現代教育科学 2008年9月号
「免許更新制」の講習内容を問う

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現代教育科学 2008年9月号「免許更新制」の講習内容を問う

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ジャンル:
教育学一般
刊行:
2008年8月4日
対象:
小・中
仕様:
A5判 115頁
状態:
絶版
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目次

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特集 「免許更新制」の講習内容を問う
提言・「免許更新制」の講習内容に問題はないか
講習内容開発と抱き合わせに講習実施体制整備が鍵に
葉養 正明
講習の効果性への疑問―免許更新制の目的と講習内容との齟齬
古賀 一博
免許更新制度を問う―必要性と課題は何か
明石 要一
大学は現場のリアリティーを踏まえた講習を実施すべき
千々布 敏弥
教育委員会講習との摺合せをしなければ破綻する
大森 修
「免許更新制」講習を担う大学の体制に問題はないか
他大学、他学部及び教委等との連携に立った免許状更新講習で、教員養成大学・学部の閉鎖的体質を打破する
山極 隆
必要かつ十分な条件を満たす体制づくりはこれからだ
花田 修一
「更新講習」と大学の役割
岩田 康之
講習重点化への提言
佐藤 洋一
「免許更新制」講習で指導力不足を補えるか
知識面は補うことができる
齋藤 勉
講習内容の重点に国を支える使命感を
安藤 豊
指導力不足を補えるように講座内容に期待する
向山 行雄
免許更新目的「技能を身につけること」に期待する
槇田 健
「免許更新制」講習に授業技量検定を導入できないか
導入すべきである。ただし評定者の基準を明確に
谷 和樹
授業技量検定は確実に腕をあげる
吉川 廣二
授業技量検定は授業力を高める有効な手立てである
神谷 祐子
公的機関と協力して授業技量検定を実施する
奥 清二郎
「免許更新制」講習へ現場からの提言
やる以上は全員、はらをすえよ
大谷 和明
両者にとって実りある「講習」を!
浜上 薫
リニューアルに必要なことは何か
前田 康裕
すべては、これから……―やるなら実効あるものに!―
古川 光弘
「免許更新手帳」と「現代の教育活動に必要な講座内容」
瀧沢 広人
「悪夢」を回避せよ
長野 藤夫
教育再生への課題―現場の問題点 (第6回)
なぜ、算数の問題解決学習法はだめなのか
向山 洋一
教師の「道徳教育実践力」を育てる (第6回)
子どもの道徳的な成長について(2)
荒木 紀幸
新学習指導要領をどう解釈するか (第6回)
小中一貫・小中連携教育について
安彦 忠彦
免許更新制の課題 (第6回)
講習内容の実際はどうなっているか
長尾 彰夫
戦後教育は終わった (第6回)
職員会議は「議決機関」ではない
菱村 幸彦
「教師力」とは何か (第6回)
子どもの内面を読む力
梶田 叡一
編集後記
江部 満樋口 雅子

編集後記

○…「教員免許更新制」の運用方針が中教審で了承されたことから、早ければ平成二〇年度からの実施が可能になると、新聞が報じています。答申では、今回の更新制がいわゆる不適格教員の排除を直接の目的とするものではなく、教員が更新後の一〇年間を保証された状態、自信と誇りを持って教壇に立ち、社会の尊敬と信頼を保っていくという前向きな制度であると強調されています。具体的には教員免許状に一〇年の有効期限を付し、有効期限の満了前の直近二年間程度の間に三〇時間程度の「免許更新講習」を受講、修了することで更新されることとしています。

○…さらに免許更新講習は教職課程の認定を受けた大学や教育委員会等が開設主体となり、国が定める基準を満たした講習を国が認定することとしています。ここで問題になるのは、更新講習の中身でしょう。三〇時間の講習内容は、全員共通の「教育の最新事情に関する事項」で、「教職についての省察」「子どもの変化についての理解」「教育政策の動向についての理解」「学校の内外での連携協力についての理解」を一二時間受講するほか、残りの一八時間で各教科や小中高別などに別れて受講する、こととなっています。

○…こうなりますと、免許更新講習を担う大学の体制をどう作るか、修了認定基準をどう設定するか、が問われることになるでしょう。そこから「免許更新は、数量化が可能な授業技量と集団の統率力」に限定すべきだとの主張が大学人から出されたりしています。他方で文科省は「指導が不適切な教員に対するガイドライン」を提示しています。本号は早急に問題化するであろう「免許更新講習」の検討を特集に組みました。

(江部 満)

○…大分の教育汚職事件、うわさは本当だったのだ!というのが、私の感想です。

 大分は全国でも有数の教組王国。それだけに教委のなかにも教組との癒着土壌が作られやすく、チェック機能が働かなかったーという意見もあります。

 さすがに、この問題、あちこちで取り上げられていますが、異口同音、

「他の県でも、あるのではないか」

 私もまったく、異議なし!

 でも、今回のは、商品券のやりとりがあったから、表面化しているのであって、金銭が動かないらしい?地位獲得や雇用形態の不思議さはゴマンとある気がします。

 「え、あの人が…?」と思える人が、党派性ゆえか?大学人になったりなど、実力以外のモノサシの横行は本当、イヤになります。そこで、「学生や生徒が満足しない現場って、こうしてつくられている」という本を、近々に刊行するつもりです。

(樋口雅子)

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