楽しい理科授業 2003年12月号
学力がついてない授業―問題点の大研究

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楽しい理科授業 2003年12月号学力がついてない授業―問題点の大研究

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ジャンル:
理科
刊行:
2003年11月
対象:
小・中
仕様:
B5判 74頁
状態:
絶版
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目次

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特集 学力がついてない授業―問題点の大研究
永遠の論点? 学力ってなんだ―私の定義はこうだ
ひとの欲望が知的に着飾ったもの?
大野 栄三
学力は他者とかかわりながら知を創り獲得していく力である
角屋 重樹
剥落せず,生きてはたらく知識を
田代 直幸
願いの実現過程で学習の成果を発揮し自己を生かす力
田中 実
学力がつく訳がない授業―問題点のワースト3
ネクタイの柄が出たらヤバイ
西川 純
HAS神話の授業
平野 俊英
いけないいけない・見つめてみよう・どうでしょう,これぞ3大無能
本間 明信
児童・生徒が自分の言葉で結論や理由を述べない授業
中山 迅
何がわかれば学力がついたと言えるか―私の目安はこうだ
ペーパーテストと行動観察・記録で見取る
川上 昭吾
関心・意欲から問題解決する創造力
高橋 寛幸
学力は5つの要素の総合力
鈴木 久米男
教科書対応!「星や月」の観察が学校でできるWEBサイト
吉武 徹也
学力調査結果分析が指摘する指導の問題点と改善点
“基本的きまり理解”指導の問題点と改善点
里見 幸重
“興味を持ちにくい”指導の問題点と改善点
森本 信也
“体験と結びつき”指導の問題点と改善点
三田 幸司
“科学的見方考え方”指導の問題点と改善点
吉原 茂
“学び方勉強の仕方”指導の問題点と改善点
井上 朋子
“見えないものの理解”指導の問題点と改善点
村山 哲哉
“表現する力”指導の問題点と改善点
畑屋 好之
“認識のつまずき”指導の問題点と改善点
佐々木 昭弘
観察実験を取り入れた授業で陥りがちな問題点のチェックポイント
観察実験が作業的?チェックポイント
中村 重太
観察実験が教師主導?チェックポイント
吉田 祐一郎
観察実験しにくい内容に工夫あり?チェックポイント
藤井 総一郎
観察実験に目的あり?比較の視点あり?チェックポイント
高橋 泰道
教えたことが学んだことにならない授業―教師と生徒の意識のズレはどんなとき起こるか―
おはこのネタで子どもを「理科大好き人間」に
岡田 守
むしろ意識のズレを活用する??
成富 利英
教えたことが学んだことにならない「実がつかない」授業
古市 功
今こそきちんとした教師の「指導」が必要
吉元 輝幸
<キャリアを積んだ今…>昔の授業を振り返って―見えてきた問題点
認識を揺さぶり,認識の変革を迫る授業
三上 周治
授業の基礎・基本を見直そう
牧 弘樹
教科書を使わず,ただやみくもに体験させてきた
戸井 和彦
ホームページでするサイエンスQA (第9回)
「理科フラッシュサイト」
寒河江 恒太
後藤道夫の絶対オモシロ実験ネタ (第9回)
採取した昆虫や花も見られる万華鏡
後藤 道夫
小理:複線選択学習の指導ポイント (第9回)
発展・補充学習を取り入れた「複線選択学習」
堀井 俊宏
中理:コース選択制の理科授業 (第9回)
エネルギーの変換〜化学エネルギーの実験〜
小森 栄治
歓声があがるオモシロ論争実験ネタ (第9回)
浮力の威力
小田 泰史
私の理科室だより 先手必勝のウラ技 (第9回)
理科室と教室では学習環境が異なる
木色 泰樹
理科楽しく学力づくりのミニテスト
3年/名探偵!豆電球の秘密をさぐろう!!(1)〜電気の通り道編〜
大前 宣徳
4年/もののあたたまり方
戸井 和彦
5年/もののとけ方
善能寺 正美
6年/大地のつくりと変化―地震―
山川 亨
中学1分野/身のまわりの事象の中の比例関係を考察しよう
木村 幸泰
中学2分野/天気の変化(2年)・食物連鎖(3年)
金子 丈夫
理科―発展・補充学習の授業アイデア (第9回)
身近なことを見直す指導―第6学年「水溶液の性質」―
日置 光久
編集後記
樋口 雅子
田中耕一さんもやった“この実験” (第9回)
じしゃくをしらべる(3)
澤柿 教誠

編集後記

○…学力がついてない授業―だいぶ物騒なテーマを掲げたのは,文科省の学力調査結果の分析に次のような指摘があったことによります.

 教師の質問紙調査によれば「実験を積極的に取り入れた授業を行なっていますか」「観察を積極的に取り入れた授業を行なっていますか」という質問に対して,いずれも8割から9割程度の教師が「行なっているほうだ」又は「どちらかといえば行なっている方だ」と回答している.

 一方,生徒は「自分の考えで,予想をして実験や観察をしていますか」「理科の勉強で,実験や観察の進め方や考え方が間違っていないかを振り返って考えようとしていますか」,「理科の勉強に関することで,分からないことや興味・関心をもったことについて自分から調べようとしていますか」という質問に対して,いずれも「そうしてる」と答えた生徒は1割を少し超えた程度であり,「そうしている」と「どちらかといえばそうしている」を合わせても約4割程度であった.

 このような結果からは,多くの教師が観察,実験はよく行っているものの,生徒にとっては,必ずしも「目的意識を持った観察,実験」や「主体的な学習活動」にはなっていないということが伺える.

 つまり,教師は教えたつもりでも,生徒の方は必ずしもそうは思っていない―という指摘です.このことからも,結果としてつけたい力がついていない―という授業も少なくないのでは―ということが想定されます.

 本号は,その要因として考えられるさまざまな問題について「こういう授業はここに落とし穴があるのではないか」という具体的な場面での事例を通して,その問題点と改善点をご教示いただきました.

(樋口雅子)

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