- 特集 勝負の4月!絶対成功する国語の授業開き&学習ネタ
- 国語の授業開き 1か月の成功シナリオ
- 小学校/授業開きひと月の間に言葉を学ぶことの楽しさを実感させる
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- 中学校/言葉の力が育つ中学校国語科授業の基盤づくり
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- 高等学校/知りたいことと知らないことと知っていることの仲介
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- これで決まり!子どもの心をつかむ授業開きネタ
- 小学校
- 【入門期】楽しくあきさせないための工夫あれこれ
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- 【低学年】一年間が楽しみになる授業開きを
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- 【中学年】教師の願いを「裏のねらい」に込める
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- 【高学年】国語好きはこのネタで育てる!
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- 中学校
- 【1年】言葉について交流させることから始めよう
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- 【全学年】国語を学ぶ意義を考え一年の授業につなげる
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- 高等学校
- 【全学年】授業びらきでコミュニティの種を蒔こう
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- わかる!楽しい!子どもを国語好きにする学習ネタ
- 小学校
- 【音読・群読】教科書でできる楽しい音読ネタ集と群読
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- 【日記・作文】AKATSUKI〜暁たれ
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- 【漢字・語彙】漢字指導で子どもを国語好きに!
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- 中学校
- 【音読・群読】ミニネタ(小さい規模の学習活動)で「自主的活動」と「成功体験」を!
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- 【作文】伝わる楽しさを味わう「一〇〇字で作文!」
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- 【漢字・語彙】「漢字の語源」「問題のある国語」で楽しく
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- 効果抜群!授業開きを盛り上げるアイスブレイク
- 小学校
- 授業開きで子どもたちの気持ちをのせる言葉遊び
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- 中学校
- 生徒の心の氷を解かすのはあなたの熱だ
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- 第2特集 一目でわかる!学習ルール&環境づくり
- [提案]成功する学習ルール&環境づくりの鉄則
- 話し合いが機能するルールと前提条件
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- 一目でわかる「学習環境づくり」
- 指導に効果があるものだけで環境をつくる
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- 一目でわかる「挙手・指名のルール」
- 授業の参加率をあげるために
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- 一目でわかる「板書のルール」
- 基本型・色・吹き出しで学習支援を
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- 一目でわかる「ノートのルール」
- 3つの機能を活かしたノートづくり
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- 変える国語授業―高大接続改革・大学入学共通テストを見据えて― (第1回)
- 高大接続改革の概要と高等学校への影響
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- 言葉による見方・考え方を働かせる語彙学習 (第1回)
- 学びを深める語彙学習
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- 〜語彙学習の年間指導計画と六つの学ぶ機会〜
- 学び合いがうまくいく!教科書教材のペア&グループ学習 (第1回)
- 小学1年/『じこしょうかいたいかい』をしよう―なまえカードをかく―
- 【話すこと・聞くこと・書くこと】4月教材「よろしくね」(東京書籍)
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- 解説
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- 小学2年/グループで音読!―声を重ねると面白い―
- 【読むこと】4月教材「ふきのとう」(光村図書)
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- 解説
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- 小学3年/違いを音読に生かそう―登場人物の特徴を読みあい,なりきって音読しよう―
- 【読むこと】4月教材「すいせんのラッパ」(東京書籍)
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- 解説
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- 小学4年/登場人物の人柄を考えよう
- 【読むこと】4月教材「白いぼうし」(光村図書)
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- 解説
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- 小学5年/筆者の考えの進め方を捉え,自分の考えを発表しよう
- 【読むこと】4月教材「見立てる」「生き物は円柱形」(光村図書)
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- 解説
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- 小学6年/登場人物の心情を捉え,感想をまとめよう
- 【読むこと】4月教材「カレーライス」(光村図書)
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- 解説
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- 中学1年/声を届けよう
- 【話すこと・聞くこと】4月教材「朝のリレー」(三省堂)
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- 解説
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- 中学2年/ぐうちゃんから手紙と写真をもらった時の「ぼく」の気持ちを考えよう―「学びあい」導入期の指導―
- 【読むこと】4月教材「アイスプラネット」(光村図書)
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- 解説
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- 中学3年/交流を通じて詩を読み深めよう
- 【読むこと】4月教材「春に」(光村図書)
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- 解説
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- 子どもの心を動かす!国語授業10のエンジン (第1回)
- 国語授業のエンジン
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- 学力形成を支える国語教師のための「話し方」教室 (第1回)
- 「公的話法」と「私的話法」の使い分け(上)
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- 国語教育の実践情報 (第37回)
- 小学校/国立教育政策研究所教育課程研究指定校の研究推進@
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- 中学校/教職員支援機構が提供する研修資料とその活用
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- わが県の国語ソムリエ (第84回)
- 富山県
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- 編集後記
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- 今月号 掲載教材一覧
編集後記
中学一年の四月、入学直後に受けた最初の国語授業を鮮烈に記憶しています。内容は「論語」の素読。指示は、教師に続けてとにかく大きな声を出すことのみ。「子曰はく、学びて時にこれを習ふ、また説ばしからずや。」――句形も意味もよく解せぬままに、ただ学級全員で声を張り上げ続けること五〇分。終礼後、授業開始前とは明らかに空気が変わった”ことを、一二歳の肌身に感じました。次の時間、再び緊張感が場をつつみ始めた頃合いを見計らうかのように、隣の教室から「子曰はく、…」の大音声…。新学期とは思えないような、何とも賑々しく楽しい一日でした。
この「素読」が、当時の教師によって巧妙に仕組まれた「授業開き」であったことに気づいたのはずっと後のことでした。「大声を出す」という単純な活動が生む気迫と一体感で場を和ませるだけでなく、漢文というまだ見ぬ国語世界との出会いを演出し、あわよくば孔子の威を借りて学問の心構えを説こう…等々、その目論見を推察すればするほど心憎く思えてきます。事実どこまでが意図された授業であったのか、今となっては確認のしようもありませんが、この活動が「授業開き」として見事に成功をおさめ、また教師にとっても絶対成功の自信をもって選択された鉄板の授業開きネタ≠ナあったことは間違いないでしょう。
教師にとっては何かと多忙な四月ですが、多くの子どもたちは新しいこと、楽しいこととの出会いを想望しつつ、新学期を迎えます。冒頭で述べた例のように、大人になるまで記憶に残るとまではゆかずとも、子どもたちの期待に応え、「国語って楽しい!」という体験を与えること、「これからも国語が楽しみだ!」と感じさせることができれば、それはまさしく授業開きの成功と言えるのではないかと考えます。
そこで今号では、国語授業のスタートを絶対の自信をもって成功させていただくために、授業開きに必要な「成功シナリオ」と、「ネタ」をお寄せいただきました。初回の授業で子どもの心をつかむ「授業開きネタ」から、音読、日記・作文、漢字・語彙指導など、国語学習への期待感を高める楽しい「学習ネタ」、新しい教室や友達を前にした子どもたちの不安・緊張をとく「アイスブレイク」まで、珠玉のアイデアが満載です。
第2特集では、四月にこそ押さえておきたい学習ルール・環境づくりを取り上げました。とりわけ若手の先生にとって、適切な学習規律・学習秩序を定着させることが、授業力アップへの近道となります。教師も子どもも安心して授業に向かえるような教室づくりの一助となれば幸いです。
/大江 文武
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