- 特集 導入で子どもの心をつかむコツ
- 提言・導入で子どもの心をつかむコツ
- 「集中の場」にいきなり追いこむ
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- 教師の話力が物を言う
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- 教材の本質に向けて学びの意欲を回復する
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- 子どもの心をつかむコツを話芸・能芸に学ぶ
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- 子どもを引きつける「柱の発問」を導入で投げかける
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- 範読・読み聞かせの効果的な用い方
- コミュニケーションとしての範読・読み聞かせ
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- 多様な読み聞かせによって子どもたちを学びの主体者にする
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- 音読のための範読・古典の読み聞かせ
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- 昔話・神話を楽しもう―小学校低学年
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- 範読をする教材、しない教材
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- 文の図解・図式化で文章理解を助ける
- 授業の構造図としての板書づくり
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- 主体的な学習に導く導入の工夫
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- 文章の図解ワークを開発しよう!
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- 言葉への気付きと疑問をいかす導入
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- リライト教材と文章構成表の活用
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- 視写・聴写で理解や表現を確かにする
- 促音の指導の導入に、聴写を行なう
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- 導入と視写―気づきつなげる読みの学習
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- 視写・聴写 読むために書き、話すために聴く
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- 聞く力を高め、主体的に深め合う授業を支える
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- 年度当初を「古典」から始めよう
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- 板書の上手な生かし方で思考を深める
- 読みたくなる、学びたくなる板書
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- 人物の描き方に迫る〜「光」と「やみ」を手がかりに〜
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- こういう板書でもいいのだ―板書はねらいや授業の目標を達成するための道具である
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- 導入の板書は、三つのコツで書く
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- 「伝え合う力」を育てる教室づくり (第83回)
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- 「読書に親しむ」授業づくり (第83回)
- 一斉音読で読書に親しむ
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- 書評
- 『「比べ読み・重ね読み」で「一人読み」』(川上弘宜著)
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- 『一人ひとりが支え合う、学習集団づくり』(二瓶弘行・田中博史編)
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- 国語教育人物誌 (第226回)
- 青森県
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- 岩手県
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- 山形県
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- 福島県
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- 国語教育時評
- 導入で子どもの心をつかむコツ
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- 現場訪問 「学力向上の国語教育」最前線 (第143回)
- 「課題解決の学習過程で人間関係力」を習得
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- 学習指導過程の発想の転換 (第11回)
- 実践9 昔遊びを隣のクラスのお友だちに紹介する
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- 〜「活用」段階・6〜
- 伝統的な言語文化を教える (第11回)
- 「伝承」を教える
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- 「活用型」学力をどう育てるか (第11回)
- 古典の学習で「活用型」学力を育てる
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- 思考力・判断力・表現力等の育成と授業改善 (第23回)
- 思考力・判断力・表現力等の育成と「授業改善」(10)
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- 〜子供の「言語生活」と乖離する「平成21年度調査問題」〜
- なぜPISA型の活用力が必要か (第11回)
- ブッククラブは新学習指導要領が求める力を最も効率的に育てる
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- 編集後記
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編集後記
○…導入とヤマ場とを教授機能としてとらえ、そこでの教授行為の特質を明らかにしてきた『授業研究重要用語三〇〇の基礎知識』(深澤広明他編)では、次のように述べられています。
導入は子どもたちの「自ら学ぶ関心、意欲、態度」を刺激し、誘発する機能を持つ。意外性・具体性・方向性を持った導入によって、教師の「教えたいもの」が子どもたちの「学びたいもの」に転化されるのである。授業が伝達注入に終わるか、それとも子どもたちの能動的な知的活動を呼び起こすものになるかどうかは、導入における教師の教授行為のあり方に大きくかかわっている。
○…さらに、吉本均編の『教授学重要用語三〇〇の基礎知識』では、導入が学習意欲や課題意識を高め、学習への準備を促す場面だからということで、教師からの指導をできるだけひかえて、子どもに学習課題を発見させそれをもとに学習を進めるという発想・方法を批判し、「学習への動機は、導入での教師の指導を弱め、後退させる」と指摘されています。「教えたいものをどう学びたいものへ転化するかが、導入指導では問われねばならない」と強調されています。
○…導入において子どもの理解を助ける指導技術の改善が期待されているわけです。そのために、「発問」で子どもの認識・表現の自己活動をひき出したり、思考運動のうずを学級につくり出すことも求められています。さらには話の意外性や展開のおもしろさによって、子どもの認識や感性を刺激する「説明」、さらに具体的な学習行為へと子どもを追い込む「指示」なども重要な教授活動として期待されています(同書の解説から)。本号は「導入で子どもの心をつかむコツ」についてのご提言を特集としました。
(江部 満)
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- 明治図書