- 特集 なわ跳びを楽しく―基本技・変化技・集団技18
- 特集の解説
- なわ跳びを楽しく―基本技・変化技・集団技18
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- 実践事例
- 習得 かけ足跳び
- ミラクル跳びなわとまたぎ越しで
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- 習得 スキップ跳び
- 1・2のリズムでスキップ跳び
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- 習得 1回旋1跳躍
- 毎時間、なわ跳びを取り入れる わきに帽子を挟んで跳ぶ
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- 習得 1回旋2跳躍
- 友だちとリズムを合わせて跳ぶ楽しさを味わわせる
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- 習得 前後開脚跳び
- 前後開脚跳びは、シンクロ跳びで楽しさを味わわせる
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- 習得 左右開脚跳び
- スモールステップで身に付ける左右開脚跳び
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- 活用 あや跳び
- 道具を用意し、跳び方を教えると、進んで練習するようになる
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- 活用 交差跳び
- 手首の動きを分解して教えることでスムースにできるようになる
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- 活用 二重跳び
- 四つの必要な基礎感覚を身に付けよ
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- 活用 はやぶさ
- 仕組みと場づくりで挑戦しよう はやぶさ
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- 活用 向き合い跳び
- 向き合い跳びはこうすればできる!
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- 活用 背合わせ跳び
- 指導のステップを細分化して指導する
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- 探究 くぐり抜け
- 子どもが喜ぶ「くぐり抜け」の基本と変化技
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- 探究 長なわと短なわの組み合わせ
- 短なわ跳びのバリエーションを増やしておく
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- 探究 長なわとボールの組み合わせ
- 長なわ運動とボール運動を練習し、組み合わせ技に挑戦!!〜11の技の紹介〜
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- 探究 ダブルダッチ
- どっちに出る?ダブルダッチの秘密!
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- 探究 連鎖跳び
- 人数を増やし跳ぶ楽しさと、難しい技に挑戦する楽しさ
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- 探究 トラベラー
- 仲間とシンクロして楽しむ集団技
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- ミニ特集 11月 新指導要領で体育授業はこう変わる(なわ跳び運動)
- 低学年/1回旋1跳躍の全員習得をめざし、なわとび級表で、どんどん新しい技に挑戦させる
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- 高学年/基本技を教え、あとは任せる(集団跳びなわ)
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- ライブで体感!TOSS体育講座
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- 読者のページ My Opinion
- 編集後記
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- 短なわ@
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- 〜子どもたち憧れの技“二重跳び”〜
特集の解説
なわ跳びを楽しく―
基本技・変化技・集団技18
TOSS体育授業研究会代表
根本正雄
学習指導要領の改訂により、なわ跳び運動も習得、活用、探究として指導するようになった。
習得、活用、探究として内容を段階的に指導していくことで、教師も子どもも分かりやすく取り組むことができる。
なわ跳び運動をどのように指導したらよいか分からない教師にとって、指導のステップが示されていれば大変役立つであろう。
本号では、習得、活用、探究を基本技、変化技、集団技のように考えた。この考えに基づき、各ステップの技や内容についての指導について、紹介してある。
1 基本技
基本的な動きをできるようにしたり、動き方を工夫したりする。基本的な技とは、最も初歩的で易しい技であり、確実に身に付けておきたい技である。
@かけ足跳び A1回旋1跳躍 B1回旋2跳躍 C後回し
2 変化技
基本的な技を安定して行えるとともに、その発展技を行ったりする。
@あや跳び A交差跳び B二重跳び Cはやぶさ
3 集団技
基本技・発展技を繰り返したり、組み合わせたりする。
@いろいろな跳びかたを身に付ける練習 Aチームなわ跳び(演技) B長なわ跳び(短なわ跳び)のミックス技 C集団なわ跳び
平成22年2月、第18回日本体育教育技術学会が開催された。模擬授業で村田正樹氏は、集団縄跳びを行った。
そして、1本のなわを2人で跳んだり4人で跳んだり、人数を変えて跳ばせたりすることで、なわ跳び運動の集団化を図り、1人で跳ぶときとは違った楽しさを味わわせる授業を行った。
「運動の集団化」には、三つのよさがあると述べている。
@仲間意識を高めることができる。
A運動が苦手な子を授業に巻き引き込めることができ、その結果として、運動量を増やすことができる。
B運動が苦手な子どもの関心や技能を高めることができる。
これまでのなわ跳びは、短なわで個人技を中心に指導してきた。個々の種目ができるように技を高めてきたのである。
しかし、なわ跳びの苦手な子どもは上達が遅いので、なかなか楽しむことができない。そういう子どもも楽しめるのが集団跳びなわである。
村田氏は習得、活用、探究のステップを踏まえ、次の指導を行った。
習得、活用、探究を基本技、変化技、集団技として次のような実践を行った。
【習得の指導】
ペアや4人グループでの簡単な跳び方を一斉に指導する。取り上げるのは、「2人跳び」、「交互跳び」、「トラベラー」の三つである。これらは両足跳びができればできるようになる比較的簡単な技である。
【活用の指導】
次は、技を行う条件を変えて跳ぶようにさせる。その際、なわを回す方向や回旋スピード、いっしょに跳ぶ人数などを変えてできるように、助言したりアドバイスしたりする。
【探究の指導】
最後に4人グループで連続技を作らせ、発表させる。グループ学習を仕組み、4人のオリジナル技づくりにも取り組むように働きかけながら、条件に合わせて技を選ばせ、構成を工夫させる。
本号では、村田正樹氏の集団縄跳びの指導のように、基本技、変化技、集団技の考え方を踏まえ、なわ跳びの指導法が紹介されている。
本実践を参考にして、なわ跳びの苦手な子どもも、楽しく技が高まるような授業をしてくだされば幸いである。
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- 明治図書