- 特集 どうしたらいいの?立ち往生した時QA問答集
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- 低学年
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- 前回り下りの指導法は?
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- 顔に水をつけるのを嫌がる子へは?
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- ドッジボールの投力をつけるための効果的な方法は?
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- ドッジボールを握って投げさせる指導法は?
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- 低学年の準備体操三つの質問
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- 器具が少ない時、児童の空白を埋める方法は?
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- 器具が少ない時、学習に参加していない児童の空白を埋める方法は?
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- 縦割り活動における運動量の確保は?
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- 時間差や空白の時間の指導はどうしたらよいか?
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- 運動に自信がなくても大丈夫?
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- 中学年
- 誰でもできる運動で子どもを遊具のとりこにするのか?
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- 中学年のゲームで身に付ける簡単な技能は?
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- 逆上がりを行う時の鉄棒の持ち方は、どちらがいいのか?
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- くるりんベルトの段階的指導のポイントは?
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- 「ふとん干し」を痛がる肥満の子の指導は?
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- 向山型跳び箱指導時に、他の子にはどんな指導・指示をする?
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- バタ足の段階的指導のポイントは?
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- クロールの連続呼吸、秘訣は?
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- 表現運動でも実態調査をしますか?
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- 表現運動に習熟過程はあるのですか?
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- 第二次性徴の指導をする際のポイントはなにか?
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- 学習カードは全ての領域に必要か?
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- 高学年
- 楽しく取り組める「柔軟性を高める運動」ってどんなの?
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- 逆上がり指導のポイントは?
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- 後転ができるための基礎感覚は?
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- 跳び箱で片手をはなす子どもへの指導法は?
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- 初めてのハードル学習、導入のポイントは?
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- 多くの場を設定する走り高跳びの指導は?
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- 25m泳げそうで泳げない子の指導のポイントは?
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- サッカーで個々の技術を上げるための指導法は?
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- 恥ずかしさをのりこえるポイントは?
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- 保健指導の個別の接し方のポイントは?
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- 低学年
- 遊びながら「基礎となる力」をしっかり身に付けさせる
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- 中学年
- 向山式開脚跳びが一番おすすめ!
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- 開脚跳び 準備運動と踏み切りの練習法
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- 高学年
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- 協力しながらできる集団跳び
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- 楽しい体育の授業の具体的イメージを学ぶ
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- 授業の導入・もう一つの考え方
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- 根本体育直伝マンガ(器械運動・逆上がりの指示の巻)
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- 肩甲骨・上腕・前腕の正しいアライメント@
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- 1塁1点ルールで攻撃側も守備側も夢中になる
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- 二つの指標を活用して、指導法を選ぶ
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- 二重跳び全員達成への道 (第2回)
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- 効果抜群!ファックスできる体育学習カード
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特集の解説
TOSS体育授業研究会代表 根本正雄
どうしたらいいの?立ち往生した時QA問答集
初心者の教師は自分が思っていた以上に体育の授業が難しいことを痛感している。
特に運動が得意であった教師ほどその難しさを感じている。運動が得意であった教師は、「運動についてよく知っているので、教えることも簡単である」と思っている。
ところが実際に指導してみると子どもが動かない。運動ができることと教えることは別なのである。
体育講座で質問を募集したところ、次の質問を書いた教師がいる。
〇器具が少ない時、例えばマット、ボール、鉄棒などが児童数よりはるかに少ない時に運動、学習に参加していない児童の空白を埋める方法をいくつか教えてください。
〇現在、縦割り活動の担当をしています。120人程度を、運動量を確保して遊ばせるよい方法がありましたら教えてください。
〇早くできる子と遅い子との時間差や、鉄棒の待ち時間等で生じる空白の時間は、どのように指導したらよいでしょうか。
これらの質問は、学習指導要領や指導書には示されていない。先輩や同僚も教えてくれない。
誰も教えてくれない内容であるが、体育授業をするには大事な指導内容である。
器具や用具が少ないとき、自分の番がくるまで待っていなければならない。跳んだと思ったらしばらくは待っていなければならない。
運動量は少なく、技能も高まらない。当然、そのような指導法についてはどこにも書かれていないのである。
縦割り活動で120人も一斉に指導する方法は誰も教えてくれない。
私は、思考錯誤の中で自分なりに工夫し指導していた。誰も教えてくれなかったので、1人で学ぶ以外になかった。
何度か失敗を繰り返す中で120人の子どもを指導する方法を体得した。
グループを作り、グループの中で動きを工夫させていけばよいことに気がついた。
縦割り活動なので6年生をリーダーにして活動させていけば、120人の子どもも効率的に動かすことができる。
子どもの能力差に応じて時間差を埋めるにはどうしたらよいかについてもどこにも書かれていない。
どこにも書かれていない、誰も教えてくれないが授業ではどうしても分からないと困る内容である。
また、次のような質問もあった。
〇学校用教材でよくある、逆上がり補助器は、どのくらい効果があるのでしょうか。飯田・根本式では跳び箱を使っていますが、どういった違いがあるのでしょうか。
〇肥満児で、「ふとん干し」が痛くてできません。よい指導法がありましたら教えてください。
これらの質問は、自分が実際に指導したがうまくいかなかったという反省や事実に基づいた内容である。
跳び箱を使った飯田・根本式ではできれば跳び箱を一段ずつ下げていくので、伸びが確かめられる。子どもの達成感が目に見え、自己評価できる。
学校用教材である逆上がり補助器は評価が難しい。どこまでできたのかがはっきりと評価できないのである。
このようなことは普通の指導書には書かれていない。指導例が示されているだけである。
肥満児で、「ふとん干し」が痛くてできないという悩みは、担任をすれば誰でも経験する。
どうするかは書かれていない。一般的なふとん干しの指導例が示されているだけである。つまずきの個別的な事例については書かれていない。
本特集では、このような初心者の方の立場に立った悩みや疑問についての特集をした。
質問はすべて、体育講座・セミナーで出された内容である。現場の教師が本当に悩み、困っている質問である。
本書を活用して効率のよい指導をしていってほしい。
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- 明治図書