楽しい体育の授業 2004年2月号
変化のある繰り返しで“定番ネタ”に活気18例

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楽しい体育の授業 2004年2月号変化のある繰り返しで“定番ネタ”に活気18例

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ジャンル:
保健・体育
刊行:
2004年1月15日
対象:
小学校
仕様:
B5判 76頁
状態:
絶版
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目次

もくじの詳細表示

特集 変化のある繰り返しで“定番ネタ”に活気18例
特集の解説
根本 正雄
実践事例
走・跳の運動遊び
楽しく基礎感覚を養えるゲーム「えいごみち」
尾上 知生
器具・用具を使っての運動遊び
子供が熱中! フラフープ遊び
中橋 利之
表現リズム遊び
まねっこ体操を1年間で変化させて表現遊び
大場 寿子
折り返しリレー
段階的場作りで逆転現象を起こす
伊藤 新吾
バスケットボール型ゲーム
パスの技能を育てるナンバリングパス
橋本 直代
サッカー型ゲーム
誰もが熱中! サッカー型ゲーム
名村 嘉洋
伝承遊び
楽しくてやめられなくなる「まりつき」
後藤 久美
短距離走・リレー
短距離走・リレーはゲーム感覚で
鈴木 隆夫
走り幅跳び
楽しいネタで何度もチャレンジ!
稲葉 忠之
走り高跳び
誰でも簡単にできるようになるベリーロール
吉岡 健二
ハードル走
小さな指導の工夫で子供の動きが変わる
岸本 勝義
マット運動
楽しく倒立前転にチャレンジ
奈良 満
鉄棒運動
場作り・「兄弟運動」・学習カードで逆上がりに挑戦中!
熊谷 直樹
跳び箱運動
いろいろな跳び方にチャレンジ!
瀬川 恵子
バスケットボール
みるみるうまくなるバスケットの技能習得法
奥 清二郎
サッカー
変化のある繰り返しからみたサッカー相撲
八代 真一
なわ跳び
「できる」の連続で、長なわに挑戦!
渡辺 睦生
表現運動
よさこいソーラン「かけ声」が揃うとポーズが決まる!
割石 隆浩
ミニ特集 新学習指導要領への提言「サッカー」
低学年/ボール蹴り遊び
運動量を確保できる楽しいゲームをたくさん行なう
門 貴幸
中学年/サッカー型
みんながシュートできる「スペシャリスト制」
佐藤 真健
実態に応じた展開を
喜屋武 仁
高学年/サッカー
向山実践と個別指導で個人技能アップ
中尾 誠
評価によって、技能は向上する
前島 康志
ライブで体感!TOSS体育講座
個人で行なう運動を集団化して楽しむ
村田 斎
レベルアップ!ここが体育授業のポイント
できるような気がする工夫を
白石 豊
マンガで見る楽しい体育指導 (第47回)
根本体育直伝マンガ(サッカーの巻)
岩野 節男岩野 紀子
全員できた!学級の成功体験
ベリーロール全員完成
竹森 正人
はじめの5分で子供をのせる運動
最初の5分で、ボールは友達!
小松 和重
体ほぐしで心も体もリラックス
ペアマッサージで心も体もスッキリ、いきいき!
本間 賢一
苦手な子も楽しめる教材作り
ハードルが上手くなるための工夫と場の設定の仕方
伊藤 大介
誰もができる体育主任の仕事
黒子役こそ主任の仕事
谷岡 眞史
誌上授業ビデオ診断
ゲームソフトバレーボール
三宅 孝明
体育授業のシステム化 (第23回)
45分の使い方
渡辺 喜男
よく噛むことは体にも頭にも良い (第16回)
学校給食の現場からI
齋藤 滋
〜「栄養教諭」の個別指導:アレルギー〜
TOSS体育研究会報告
魅力たっぷり新教材ハンドボール
岩田 史朗
TOSS体育最前線
「器械運動」の基本文献から根本正雄氏のホームページへ
駒井 隆治
効果抜群!ファックスできる体育学習カード
サッカー型(中学年)
松本 勝男
〜みんなにパスしてボーナス点を達成したか〜
サッカー(高学年)
岩田 貴典
〜これ1枚で基礎技能はバッチリ〜
小学校「総合〈いのち・健康・福祉〉」の授業作り12のアイデア (第11回)
総合版“交通事故のない街”を創る(3)
近藤 真庸
ライフスキルと健康教育 (第23回)
言葉のキャッチボール(3)
武田 敏
授業の腕を高める論文審査 (第142回)
もっと深くしつこく追求すること
向山 洋一
体育科における学力保障 (第11回)
橋本直代氏の「障害走」の指導
根本 正雄
読者のページ My Opinion
編集後記
根本 正雄
TOSS体育ニュース (第26回)
TOSS体育中央事務局
テクニカルポイントはここだ! (第23回)
ジャングルジムを使って鉄棒遊びのバージョンアップ!
並木 孝樹

