楽しい理科授業 2001年1月号
「解剖の授業」と理科で育てる生命観

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楽しい理科授業 2001年1月号「解剖の授業」と理科で育てる生命観

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ジャンル:
理科
刊行:
2000年12月
対象:
小・中
仕様:
B5判 74頁
状態:
絶版
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目次

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特集 「解剖の授業」と理科で育てる生命観
理科で育てる生命観と「解剖の授業」―減少傾向をどう考えるか
解剖の授業のすすめ
浅見 邦彦
私がカエルを解剖する理由
岩佐 久雄
罪の意識が共生の意識に変わる
内山 裕之
命を実感できる解剖の授業を
大前 宣徳
「解剖の授業」の可能性
角田 陸男
もっと「解剖の授業」の研修会を!
窪田 雅文
生徒に一度限りの貴重な体験を
小森 栄治
日常の学校生活の中に生と死を想う
神門 誠司
解剖と生命を結び付けるのは教師の生命観
菅井 啓之
生と死のナレッジマネージメントがキーワード
杉山 清志
解剖を知らない教師たち
薄 伸也
本物だから感じる自分の内臓を考える機会に
鈴木 勝浩
「菜食主義?」「経験?」
田崎 彰
嫌悪感を科学的思想で克服
中村 敏弘
個々の子どもの反応から見えてくること
西川 純
見方や考え方を養う「解剖の授業」
日置 光久
解剖授業と自然体験とは別のものでは
降旗 信一
解剖は伝達可能な授業のエッセンス
本間 明信
教師も体験!実物観察が理科授業の原点
三好 美覚
大学で「解剖ならぬ鶏を殺して食べる」授業
村井 淳志
実物に触れる機会の減少を防ぎたい
村瀬 登志夫
解剖によって生命の実感と大切さを
森 一夫
牛の眼から見た教員の多忙化
森 健一郎
基本的な動物概念形成として解剖実習は必要
森本 信也
QA=「解剖の授業」をめぐる疑問に答える
「生物の愛護・生命の尊重」どう対応するか
戸井 和彦
「人間の食文化」どう関連付け指導するか
関口 芳弘
「体験とバーチャル」どう区分け指導するか
岡田 篤
「いやがる子」どう対応するか
鈴木 智光
「面白がっていたずらする子」どう対応するか
金子 智
レポート=子どもはどう受け止めたか―「解剖の授業」を通して育った“生命観”
イカはいったい如何なもの?
辰見 武宏
廃鶏を利用した体のつくりの学習
成富 利英
まずはサンマから始めよう
宮内 主斗
「解剖の授業」どんな素材でどう進めるか
小学校/コイやフナ・カエルの解剖のポイント
横須賀 篤
小学校/サンマをかみそりで三枚におろし蒲焼に
松本 隆行
小学校/サバの中にアニサキス発見
山脇 健司
中学校/古くて新しい素材はカエル?
小田 泰史
中学校/身近で手軽,食材に見る解剖ネタいろいろ
坂元 新
子どもに伝えたい「解剖の話」
写真や教科書からは得られない本物を使った授業の効果
新井 直志
解剖は科学史上でも理科の授業でも「目的意識」と「必然性」がカギ
富山 雅之
知的好奇心から生まれた解剖学
佐々木 基
ここにこんなものが!ユニーク博物館情報
秋吉台科学博物館
わが理科室と理科準備室・ここが工夫点
とにかく“身近に!”
村地 信彦
百人一首に登場する動植物 (第10回)
ササ
小森 栄治
なぜ理科が大事か:21世紀の学力から考える (第10回)
ポスト経験主義科学観と構成主義学習論から見る理科授業
遠西 昭寿
ポートフォリオ:子どものやる気を変える使い方 (第10回)
ポートフォリオアセスメント事始め(その10)
熊野 善介
子どもを引き付ける楽しい実験アラカルト (第10回)
身近な自然観察〜カモから始めよう〜
河野 晃
小学校・移行期の理科指導のポイント (第22回)
基礎・基本の獲得を目指した第6学年B(2)「空気と燃焼」の展開
角屋 重樹
編集後記
樋口 雅子
ご存知“この動物の24時間” (第10回)
人の目をみつめ,心を通わす小鳥たち
中川 美穂子

編集後記

○…数年前,ある研究会で,ゲストティチャーの獣医さんが“豚の内臓”を丸まる一匹,理科室に持ち込み,まだ生暖かいような内臓のそれぞれのパーツを計量させたり,腸の長さをはからせたり,洗って綺麗にさせたり―というような学習をして大いに盛り上がっていました.

 勿論,理科室は内臓が放つ,かなり強烈な“におい”に,はじめのうちは(特に女子の一部が)いやがっていたのに,だんだん慣れて来るのか,本気で?取り組みだしてきた…のが印象的でした.

 獣医さんの発問がうまくて,豚の内臓の大きさ・重さはほぼ人間に同じ…ということも,自分の内臓と言う気分で取り組んだのかも知れません.

 それにしても,最近は解剖の授業が大幅に減っているようです.そのせいでしょうか.ある東大生から「外科医志望の友人が,ミミズの解剖で何匹も失敗していた.あいつには絶対,手術は頼まない…」と.

 これも,解剖がなくなった?後遺症?ではないかとも思えます.

 動物愛護と解剖,肉のない食生活は,もはやわが国ではありえないのに,屠殺なんて考えるのもイヤ,というようなことで,かなりむずかしい学習問題ではあります.が,ここを避けていては,“子どもの生命観形成”ともかかわってくると思います.

 理科離れ…と言うことがいわれます.このような点に対して,正対する学習を怠って?きたことも原因の一つではないか,と密かに思ってもいるところです.

 本号特集企画の動機です.広くご意見ならびに実践をお寄せいただきました.

(樋口 雅子)

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