム化がされていた。

 しかも、20秒ずつ6種類の動物の音楽が流れていたので、どの音楽でどの動物を行うかが明確であった。

 音楽によって動物がイメージできるので動きやすい。それを4回繰り返すことによって、基本の動きが習熟されていった。

 活用、探究では、6人、全員と人数が変わる。6人グループでは、1人ずつ先頭が変わる。全員、主役になれるのである。

 そして、最後は全員が一つの輪になり、交代で踊ることによって、見合う場面があった。関わり合いが生まれ、一体感が生まれたのである。

 牛田氏は、動きのよい子役の教師に示範をさせた。その子役の教師の動きが素晴らしかった。

 教師は上手に踊れなくても、上手に踊れる子どもに示範をさせればよいのである。

 子役の教師を惹きつけ、授業にのせていく、魅力のある授業であった。終わった後に、「素晴らしい授業でした」と牛田氏に話した。

 すると牛田氏は、「自分が踊れなくてもできる授業づくりを目指しました」と言われた。

 自分が踊れなくても、子どもが楽しく、自然に踊れるような授業のシステムができていれば、体育の授業ができるのである。

 示範ができない場合は、次のような方法がある。

(1)上手な子どもに示範させる。

(2)ビデオを見せる。

(3)イラスト・写真を見せる。

 本特集では、牛田氏のように、子どもが自然に動きづくりができる授業システムが紹介されている。活用して、楽しい授業づくりをしてほしい。

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