特集の解説

変化のある繰り返しで“定番ネタ”に活気18例

千葉市立弥生小学校

根本正雄


 冬の寒い季節になると子供は外に出たがらない。気温は低く、冷たい風が吹く中での体育の授業は子供の活動意欲を奪う。できることなら教室にいたいというのが本音である。

 本特集では、そんな子供たちが喜んで体育の授業に取り組みたくなり、しかも体力がアップする、とっておきの体育ネタが紹介されている。

 富山県の渡辺睦生氏は低学年の長なわ跳びを実践されている。

 いきなり難しい技から入るのではなく、無理なく、無駄なく長なわに入るタイミングが体得できるような体育ネタを活用している。

 その結果、子供は一体感・連帯感・達成間が得られ、体力もアップしていく組み立てになっている。

 普通は大波小波から入る。しかし、苦手な子供にとっては、いきなり大波小波に入るとなわに入るタイミングが掴めず、つまずく。

 渡辺氏は次のような長なわのネタを活用して指導された。

@へび 横

Aへび 縦

B遮断機

C楕円形

D遮断機で斜めくぐり抜け

E連続でくぐり抜け

 最初、長なわを回さずに指導している。なわを横に小さくゆすり、へびが動いているような動きにした。

 「ゆれているへびを跳び越しなさい」と指示した。小さな横ゆれであるから、1年生でも楽に跳べる。簡単に跳ぶことができる。

 次は長なわを小さく、縦ゆれにした。これも全員跳ぶことができた。約10センチメートルの幅であるから、誰でも跳べる。

 このような遊びを通して、子供は楽しくなわに入るタイミングを身に付けていった。何回も何回も繰り返す中で体力もついていく。

 次はなわを真上に上げ、そこをくぐり抜けていく。一人がくぐり抜けるとなわを下にさげる。長なわが遮断機のような動きをするのである。

 長なわが上がったら走り抜ける。子供は遮断機が下りない間にくぐり抜けようと必死でくぐる。楽しいゲームになっている。

 長なわは上下の直線から少しずつ楕円形に回していく。

少しずつ少しずつで回すので、子供は無理なく自然になわに入るタイミングと回旋感覚を身に付けていく。

 このような手順で長なわを指導していくと苦手な子供も楽しくできていく。自分から進んで意欲を持って取り組んでいくので、跳ぶ回数も多くなり、体力もついていくのである。

 次は遮断機で斜めくぐり抜けでる。最初は直線であるが、今度は斜めに走り抜ける。先ほどより難しくなるので、子供は意欲が高まる。

 渡辺氏は、くぐり抜けやすくするために、コーンを2個斜めにおいて、カラーコーンの間をくぐり抜けるようにした。カラーコーンがあるために、スタートとゴールがはっきりして跳びやすいのである。

 最後は普通の回旋をしているなわをくぐり抜けていくようにした。

 このようなネタの工夫で子供の動きと体力は、見違えるほどよくなっていきました。

 本特集では、渡辺氏のように身近な教材についてのとっておきのネタが紹介されている。

 今までとは違ったネタで、子供が楽しく繰り返して運動できる内容のネタが示されているので参考になる。

 ネタによって子供の意欲と動きが変わっていくことを確かめてほしい。そして、工夫してよりよいネタを開発していってほしい。

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