向山型国語教え方教室 2012年6月号
“国語を事件”にする遊び心で授業づくり―ふだんの向山実践の採録―

D067

«前号へ

次号へ»

向山型国語教え方教室 2012年5・6月号“国語を事件”にする遊び心で授業づくり―ふだんの向山実践の採録―

紙版価格: 943円(税込)

送料無料

電子版価格: 848円(税込)

Off: ¥95-

ポイント還元20%

ファイル形式

PDF
ジャンル:
国語
刊行:
2012年4月23日
対象:
小・中
仕様:
B5判 96頁
状態:
絶版
出荷:
ダウンロード
定期購読

目次

もくじの詳細表示

特集 “国語を事件”にする遊び心で授業づくり─ふだんの向山実践の採録─
「文章指導“虎の巻”」達意の文の授業
「今も役に立っている」文章指導
岡本 純
「文を“正確に”読み取らせる」指導
明確な評価規準で次々と評定し、普段は授業に集中できない子や、やんちゃ坊主がヒーローになった
大関 貴之
「文を作って遊ぶ」ちょっとお洒落な授業
学級のどの子も参加できるから楽しい授業
松本 一樹
「悪文を批判し,言葉を追究する」授業
「列挙→分類→考察→リライト」の型で授業する
武田 晃治
「楽しい慣用句」で多様な考えが広がる授業
熱中して考え、活発に話し合い、教師によって考えが揺さぶられる向山実践
兼田 麻子
「事実と考えの違い」を爆笑のうちに展開
どんな意見も言える!自由で平等な教室!担任に容赦なく反論が出る学級に!!
千葉 雄二
「辞書」で子どもが大熱中する授業
一言でいうと「面白い授業がしたい」
西山 喜一郎
「敬語」で大胆に脱線する授業
脱線しながらも「敬語の用法を教える」という本筋からブレない…これが向山氏の“知的な脱線”である!
堀田 和秀
「“レトリック”を駆使した作文」の授業
文のおしゃれ(レトリック)を1時間で指導する
赤木 雅美
「“車へん”の漢字で知的に遊ぶ」授業
「知的な遊び」感覚の秘密は、おそらく「授業の組み立て」にある
根本 直樹
「“四字熟語”で知的に遊ぶ」授業
四字熟語作文は必ずできる。熟語の定義を示し、時間を十分とって子どもの内部情報を蓄えさせよ
溝端 久輝子
「往復はがきの返信の仕方」を正しく教える
個別評定の原則をポイントに授業を展開する
谷岡 眞史
「詩文を暗記させる」授業の基本的な展開
スモールステップで確実に
千葉 康弘
「詩を解釈させる」意見が活発に出る授業
たった4行の中に技法がいっぱいつまっている詩「雲」(八木重吉)
上木 朋子
ミニ特集 物語教材「気持ち」を聞かない発問例
(1年)おむすびころりん
変化のある繰り返しで気づかせていく
田丸 義明
(2年)お手紙
「気持ちががらりと変わった一文」を問い、フォーマットで表現させる
大松 幹生
(3年)モチモチの木
文章を正確に読み取る力を育てるための発問例
手塚 美和
(4年)三つのお願い
「気持ち」を聞かず、主題をとらえさせる発問を!
立石 佳史
(5年)世界でいちばんやかましい音
どの子も熱中!!文を根拠とした発問
浦木 秀徳
(5年)注文の多い料理店
子どもが夢中になって考えた11の発問
団野 晶夫
(6年)ばらの谷
分析的な発問、頭を使って考える問題、討論になるような発問、文章をより正確に読み取らせる発問
川中 朋子
(6年)海のいのち
答えが確定する発問で子どもに力をつける
島村 雄次郎
向国ライブあの体験で教室の実践が変わった
間・雰囲気を体験し実践に生かす
渡辺 大祐
子どもの発言を聞き漏らさず、言葉にこだわる
岩本 友子
私のクラスでウケた保護者参観授業 (第2回)
保護者を巻き込む作文授業
河田 孝文
満員御礼!「向山型国語教え方教室」
新教科書に備える
渡辺 大祐
巻頭コラム
全員百点をとった4年生のよろこびの歓声
向山 洋一
巻頭論文
冒頭のたった一文だけで,「熱中し,しかも力がつく授業」が何時間でも展開できる
谷 和樹
谷和樹の「本気で学ぶ国語学」 (第2回)
新卒1年目の教師が設計した驚愕の言語教育提案
谷 和樹
名取ノートからイメージする向山先生30代の授業 (第2回)
怒涛の如き向山学級始まりの1週間
伴 一孝
新教材をだれでも追試できるように料理する (第2回)
俳句・短歌,詩の教材研究の原則
椿原 正和
新教科書にたくさん登場した伝統的言語文化の授業づくり (第2回)
俳句のもつ面白さに親しむ授業「ながながと川一筋や雪の原」
三浦 宏和
俳句の授業の第1指示 向山氏の授業を受けて衝撃が走った
小原 嘉夫
TOSS教材ユースウェア☆ライブでやっとわかったポイント (第2回)
名文スキルは、支援を要する子どもも集中できる
今井 豊
百人一首は学級経営の必須ツール
山本 新一
向山型国語に挑戦/論文審査 (第66回)
「基礎日本語辞典」と「江副文法」を座右に置くこと
向山 洋一
国語授業で活躍!脳科学に基づくニュー教材 (第2回)
「言語活用力」は脳力の開発・維持・回復にとってもっともベーシックな因子であるA
師尾 喜代子
クラスで一番できない子ができるようになった向国ドラマ (第2回)
30年かかって授業できるようになった教師のドラマ
木村 重夫
あかねこ夏スキル、一口日記の威力!
千明 浩己
発達障害の子どもの自己肯定感を高める向山型国語
『ザ☆作文』に没頭したS君 自己表現スキルの向上で「抑えていた心のふたが取れた」
伊藤 寛晃
「子どもが作った問題」で組み立てる向国の授業 (第2回)
理科「活動化」の研究が,「大造じいさんとガン」401問につながっている
根本 直樹
向山実践を読み解く
個別評定で、作文の書き出しを工夫させる
向山 洋一菅澤 孝年東田 昌樹甲本 卓司
〜運動会の作文A 1993年7月 大田区立雪谷小学校6年1組〜
分析批評ビギナーズ (第2回)
「視点」を入れると授業はこう変わる
さらに緻密な分析をし、精密にトレースすること
谷 和樹
追試をすることで授業が変わる、子どもも変わる
前川 淳
発達障害の子どもをしなやかに包み込む女教師の向国授業 (第2回)
いつの間にかどの子も授業に参加している,引き込まれる向山実践
森川 敦子
向山型国語で生み出す「中学生の事実」
解釈コードを使いこなさせる
長谷川 博之
「4コマまんが作文」ならどの子も楽しく書ける (第2回)
物語の書き方を教える
村野 聡
ルール+行動言語で子どもが変わるソーシャルスキルかるた (第2回)
発達凸凹のある子どもたちにも大きな効果を発揮する
神谷 祐子
学力テストB問題に対応できる分析批評の授業 (第2回)
正対する文章を書かせる
松崎 力
ディスレクシアの子に対応する向国実践QA (第2回)
ディスクレシアの子にやってはいけないNG指導 どの教室でも見られるエラーラーニングと過度な漢字練習
小野 隆行
読者のページ
「明日の実践にすぐつながる」という声を聞くと大変うれしく思います。本誌を見て実践した感想や報告もお待ちしています。
編集後記
谷 和樹雨宮 久根本 直樹長谷川 博之
向山型国語最新情報
雨宮 久
向山型国語に挑戦/指定教材 (第68回)
谷 和樹

