- 特集 国語研修のイノベーション=向山型の提案
- 漢字指導「まとめのテストになると平均点ががた落ちしてしまいます」
- 当たり前のことである。だからこそ、教師の腕の見せ所である
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- 音読指導「声が小さい子どもや読もうとしない子どもがいます」
- 張りのある声を出せる環境を創り出す
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- 要約指導「要約文に入れるキーワードの決め方がわかりません」
- 要約文に入れるキーワードの決め方はこれだ!
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- 要約指導「段落ごとの要約をすると子どもが飽きてしまいます」
- すべての段落を要約させない
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- 説明文指導「問いと答えのない説明文でどう授業すればよいのかがわかりません」
- 説明文授業のパターンを意識し、向山型国語の要素を入れる 思考、作業することで文章全体の構造と「問い」「答え」の構造を考えるようになる
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- 説明文指導「文章構成の指導の仕方がわかりません」
- 説明文の「段落相互の関係」「中身の理解」を押さえてから、「文図」を書かせる
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- 小説物語文指導「定番教材の主発問を新教材にどう活用すればよいですか」
- 作品全体を分析するスキルを身につけさせよう
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- 小説物語文指導「教師自身が主題の捉え方を知りません。指導もできません」
- 繰り返される出来事に注目する
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- 小説物語文指導「分析批評に挑戦したいです。指導のステップを教えてください」
- 分析批評で授業すると知的な集中が生まれる 「きつねの窓」の設定・事件・クライマックスを教えて考えさせる
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- 作文指導「たくさんの指導事項を、どういう順番でどのように教えていったらよいですか」
- 書く内容を限定させることで作文の力をつける
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- 作文指導「構成の整った一〇〇〇字の文章を書かせる授業の発問・指示を教えてください」
- 二つの方法を繰り返す
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- 暗唱指導「どうしても意欲に差が出てしまいます。全員を熱中させる方法を教えてください」
- 褒め言葉を多発し、小ステップでテンポ良く全員を乗せていく
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- 討論指導「討論に必要な話型の指導の仕方を教えてください」
- 一つ一つ教えて、ほめる
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- 評論文指導「向山実践、大森実践のような文章を書かせるには何から始めればよいですか」
- 日常のノート指導で「感想」「自分の主張」「反対意見への批判」ステップを踏んで書かせる
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- ミニ特集 一学期授業のほころびを修復するあの手この手
- 一年生→授業改善!〜まずは、一つ、行動しよう!〜
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- 二年生→授業を立て直すための方法6
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- 三年生→評定で授業を安定させる
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- 四年生→教材を通して、四月の指導を再確認する
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- 五年生→ほころびを修復するとは、たった一人をできるようにさせること
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- 六年生→子どものやる気を引き出す工夫をする
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- 中学生→ほころびにこそ「授業の原則十箇条」を
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- 高校生→「趣意説明」と「微調整」で成功体験を積ませる
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- 向国ライブあの体験で教室の実践が変わった
- 教材と向き合うことの意味を知った
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- 生徒自らが主体的に読もうとする授業の展開
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- 私のクラスでウケた保護者参観授業 (第15回)
- 一人一人が活躍している場面を見せる
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- グラビア
- 大好評!! 第59回向山型国語教え方教室IN東京
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- 〜「安定した1時間の授業の流れをどう作るか」〜
- 巻頭コラム
- 「漢字ドリル」を毎日宿題にしても実力はつかない
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- 巻頭論文
- Q&Aで実力を錬成する「向山型国語科研修」
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- ちょこっと分析批評―“このパーツ”で国語をカジュアル化 (第3回)
- いつ、どこで、だれが、……「設定」を確認するだけで物語がくっきりする
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- 中学発 テスト問題を授業に組み込む―あら不思議? 学力UP (第3回)
- 古文読解を好きにさせるこの工夫
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- 伴一孝の授業道場―土足でハートに侵入の実況放送 (第3回)
- 「無意識のうちに脳が繋がっている」 突然それはやってくる
