楽しい体育の授業 2004年3月号
到達学力・評価基準明示の通知表表記例

K172

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楽しい体育の授業 2004年3月号到達学力・評価基準明示の通知表表記例

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ジャンル:
保健・体育
刊行:
2004年2月13日
対象:
小学校
仕様:
B5判 76頁
状態:
絶版
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目次

もくじの詳細表示

特集 到達学力・評価基準明示の通知表表記例
特集の解説
根本 正雄
実践事例
走・跳の運動遊び
延長線上をイメージして、評価する
山口 裕史
器具・用具を使っての運動遊び
単元ごとの評価計画を
田村 弘之
折り返しリレー
折り返しリレーの到達学力
吉田 真弓
バスケットボール型ゲーム
具体的な誉め言葉がある通知表
芹沢 晴信
サッカー型ゲーム
評価基準が明確であれば、当然、通知表所見は個人内評価となる
西村 一夫
短距離走・リレー
「B基準」を基本に手立てと次のステップを示す
雨宮 久
走り幅跳び
何ができているのかが分かる走り幅跳びの表記例
高本 英樹
マット運動
指導があって評価が生きる
佐藤 裕三
鉄棒運動
基礎・基本は3学年の内容である
太田 健二
跳び箱運動
カード式評定方式を利用する
西田 幸二
バスケットボール
観点を絞って記述する
齋藤 直樹
サッカー
指導内容と子供の成長が伝わる記述をする
前島 光一郎
ミニ特集 新学習指導要領への提言「保健」
中学年/毎日の生活と健康
「カビパン」の威力
三浦 克文
中学年/育ちゆく体とわたし
みんなちがってみんないい
鈴木 隆夫
高学年/けがの防止
指導時間を減らし、スキルを重視せよ
楠 康司
高学年/心の健康
私の知っている私、友達から見た私
小笹 宗男
高学年/病気の予防
禁煙教育では、広告のテクニックに気づかせる授業も必要である
上木 信弘
ライブで体感!TOSS体育講座
子供たちに力のつく体育授業のための授業チェック
村田 斎
レベルアップ!ここが体育授業のポイント
真の「個人差に応じた指導」とは
山本 貞美
マンガで見る楽しい体育指導 (第48回)
根本体育直伝マンガ(開脚前転の巻)
岩野 節男岩野 紀子
全員できた!学級の成功体験
全員達成のための微細技術
田代 光章
はじめの5分で子供をのせる運動
どきどきハラハラ!!ペアで楽しむ体づくり
伊藤 道海
体ほぐしで心も体もリラックス
声かけと復活の方法を工夫して「こおり鬼」
鈴木 恭子
苦手な子も楽しめる教材作り
苦手な子の技量をアップする教具の紹介
桑原 和彦
誰もができる体育主任の仕事
校内の体育授業・評価向上は体育通信で
長谷川 敬志
誌上授業ビデオ診断
体ほぐし運動
松崎 力
体育授業のシステム化 (第24回)
体育授業は45分ない
渡辺 喜男
よく噛むことは体にも頭にも良い (第17回)
学校給食の現場からJ
齋藤 滋
〜給食状況の定量化〜
TOSS体育研究会報告
体育だって「どこでも模擬授業」
大石 貴範
TOSS体育最前線
「TOSS体育DVD」で究める
駒井 隆治
効果抜群!ファックスできる体育学習カード
体づくり(中学年)
伊藤 雅亮
〜長距離走用カード〜
体ほぐし(高学年)
小松 俊介
〜「フープ」を使って楽しく体ほぐし〜
小学校「総合〈いのち・健康・福祉〉」の授業作り12のアイデア (第12回)
実況「“二分の一”成人式」
近藤 真庸
ライフスキルと健康教育 (第24回)
言葉のキャッチボール(4)
武田 敏
授業の腕を高める論文審査 (第143回)
研究論文には、先行研究との差異を明確に
向山 洋一
体育科における学力保障 (第12回)
高橋真氏の「よさこいソーラン」の指導
根本 正雄
読者のページ My Opinion
編集後記
根本 正雄
TOSS体育ニュース (第27回)
TOSS体育中央事務局
テクニカルポイントはここだ! (第24回)
うんていを使って鉄棒遊びのバージョンアップ!
並木 孝樹

特集の解説

到達学力・評価基準明示の通知表表記例

千葉市立弥生小学校

根本正雄


1.到達学力・評価基準の考え方

 学習指導要領では基礎・基本の定着が大きなねらいになっている。体育科の「基礎・基本」は、学習指導要領に示された目標と内容の全体である。

 具体的には、技能(運動)の内容、態度の内容、学び方の内容である。これらの目標がきちんと達成されているかを観点別学習状況で評価していく。

 従来のような集団に準拠した評価ではなく、「目標に準拠した評価及び個人内評価」を行っていく。つまり、絶対評価を行っていくのである。

 他人との比較ではなく、目標に照らしてどれだけ到達したのかを評価していくのである。

 「目標に準拠した評価及び個人内評価」は、基礎学力の保障につながる。基礎・基本に内容を絞り、確実に習得させることがねらいになっている。

 そのためには、基礎学力がどの程度習得されたのかをたえず評価していく必要がある。

 習得されていなければ、さらに指導して基礎学力を定着させていく。評価の問題は、基礎学力の保障をどのようにしていくのかと関連しているのである。

 それでは、体育科の評価はどのように行ったらよいのであろうか。

 評価に当たっては、知識や技能の到達度を的確に評価することは大事であるが、それだけではなく、自ら学ぶ意欲や思考力、判断力、表現力などの資質や能力までを含めた学習の到達度を適切に評価していく。

 つまり、「関心・意欲・態度」「思考・判断」「技能・表現」「知識・理解」の四つの観点で行っていく。

 以上の観点で評価を行い、基礎学力が定着したかをチェックしていく。その際気をつけなければならないことは、指導に生かす評価を行っていくことである。

 つまり指導と評価の一体化を図っていくのである。到達度評価によって、目標に達していない子供をチェックし、指導の工夫を行い目標に到達させていくことを大きなねらいとしている。

2.通知表作成の手順

 本特集では以上の考え方に基づき、具体的な通知表の表記例が示してある。基本的には、次の項目で分かりやすく示されている。

1、到達学力(基礎・基本の内容)

2、評価基準

3、具体的な通知表記入例

 通知表は各学校によって形式、内容が異なる。学校の実態に応じて本特集の記入例を参考にしてほしい。

 どんな通知表でも到達目標が示されていなければ評価はできない。各学校の到達目標を検討し、基礎・基本の内容を押さえることが第一の作業である。

 次はその到達目標に対して、どの程度達成したのかの評価基準が示されていなければならない。

 A基準、B基準、C基準の目安が示され、どの学年・どの学級も同じように評価されていく必要がある。

 学年・学級によって基準が異なったのでは、学校としての客観性がなくなる。保護者への信頼も失われていく。

 最後は具体的な通知表の記入例が示される。どのように記入したのかが、具体的に理解できなければ通知表を作成することができない。

 そのような手順を経て通知表ができる。本特集の実践例をもとにして、各学校の通知表を作成してほしい。

 本年度のものをもとにして改善、修正を図りながらよりよい通知表づくりをしていってほしい。

 到達目標、評価基準の具体的な内容については、拙著『体育科の達成目標と授業改革低・中・高学年』(明治図書)を参照していただければ幸いである。

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      明治図書

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