現代教育科学 2009年12月号
「戦後教育観」何を脱皮すべきか

A639

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現代教育科学 2009年12月号「戦後教育観」何を脱皮すべきか

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ジャンル:
教育学一般
刊行:
2009年11月4日
対象:
小・中
仕様:
A5判 115頁
状態:
絶版
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目次

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特集 「戦後教育観」何を脱皮すべきか
提言・改正教育基本法が求める戦後教育観からの脱皮
ソビエト教育学からの脱却を!
八木 秀次
「公」を敵視する二項対立図式からの脱却
貝塚 茂樹
基本法改正に基づく教育改革
山極 隆
児童中心主義教育観からの脱皮
「児童中心」と「教師中心」の二分法を止揚する
阿部 昇
児童中心主義教育観そのものに「脱皮」すべきところはない
渋谷 孝
国を愛する心の教育・何が問題か
教師自身の意識変革を―肯定的国意識をはぐくむことから始めよう―
押谷 由夫
教育内容言説の定型化を急ぐべし
安藤 豊
各教科に求めている「言語活動」の充実とは
国語科における言語活動のあり方―言語技術と学習意欲を支えとして―
鶴田 清司
キーワードへの着目と教養知
岩田 一彦
国語科授業の最重要課題は何か
国語科「習得・活用型学力」の明確化で授業を変える
佐藤 洋一
中学・高校で発見的・体験的な国語授業を行うこと
岩下 修
戦後教育の三つの問題
岩ア 淳
社会科授業の最重要課題は何か
社会科授業で「脱皮」したい「四つの欠如」
谷 和樹
指導技術の重視と建設的な授業観
吉田 高志
「自己表出型授業形態のボランティア学習」を計画的に行うこと!
古川 光弘
算数・数学科授業の最重要課題は何か
児童・生徒に本当に役に立つ算数・数学教育の実践を目指して
渡邉 伸樹
形骸化した問題解決型授業と話型を強いる表現力育成方法 その共通の問題点
田中 博史
基礎基本の確実な習得と活用力の育成をともに目指す
板倉 弘幸
理科授業の最重要課題は何か
『驚きの感性』を培い、『感動の体験』を味わう理科授業
武村 重和
授業をつぶさないで行うこと
新牧 賢三郎
日本の科学や技術に誇りをもち、意思決定できる子どもたちの育成
小森 栄治
「教員養成」何が問題か (第9回)
「副担任」はどんな役割を果たしているか
明石 要一
教育委員会制度を検討する (第9回)
事務局の指導行政に問題あり
大森 修
教育再生への課題―現場の問題点 (第21回)
日本中の子どもに害をまき散らした百マス計算
向山 洋一
戦後授業研究論争から学ぶ (第9回)
「ゆさぶり」発問1
齋藤 勉
戦後教育は終わった (第21回)
官邸主導で行われた教育改革
菱村 幸彦
新教育課程で求める教師力 (第9回)
学習行為の組織化としての授業
無藤 隆
編集後記
江部 満樋口 雅子

■編集後記

○…新学習指導要領が昨年三月に告示されたことから改訂された内容をめぐって、教育基本法改正の理念は反映されているかどうかの賛否両論が出ています。教育基本法改正の賛成派からも「理念はほとんど反映されていない」という評価が出ています。しかし、今回の学習指導要領改訂が戦後六〇年ぶりに改正された教育基本法、学校教育法等の教育関連法案の下での改訂であるという事実は、特に重視する必要があるといえます。

○…忘れてならないのは、日本の戦後教育はアメリカ占領軍による日本の教育再編成・民主化教育に始まったという事実です。戦後すぐ、アメリカ教育使節団によって教育の目標と内容、国語の改革、教育行政、教授法と教師養成教育、成人教育、高等教育等、日本の公教育全体についての問題点の指摘と教育再編成のための具体的な改革の勧告提案が出されています。

○…当時の教育基本法作成に関わった委員から「一回も司令部から指令や強制は受けたことがなかった」という告白もありますが、占領期に行われた徹底的な連合国軍総司令部(GHQ)の新聞等の事前検閲によって「戦勝国側の価値観」を刷り込まれた日本人は自由な思考能力を失った、という指摘もあります。(「SAPIO」七月八日号から)

○…旧教育基本法は一九四七(昭和二二)年三月の第九二回帝国議会で制定されたものであり、連合国軍による軍事占領という主権を失った状況下において制定されたものであるという事実を忘れてはなりません。今回の改正は日本が主権を回復した後、実現したものであり、改正は日本の教育基本法を悪化させるという反対論は当たらないといえます。

(江部 満)

○…「背広もネクタイもお持ちとは知らなかった…。やっぱり、マゴにも衣装ですね。だいぶ、男前があがっています!」

 と、ある研究会に出かけ、講師の著名人に軽口を叩いて、ふと…。

 マゴ?

 まさか、孫≠ニの勘違いはないだろうな?と思いつつ、そういえば、馬子≠ネんて字に思いを馳せられる人は減っただろうなあーと思いました。

 しかし、馬子にも衣装・髪かたち≠ネんて、やっぱり差別意識発ですよね。

 それにしても。

 全国にも名の知れわたっている学校なのに?湾岸戦争で改築が潰れ、また今度は、補正予算を削るで、近代遺産のような校舎はまだ活躍しそうな気配…のようです。

 ということは、建物にふさわしい諸先生のコスチューム、まだ当分、UNQRスタイルが健在ナリなのでしょうね。

(樋口 雅子)

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