現代教育科学 2009年4月号
「学習意欲」がなぜ育たないか

A631

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現代教育科学 2009年4月号「学習意欲」がなぜ育たないか

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ジャンル:
教育学一般
刊行:
2009年3月9日
対象:
小・中
仕様:
A5判 115頁
状態:
絶版
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目次

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特集 「学習意欲」がなぜ育たないか
提言・「学習意欲」はどこから生まれるか
それは情緒の安定から生まれる
天笠 茂
成長を実感できる場と関係性の場を作る
岩田 一彦
「やりたいことがやれそうな」学習課題を作る
加藤 幸次
学習意欲は楽しい授業から生まれる
高橋 俊三
子どもを取り巻く社会の変化の中で、「学びの変化」を見据えた学習の意欲化を
寺西 和子
「学習意欲」の向上と学習習慣の確立
「学習の手引き」の活用と基礎的な学習訓練の指導
大内 善一
自ら学び、考える個性・能力の伸長
須田 実
「学習意欲」を高める学級経営
学級で「達成を共有する」ことで自分が「やる気になる」ものを見つける
深澤 広明
できるようになる・わかるようになる成功体験を核に
渡辺 喜男
理想の学級を描き、授業で実現する
大谷 和明
「学習意欲」を高める授業の工夫―小学校
教師の授業力を高めることが、子どもの学習意欲向上を保証する
松崎 力
「成功体験」の連続的保障と「進歩・上達」の自覚が「やる気」を育て高める
コ田 洋広
「モノ」「ヒト」によって学習意欲を高める
西村 一夫
〈教師の学ぶ意欲〉も高めなければならない
辻川 和彦
学び方を教え、学ぶ意味を問う授業を創る
加藤 郁夫
「学習意欲」を高める授業の工夫―中学校
《できない子》の立場で考えてみたい
染谷 幸二
中学英語科の「学習意欲」を高める四つのポイント
川神 正輝
英会話から始める中学英語の授業
山下 理恵
「学習意欲」を育てる評価の工夫
どこがいいか、はっきりほめる
福山 憲市
学習ノートを活用した評価
植西 浩一
「教員養成」何が問題か (第1回)
教員の「一人前」の揺らぎは何か
明石 要一
教育委員会制度を検討する (第1回)
首長の暴走か、教育委員会の暴走か
大森 修
教育再生への課題―現場の問題点 (第13回)
学校教育の改革を推進するTOSS
向山 洋一
戦後授業研究論争から学ぶ (第1回)
学級授業
齋藤 勉
戦後教育は終わった (第13回)
学園紛争の熱狂は何だったのか
菱村 幸彦
新教育課程で求める教師力 (第1回)
習得とは何か
無藤 隆
編集後記
江部 満樋口 雅子

編集後記

○…「文部科学白書」によりますと、学習指導要領改訂の基本的な考え方としてあげられた七項目の第六番目に「学習意欲の向上や学習習慣の確立」があげられています。内外の諸調査によれば、我が国の子どもたちは上学年にいくほど「学習意欲」が低下していると伝えられています。「学習意欲」は基礎的・基本的な知識・技能やこれらを活用して課題を解読するために必要な「思考力・判断力・表現力」などの能力とともに、大事な学力の要素のはずです。特に、家庭学習も含めて学習習慣の確立のためには、低学年からの指導の積み重ねが大事になるはずです。

○…主体的に学習に取り組む態度といわれる「学習意欲」は、学校教育法第三十条第二項に設定されている学力の重要な要素の一つでもあります。中教審答申でも学習指導要領改訂の基本的な考え方の一つとして重要視されています。

○…今後の教育課程の編成、実施に当たっても、「学習意欲」を育てるために、学習習慣の重視が求められているわけです。さらには、体験的な学習やキャリア教育などを通じて、子どもたちが自らの将来について夢や憧れを持ったり、学ぶ意義を認識したりできるように指導の創意工夫が求められているわけです。

○…早くから「学習意欲を開発する指導技術」に取り組んできている研究者からも「学習意欲はなかなか育たない」という嘆きが聞かれます。「学習意欲」には二つの源泉があると言われています。第一は内部的源泉から生じる「学習意欲」、第二は外部的源泉から生じる「学習意欲」、中でも(1)賞罰から生じるもの、(2)規範意識から生じるもの、(3)自己目標から生じるもの、等があげられています。本号はこの「学習意欲」を高めるための提案を特集として組みました。           (江部 満)

○…「司会の進め方がよくない。失礼な言葉遣いがあり、不愉快であった。良識ある方にお願いしたい」

 先般、千葉市高浜第一小学校で開催された「社会科フォーラム」のアンケートの中に、私への痛烈なる批判を1枚、発見しました。〈どういうところが〜〉か、具体的な文言でご指摘いただけなかったのは、残念ではありますが〜、ちょっと、ビックリしました。

 「仕事は、ひとりの目利きのためにするものだ」

と、以前、野口芳宏先生からお聞きしました。〈そうだな〉と、心の底から納得したので、以後、それを基準に仕事をしてきたつもりでした。

 はたして、今回、この先生のご意見が、目利きのそれか?は、ともかく、そう感じられた方がいた―ということは不徳の致すところ。重く受け止めねばならない―と、思っています。

(樋口雅子)

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