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- 意見が「真っ二つ」に分かれるこの発問 (第3回)
- 「幸せ」を問うと意見が分裂する 「AとB、幸せなのはどちらか」「Aは幸せか。不幸せか」
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- 教室熱狂―「学級通信=アチャラの授業」再現スポット (第3回)
- 学級通信「アチャラ」追試ポイントB アチャラの追試で討論が盛り上がり、子どもの書く量が激増する
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- 向山型国語に挑戦/論文審査 (第79回)
- あまりにも有名な教材文は触れるが原則
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- “学び合い実践のキケン部分”を予測する (第3回)
- イメージ・コードにだまされるな
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- 国語で発達障がい児の指導―最前線 (第3回)
- 脳トレカードで様々な言語活動を仕組む
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- 〜ワーキングメモリートレーニングから、単作文指導まで〜
- 指導困難な子に成功体験の組み合わせで対応する
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- 非連続型テキストの読解力―向上への指導ポイントは“ここ” (第3回)
- 変化の傾向を読み取る
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- 〜非連続型テキストを読解する授業の実際@〜
- A論文を生み出した実践 (第3回)
- 小学校の構想追試による「古典文法スキル」
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- オジン世代発→若い世代の“向山実践の咀嚼率” (第3回)
- 優れた実践から教材研究の視点・授業の組み立てを学ぶ 向山洋一氏の「日本語の音」の授業〜みゃ・みょの授業〜 良い実践を繰り返し追試することで見えてくるものがある
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- 優れた授業の発問や指示をどこまで読みますか? オジン世代は向山実践と樋川実践の「微差」に注目した 子どもたちが熱狂的になる授業にするには微かな配慮がある
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- 向国高段者のバックヤード 学級のワクワク授業風景 (第3回)
- 短文で一時間の授業を作る 教師の腕の反映である
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- 向国高段者のバックヤード 松崎力の国語教室 (第3回)
- 要点を聞き取る力、言葉で表現する力を鍛えながら、様々な評価を一時間で行う方法
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- この授業で“向山実践が蘇った瞬間” (第3回)
- とっても楽しい敬語の指導
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- 華の女子三人組 学級経営と国語授業―連動スポットは“ここ” (第3回)
- 小さな指導の蓄積でルールを築く
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- 授業は私たちのためのものでした
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- 指名なし音読が成功した裏には、成長した子どもの姿があった
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- 向山実践を読み解く
- 子どもがノートに書いたことから授業を組み立てる
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- 〜「海雀」の授業J 1986年6月 大田区立雪谷小学校5年1組〜
- 足が震えた模擬授業体験談 (第3回)
- 谷九段にかかっていった日
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- 挑戦するからこそできる「三つの確認」
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- 読者のページ
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- 編集後記
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- 向山型国語最新情報
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- 向山型国語に挑戦/指定教材 (第81回)
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巻頭コラム 「漢字ドリル」を毎日宿題にしても実力はつかない
本誌編集長/向山 洋一
「漢字ドリル」という教材がある。
熱心に、毎日宿題に出している教師がいる。
「漢字ドリル」や「計算ドリル」を毎日やらせると「学力がつく」と思っている教師がいるらしい。
私は、断言するが、ドリルを毎日出しても学力はつかない。
それどころか、害の方が大きい。
証拠もある。
私は、教師生活最後の年に、多摩川小学校で六年生を担任した。
隣のクラスはTOSSの鈴木先生、校長もTOSSの舘野先生だった。
私の前の担任、五年生の時の担任は、組合運動熱心なヴェテラン女教師だった。
五年生の時、漢字ドリルと計算ドリルを毎日宿題に出していた。
それをノートに書かせ、毎日きびしく点検していた。
私が六年の担任になると、子どもたちは、ドリル宿題のノートを何冊も持ってきて見せてくれた。
誇らしげに「いかに熱心に宿題をしたのか」を話してくれた。
私は「それは立派だったね」とほめて、すぐに「五年生の漢字、計算のテスト」を実施した。
漢字は五十問、計算は二十五問。
やってびっくりした。
漢字のクラス平均は三十点前後。最高点が七十点台一人である。
計算も同様。
毎日漢字・計算ドリルをやっても、学力は、悲惨な最低レベルだった。
このテストは今もとってある。
当然「漢字スキル」に変更した。
子どもたちは、あっという間に「漢字スキル」が好きになり、ほどなくほぼ全員が百点をとるようになった。
特別支援の子を含めてである。
ドリルは教師の手ぬき教材。何回も書かせるが、「ヘン」だけ最初に書いて、あとから「ツクリ」だけを機械的に書くわけだ。実力がつくわけがない。
かつて、中学校入学時学力テストを数年間実施したが、同様の結果が出ている。ドリルで実力はつかないのだ。
「あかねこ漢字スキル」は、私の発明だが(商標を持っている)、大きく広がったのは学力がつくからなのである。
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- 明治図書