- 特集 物語の授業=大活躍する“文学用語”16選
- 物語教材をめぐる“ここが聞きたい”QA
- 物語教材と説明文―どこがどう違うのか
- 「構造」と「言葉」の違い
- /
- ことばに目を向ける読み方
- /
- 共通する学習・相違する学習
- /
- 物語教材の擬人化―どう説明するか
- 擬人化―虚構世界を生きる―
- /
- 物語教材の擬人化は「数える」ことで指導する
- /
- 擬人化は「登場人物の説明」とセットとする
- /
- 物語教材の挿絵―どう扱うのがベストなのか
- 本文の叙述と挿絵を矢印で結ばせるのがベストの扱い
- /
- 教材の特性を生かして
- /
- 「挿し絵は扱わず」が原則
- /
- 言語力育成の視点からみた“物語の授業”改善点への提言 あなたの授業に潜む問題点もここでは?
- 他者を知る・他者の思いを想う
- /
- 柔軟な活用力を育てる〜読みの技術をどう学ぶか〜
- /
- 視点をふまえた読みを創る
- /
- 根拠のある「考え」を相手に伝える力を育てよう
- /
- 「読み方」を教え、習得させ、活用させる授業に変える
- /
- どんな物語授業にも役立つ文学用語16選―100字解説と活用例
- 時・場所・人物の設定―100字解説と活用例
- /
- 主題―100字解説と活用例
- /
- 視点・話者―100字解説と活用例
- /
- 要約―100字解説と活用例
- /
- クライマックス―100字解説と活用例
- /
- 事件―100字解説と活用例
- /
- 会話文―100字解説と活用例
- /
- 中心人物―100字解説と活用例
- /
- 登場人物―100字解説と活用例
- /
- 人物相関図―100字解説と活用例
- /
- 対比―100字解説と活用例
- /
- リフレーン―100字解説と活用例
- /
- 比喩・暗喩―100字解説と活用例
- /
- 心情―100字解説と活用例
- /
- 因果関係―100字解説と活用例
- /
- 起承転結―100字解説と活用例
- /
- 今、物語の授業=どんな方法があるのか
- “3段階の読み”でする物語の授業
- /
- “単元学習”でする物語の授業
- /
- “分析批評”でする物語の授業
- /
- “一読総合法”でする物語の授業
- /
- “文藝研”でする物語の授業
- /
- “科学的読み”でする物語の授業
- /
- “用語・観点ワザ表”でする物語の授業
- /
- 言語力の育成を目指す物語教材の授業づくり 私のおすすめポイントはここだ!
- 1年「たぬきの糸車」の授業づくりのポイント
- /
- 2年「黄色いバケツ」の授業づくりのポイント
- /
- 3年「ピータイルねこ」の授業づくりのポイント
- /
- 4年「ごんぎつね」の授業づくりのポイント
- /
- 5年「大造じいさんとガン」の授業づくりのポイント
- /
- 6年「海の命」の授業づくりのポイント
- /
- 中学現代文「故郷」の授業づくりのポイント
- /
- 中学古典「蓬莱の玉の枝〜竹取物語〜」の授業づくりのポイント
- /
- 物語の授業で図表化の取り組み―成功のヒント
- 低学年=物語の授業で図表化の取り組みヒント
- /
- 中学年=物語の授業で図表化の取り組みヒント
- /
- 高学年=物語の授業で図表化の取り組みヒント
- /
- 中学校=物語の授業で図表化の取り組みヒント
- /
- 事例を読んで=200字ツイッター
- /・・・
- 物語授業批判のヤオモテ問題=こうしては?提言
- 「作者の気持ち」を問わない授業まとめ
- /
- 「子どもの思いつき・主観」に振り回されない指導
- /
- 「文章から離れない」教材展開のコツ
- /
- 小特集 冬休み宿題=私の“百人一首のお題”
- 音が聞こえる歌を探そう
- /
- 冬休みならではの出題方法がある
- /
- パロディ・語呂合わせで楽しく覚えて強くなろう
- /
- 百人一首に使われている言葉と仲間の言葉をできるだけたくさん探す
- /
