楽しい体育の授業 2003年3月号
原理・原則からそれた我流指導の落とし穴

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楽しい体育の授業 2003年3月号原理・原則からそれた我流指導の落とし穴

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ジャンル:
保健・体育
刊行:
2003年2月
対象:
小学校
仕様:
B5判 76頁
状態:
絶版
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目次

もくじの詳細表示

特集 原理・原則からそれた我流指導の落とし穴
特集の解説
根本 正雄
実践事例
指示・説明の仕方
指示説明は「5つの補足」と「一時一事」
福田 幸一
器具・用具の出し入れ方
向山氏のハードルの準備から学ぶ
岸本 勝義
師範の仕方
子供がやる気を出す師範のポイント
坂本 秀行
笛の使い方
笛を使うのには、必然性がある
新川 莊六
リズム太鼓の使い方
集合と準備運動でリズム太鼓を使う
酒庭 和夫
学習ノートの使い方
ミルミル上達、学習ノートの使い方
白石 高士
小道具の使い方
テクニカルポイントを意識したリレー指導
酒井 雅代
補助の仕方
「危険防止と技術向上」2つの条件を兼ね備えた補助を!
古川 光弘
グループの作り方
グループ形態は目的に応じて
近藤 光弘
見学の仕方
まず見学理由の確認、そして対応を!
山田 正和
集合の仕方
すばやく、楽しく、安全に
額田 安悟
整列の仕方
たかが整列、されど整列
衣笠 めぐみ
座り方
座らせてから、説明をする
石戸 秀利
ほめ方
「個別評定の原則」と「激励の原則」を使い子供のやる気を引き出す
永山 祐
準備運動の仕方
準備運動の原理・原則
山口 裕史
発問・指示の仕方
場面を限定し、具体的な指示で指導する
中橋 利之
テクニカルポイントの仕方
十分な運動後、テクニカルポイントを示す
斎藤 浩康
場作りの仕方
どの子も活躍できて安全か
菅原 光敏
ミニ特集 体育授業の基礎・基本「体つくり・体ほぐし」の実践
体つくり
音楽を使って楽しく体つくり
遠藤 重壽
音楽のリズムに乗って、楽しくストレッチ
波戸 裕幸
体ほぐし
体ほぐしの基礎・基本、3つの運動
早田 淳一
スイッチ・オンは「少しずつ確実に」
丸山 明生
選択、工夫の要素を入れた楽しい運動を!
佐藤 真健
ライブで体感!TOSS体育講座
「向山型ハードル指導」から指導のシステム化を考える
村田 斎
レベルアップ!ここが体育授業のポイント
跳び箱運動の指導
三上 肇
マンガで見る楽しい体育指導 (第36回)
根本体育直伝マンガ(整列の巻)
岩野 節男岩野 紀子
運動量アップ!この運動はこの場作りで
半面コート3対1攻撃サッカー
辻岡 義介
知的な体育発問・指示はこれだ!
1分間に100回跳ばせるために!
岩田 一博
これでバッチリ!体育授業のマネジメント
授業上達のための教師修業
田代 光章
どの子も熱中!学級がひとつになる体育ゲーム
「TOSS体育よさこいソーラン」
高橋 真
苦手な子供も参加できるニュースポーツ
フリスビーで行なうアルティメット
根津 盛吾
運動会にイチオシ!この種目が子供を変える
中学年もできる!「マスゲーム」
桑原 和彦
誌上授業ビデオ診断
「ボールけりゲーム(ゲーム)」
石本 康一郎
体育授業のシステム化 (第12回)
向山洋一氏のなわ跳び指導システムを分析する1
渡辺 喜男
よく噛むことは体にも頭にも良い (第5回)
噛むことは脳のジョギング
齋藤 滋
TOSS体育最前線
好教材「タマゴわりサッカー」の魅力とは
駒井 隆治
効果抜群!ファックスできる体育学習カード
なわ跳び(低学年)
小洞 健太
〜「二重とび名人」への道〜
なわ跳び(高学年)
小松 和重
〜二重跳び完成までの7ステップ〜
小学校「保健」の授業作り12のアイデア (第12回)
さらば“ドラッグ”世代
近藤 真庸
ライフスキルと健康教育 (第12回)
アサーション、ソシアルスキルの検討(1)
武田 敏
授業の腕を高める論文審査 (第131回)
もっと密度の濃い研究を
向山 洋一
体育科における到達度評価 (第12回)
頭はね跳びにおける評価の実際
根本 正雄
読者のページ My Opinion
編集後記
根本 正雄
TOSS体育ニュース (第15回)
テクニカルポイントはここだ! (第12回)
側方倒立回転は川跳びから2
並木 孝樹

特集の解説

原理・原則からそれた我流指導の落とし穴

千葉市立弥生小学校

根本正雄


 新学習指導要領が実施された。その中で強調されているのは基礎・基本の定着である。どのように基礎・基本を定着させていくのかが問われている。

 同時に教師の指導力が問われ、指導力不足の教員に対する研修や処分が打ち出されている。

 本特集では、子供の基礎・基本を定着させるための指導法について紹介されている。

 指導にも原理・原則がある。原理・原則に基づいた指導をすれば、子供は変わっていく。基礎・基本も身に付いていく。

 ところが原理・原則を外すと指導はぶれ、子供は荒れていく。「我流をなくす」というのは「原理・原則に従う」ということである。

 たとえば、集合の原理・原則がある。

 1.3m以内に集まる。

 2.10秒以内に集まる。

 3.子供の目線で話す。

 原理・原則を知っているかいないかで、子供への指導は変わっていく。

 知らない場合はどのようになるか。

1 子供は集中しないでばらばらに集まる。集合までに時間がかかる。

2 教師の近くに座る子供、遠くに集まる子供と分散する。

3 分散しているので教師の話が全員に徹底しない。話を聞く子供と聞かない子供が出る。

4 子供は座らせ、立って話すので子供と教師の視線が合わず徹底しない。

 若い教師の授業を見ていると子供がなかなか集まらず、大声で叱咤している場面にぶつかる。知っている場合は次の指導ができる。

1 10秒以内に集まるという原則を知っているので、リズム太鼓を10回たたいて「太鼓が10鳴るうちに集まりなさい」と指示する。

2 時間が限定されているので教師も子供も集中できる。

3 3m以内が集中して話を聞ける距離なので、教師の近くに集合させる。「3m以内に集まりなさい。バスケットボールのサークルの中に入りなさい」と指示する。

4 場所が限定されているので集合の目安がわかり、短時間で集合できる。

5 子供と同じ目線になるには教師が座らなければできない。上から見下ろすのではなく、子供と同じ視線になることによって視線を合わせることができる。

6 視線を合わせることによって子供とのコミュニケーションがスムーズにできるようになる。

  「先生の目を見て聞きなさい」という指示を出すことができる。

 このように原理・原則がわかっていると具体的な発問・指示が生まれてくる。指導の方法が工夫できる。

 どれだけ多くの指導の原理・原則を知り身に付けているかで、子供の動きは変わっていくのである。

 今月の特集では次の手順で実践が示されている。

1 我流で行なうとどうなるか。

2 教材の原理・原則が示されている。

3 原理・原則に基づいた指導方法が示されている。

 @テクニカルポイント

 A発問・指示

 B場作り

4 指導方法によって子供がどの程度変容したのか数値で示されている。

 以上の実践を参考に我流をなくしてほしい。

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