巻頭コラム 全員百点をとった4年生のよろこびの歓声

本誌編集長/向山 洋一


漢字テスト「全員百点」は快挙である。

クラスに30人もの子どもがいれば,特別支援を要する子は,5,6人はいる。

中には,小学校に入学してから,ずっと漢字テストが20点,30点ぐらいの子がいる。

その子を見捨てず,教師が努力を続けることは尊い。

教師の中には,「漢字ができない原因」を,家庭のせいにしたり,本人の責任にしたりする人がいる。とんでもないことだ。

その責任は教師であると考えるべきだ。

そのために工夫をしたり,研究したりすべきだ。教師が変わってこそ,授業がかわり,子どもが変わるのである。

若い教師の喜びの報告がある。


 漢字スキル全員100点達成!歓声が響き渡りました!


ほぼ一週間に一回のわりあいでやっていた漢字スキルのテスト。

その回数,4月から数えて46回。


「全員100点だったらパーティーをしよう。」と4月から言っていましたが,全員が100点をとることは一度もありませんでした。


テストの点数は1人ずつ発表してくのですが,それでも,必ず誰かが90点や80点だったりするのです。4年生で習う漢字が終わって,復習になっている今も全員100点にはなっていませんでした。


そして今日2月,47回目のテスト。

いつも通り,出席番号順に点数を発表していきます。

最初から「100点です。」の声が聞こえます。


半分を超えたあたりでまだ100点が続きます。もしかして,と「おっ!?」というつぶやきが出てきました。


そのつぶやきも15人目くらいまでくると「おおっ!」「おっしゃ!」という声に変わっていきました。


1人が100点と点数を言うたびに,「おっしゃ!!」の声が大きくなっていきます


そして最後の1人も「100点です。」と言った瞬間,「おっしゃ〜。」「いえ〜い!」という声が教室に響きました。


漢字スキル全員100点。

教師人生で初のできごとでした。

感無量でした。


なかでもA君の変化が大きかったです。

4月のはじめテスト。

3年生の漢字,読み50問中3問しかできませんでした。書きは50問中2問しかできませんでした。


1学期0点が何度もありました。しかし1学期に1回だけそのA君は100点取りました。


2学期急にA君は上昇します。100点を連発するようになったのです。その数10回。


それでも誰かが100点にならず,パーティーはおあずけでした。


しかし,本日,全員が100点でした。教室が熱狂しました。


全員が何か1つのことをやり遂げた瞬間でした。 


全員百点には,理由がある。

第一に,すぐれた教材「赤ねこ漢字スキル」を使ったことである。

第二に,正しい教材の使用方法(ユースウェア)で活用したことである。

小児神経科の医師は,TOSSの教材のすぐれた点を,次のように解説されている

(1)「指書き」「なぞり書き」「写し書き」のステップがある。やり方を身につければ,自分一人でできるようになる。

(2)「間違えた問題だけ」のテストがある。「間違えた問題」にポイントがしぼれてやる気がでる。

(3)早くできた子,時間のかかる子の進度を調整するシールがある。クラス全員で,すすむことができる。

(4)テストの練習問題を横にやっていき,二段目,三段目となっていること。途中で時間切れになっても,一応全部を練習していること。

多くの医師が,大学病院がTOSSの教材を採用しています。大きな成果をあげています。



    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書

ページトップへ