- 「私の選んだ、この一首」〜中学生に書かせる和歌レポート〜
- /
- 「推しメン」を探せ!〜私のお気に入りの一首〜
- /
- 子どもが興味をもって楽しく百人一首に向き合える宿題を
- /
- 歌に詠まれた桜
- /
- 事前の関わりで冬休み中のやる気を継続させる
- /
- 教室の言語環境づくり (第10回)
- /
- 国語教師=プロへのパスポート 学級通信・ノート・日記の実物紹介 (第10回)
- /
- “モノ”が刺激する楽しい作文ネタ (第10回)
- 体感させるために“モノ”を準備しよう
- /
- 言葉の深読みドリル (第10回)
- 接続詞や副詞の使われ方から話者の思いや考えを読み取る
- /
- 国語授業の情報スクランブル (第3回)
- “助詞”が決め手?日本語の教え方
- /
- 〜外国人に教えて気付いた「学習日本語文法・教育日本語文法」〜
- 200字ツイッター
- /・・・・・
- 論理的に思考する「考える」授業作り (第10回)
- 【物語文の指導】中心人物の気持ちの変化を詳しく読む
- /
- 〜『わたしはおねえさん』(光村図書2下)〜
- 【説明文の指導】大きくとらえる、細部をとらえる、大きく読む
- /
- 〜『アーチ橋の進歩』(教育出版4上)〜
- エロスと説得―レトリック的思考道場― (第4回)
- 「批判は世界を矮小化する」
- /
- リズムとテンポのある国語授業をめざして (第10回)
- 中学年「伝統的な言語文化の授業づくり」
- 新教科書の短歌・俳句教材で子どもが熱中する授業の組み立て 「個別評定」でリズムをつくる
- /
- 授業にドライブ感を持たせる「お手本」と「評定」
- /
- 小学校 国語実践研究の最前線&レア情報 (第10回)
- /
- 中学校 国語実践研究の最前線 (第10回)
- /
- わが県の国語ソムリエ (第10回)
- 香川県
- /
- 富山県
- /
- 編集後記
- /
- 爆笑珍答 四字熟語面白クイズ (第10回)
- /
編集後記
○…新田次郎の『八甲田山 死の彷徨』を読んだ時、〈何で一九九人もの隊員を死なせた指揮官が小説や映画にとりあげられ、死者を一名も出さず極寒の八甲田山を踏破して生還した隊の指揮官は英雄?扱いされないのだ!〉と不満に思っていました。
隊員にとって、当然、生還した隊長が英雄でしょうに―と。
でも、よく考えると、生還した隊を描写しても、冬山安全ガイドにはなるでしょうが、日常生活の中で、あまり遭遇しない事例の中に、多くの人はドラマを感じ、まさに血と涙のストーリー性の中で、得がたい疑似体験ができる―という意味では、優秀な指揮官ではない人が引き起こした悲劇が、小説における“登場条件”ではないかとも。
非日常の中にロマンやドラマを求めて、小説や物語を楽しみにするというのが人間のサガ?だとすれば、それはまあ、寝っ転がって読む領域のものではないか?とも…。
それを教室の授業として、どう取り上げるのか?と、あれこれ調べてみました。
すると、説明文との違いを、入試問題と絡めて、ある中学の先生は、
@問われるのは、登場人物の心情である。
Aその心情は説明されない。描写されるのである。
B風景描写は、登場人物の心情の表れである。
といいます。
確かに説明文なら説明するところを、描写でなされるので、読みとり段階では活用できるキーワード・用語が必要ではないかと思います。ということで、この点、指導要領ではどうなっているのかと、改めて当たってみると…。
社会科では、〈地形とか領土〉というような指導内容が想定できる指導用語が、たくさん出ています。が、国語では、言葉の決まりのところにある〈長音・拗音指導〉とか、〈指示語や接続語〉とか、内容の項目に、〈登場人物の相互関係や心情、場面についての描写をとらえ、優れた叙述…〉というような記述はありますが、〈クライマックス〉という用語も登場していないようです。
そこで、本号特集テーマを、あえて「文学用語」を使って物語の授業をつくる―で企画を発信しました。
(樋口 雅子)
-
- 明治図書