- 特集 この教材は“この教具”だ!ベスト18
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特集の解説
この教材は“この教具”だ! ベスト18
千葉市立弥生小学校
根本正雄
本特集は種目別の教材と教具を紹介してある。
子供が楽しく活動できるためには、優れた教材が必要である。あわせて優れた教具があれば子供は黙っていても動く。
優れた教材と教具が子供の動きを引き出していくのである。
竹森正人氏は「ドーンじゃんけんバリエーション5」という模擬授業を行なった。最初にドーンじゃんけんの基本型を指導された。
〈ルール〉
1 2組に分かれて向かい合う。
2 合図で相手の陣地に走り出す。
3 出会ったところでじゃんけんをする。
4 勝ったら相手の陣地に進む。負けたら自分の陣地に帰り、次の子供が走っていく。
5 相手のコーンにタッチしたほうが勝ちとなる。
このゲームの醍醐味は、どちらかのチームが相手の陣地近くに攻めてきた時である。
タッチする時間の感覚が早くなり、盛り上がる。負けたらすぐ仲間の後ろにつかなければならないので、運動量も増えていく。
じゃんけんでどちらが勝つかわからず、チーム全員が勝敗を注目している。負けたらすぐに飛び出す用意をしている。そこに緊張感があり、ゲームの楽しさがある。
また、体育館ではガムテープでラインを引けばできる。ロープを置いてもできる。何よりルールが簡単である。途中からでも参加できる。元の基本のルールが簡単なのである。次に竹森氏は次の提案をされた。
1 体じゃんけん
手のじゃんけんだけではなく、体全体を使ったじゃんけんをすることで運動量が増える。
2 おしりでタッチ
「ドーンけつじゃんけん」と呼んでいる。手でなくおしり同士でタッチをするのである。体のいろいろな部分でタッチするとおもしろい。
3 勝ったら、数えてスタート
じゃんけんで勝ったら、すぐにスタートするのではなく、勝った時の指の数だけ数えてスタートする。
パー…5数える
チョキ…2数える
グー…数えない
4 ジグザグ、ぐるぐるコース
コースを直線だけでなく、変化をつける。体育館で行なう時には、ガムテープを貼り、ぐるぐるコースは20mのひもにフラフープを3つつける。
5 ロープを使った作戦コース
20mロープを2本用意して、自分たちでコースを作る。
ロープを床に固定するためにガムテープを小さく切っていくつかの台に貼っておくようにする。
竹森実践で優れているのは、ジグザグコース、ぐるぐるコースを工夫したり、ロープを使った作戦コースを設定したところである。
場を工夫することによって、運動量の増大と多彩な動きができるようになった。
直線だけではおもしろくない。ジグザグやぐるぐるコースを走ることによって、走運動に必要な平衡感覚、跳感覚が養われていく。
しかもロープという教具を工夫することによって、動きは多彩になり子供の運動量も増えた。
このように教材と教具を工夫することによって、楽しい授業ができるようになった。
本特集では、竹森実践のように教材を工夫し、あわせて工夫された教具が紹介されている。追試をされて効果を確かめてほしい。
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- 明治図書