現代教育科学 2004年12月号
「心の危機」ネット社会の真相に迫る

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現代教育科学 2004年12月号「心の危機」ネット社会の真相に迫る

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ジャンル:
教育学一般
刊行:
2004年11月8日
対象:
小・中
仕様:
A5判 116頁
状態:
絶版
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目次

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特集 「心の危機」ネット社会の真相に迫る
提言・佐世保事件の衝撃―ネット社会の問題点を衝く
ネット社会でキレナイ子どもを育てる
押谷 由夫
ネット社会における子どもの心
吉田 俊和
本気になってモラル教育に取り組もう
荒木 紀幸
「子どものため」が子どもをだめにする
大森 修
肯定的側面(積極的側面)はないのか?
片上 宗二
ネット時代・子どもにどんな変化が見られるか―各地からの報告
表層より根幹に目を向けよ
大谷 和明
インターネット上で無責任な人格が育つ
平間 晃
卒業生から添付ファイルの通知表
師尾 喜代子
中学生にも携帯電話の波が
竹田 博之
人との付き合い方が苦手な子が増えている
戸井 和彦
「それはいけない。ひどい」と感じることが、違っている
向井 ひとみ
進んでいる利用・遅れている対応
樋口 正和
ネチケットの生活化を図る必要
猿渡 功
ネットの「モラル」をどう教えるか
「書いて伝える」「話して伝える」その違い
藤倉 欣浩
七つのポイントと「歯止め」策
谷 和樹
「ネットのモラル」は具体的に
石黒 修
親に隠し事をしない子はモラルを破らない
石丸 真一
「心のノート」の活用を考える/小学校
ネット社会・犯罪・「心のノート」
大江 浩光
自らの心の危機と向き合いよりよくなろうとする「心のノート」の活用
山田 良一
「心のノート」で家族のあり方を考える
平藤 幸男
「心のノート」の活用を考える/中学校
心の教育としての「心のノート」
野川 眞弓
ネット時代のライフスキルを身につけさせる
西邑 裕子
ネット社会の「心の教育」を創る/小学校
仮想社会の規範も基本原則は同じ
河田 孝文
ネット社会のルールを学ばせる
飛田 政
「パソコンの向うには人がいる」ことを教える
大島 英明
ネット社会の「心の教育」を創る/中学校
パソコンのスイッチを入れる前に教えるべきことが多い
染谷 幸二
「キャリア教育」としての「ネット教育」を模索すべき
石川 晋
国語科の単元学習批判 (第4回)
「新単元学習」は総合単元学習か?
佐藤 洋一
算数科の「問題解決学習」批判 (第4回)
算数科「問題解決学習」における授業の様相(U)
菊池 乙夫
教育ニュース・ズームアップ
1)学力向上対策に91億円計上 2)「義務教育の改革」に工程表
安達 拓二
家庭の教育力の復権 (第9回)
家庭参加のススメ―「お手伝い」の新しい意義―
野口 芳宏
人権教育の再構築 (第9回)
教科学習と人権教育の接点と関連
長尾 彰夫
TOSS授業技量の検定 (第9回)
技量検定はだれもが納得する実力ある審査員がいなければ崩壊する
向山 洋一
「志」を育てる教育 (第9回)
危機の構造
新堀 通也
編集後記
江部 満樋口 雅子

編集後記

○…本誌では八年程前に「心の危機」を特集したことがあります。そこでは「心の教育」が21世紀の緊急課題であることを提言しました。「平和と民主主義の教育」という戦後教育の看板は、道徳教育としては実際にほとんど意味のない教育理念であったと指摘しました。

 長崎県佐世保市の小学校で起きた女児殺害事件はまさに戦後教育の欠陥を表徴する事件であったといえるようです。全国紙の論調はネット社会の問題点を論じ、「小学生の死・なぜ防げなかったのか」(朝日)、「小六女児殺人・周囲は兆候に気づかなかったか」(読売)とし、文科省が全国の小・中学生に配付した「心のノート」だけでは不十分だったのか、と「より子どもの心に踏み込んだ」対策を求めています。

 さらには「同級生殺害・命守る具体策見つけよう」(毎日)、「小6同級生殺害・調査権導入で真相に迫れ」(産経)と論じ、事件防止のため情報公開を求めています。また「朝日」などは、「ネットの海にただよう子」を取り上げ、コンピュータが生み出す空間が、大人の想像以上に身近なものになっていると解説しています。

 総務省の昨年末の調査では、小学生のインターネット利用率は62%に達しており、「子どもたちがパソコンに触れ使う時、メールやインターネットを楽しむルールについても学ばせたい」と呼びかけています。

 「産経」は「慄然とする言葉の蒸発」を論じ「パソコンの弊害も克服していかなければならない。たとえば、親や先生たちがこれまで以上に子どもたちとの会話を増やし、子どもたちをチャットのような密室≠ゥら、生身の人間の世界に引き戻す努力も必要だろう」と訴えています。本号は、ネット社会の真相究明の第一回特集です。

〈江部 満〉

○…高校生の6割以上が何らかの占いを信じている。しかし結果によって予定を変更する人は9%に過ぎない。…ベネッセ調査。

楽天的な人は運が良くなるし、マイナス思考の人は悪くなる、運は天性のものが3分の1、環境によるものが3分の1、作っていくものが3分の1、…日本占術協会代表・浅野八郎さん。

若い女性にタロット占いが人気とか。

紀伊國屋書店から600ページもの「タロット大全」を出した伊泉龍一さんによると「タロットはエジプトやユダヤが起源と思われているようだが、15世紀のイタリアで生まれたという。個人占いが成り立つためには、個々人が己の人生を選び取りうることが前提。将来を選ぶことのできない奴隷社会に占いはない」。

現在日本で人気なのはユング心理学とも結びついた「占いカウンセリング」……産経記者の稲垣真澄氏。

 徒然草には「吉凶は人によりて、日によらず」(91段)とあるとか。

〈樋口雅子〉

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