現代教育科学 2004年4月号
どうすれば「学力低下」を防げるか

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現代教育科学 2004年4月号どうすれば「学力低下」を防げるか

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ジャンル:
教育学一般
刊行:
2004年3月11日
対象:
小・中
仕様:
A5判 116頁
状態:
絶版
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目次

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特集 どうすれば「学力低下」を防げるか
提言・学力低下問題と教育改革の課題
学力のとらえ方、育て方、測り方の再検討を
水越 敏行
低学力層、社会的弱者に焦点化した国の役割へ
葉養 正明
教科書改革と地教委の活性化
階 玲治
学校で、現実に似せた活動をする必要はない
香西 秀信
学力低下をもたらした戦後思潮の省察から
野口 芳宏
「学力低下」の原因を探る
理念(新しい学力観)の問題を読み解く
エッセンシャリストの巻き返し
菱村 幸彦
読書算=基礎学力の軽視が問題
柴田 義松
教育内容の分量と水準の問題を読み解く
教育課程編成原理の再考
田中 耕治
「最低基準」と「基準性」
野口 克海
授業時数の問題を読み解く
授業時数より授業実数の確保を
多田 元樹
細切れになった教科で学力の低下
田山 修三
教育方法の問題を読み解く
教育方法の選択・組合せと「学力低下」
山下 政俊
つながり学びを意識しない教育方法
福山 憲市
小学校現場からの提案・どうすれば「学力低下」を防げるか
発展的に考えることで、基礎基本の定着を
吉田 亨
学ぶからだを「表現」で育てる
岩下 修
校内研修と評価のあり方を問う
村上 浩一
指導力の向上しかない
内村 博幸
教師の時間感覚を磨く
竹田 博之
中学校現場からの提案・どうすれば「学力低下」を防げるか
中学生の学力低下を防ぐには「向山型」授業が有効である
井上 好文
音読と視写を授業の基本にする
村上 正子
“好き”にさせるしかけを豊富に
黒木 俊治
男子生徒の元気を取り戻したい!
堀 裕嗣
短い時間でできる指導法を考える
瀧沢 広人
小特集 「消えた学力」国語学力のここを取り戻す
「消えた学力」とその復活の指導
市毛 勝雄
もっと時間を、そして理解力も表現力も
中西 一弘
なによりも「読む力」を
府川 源一郎
教育ニュース・ズームアップ
1)教員配置に総額裁量制を導入 2)子どもの学習費調査まとまる 3)中教審が栄養教諭導入を提言
安達 拓二
家庭の教育力の復権 (第1回)
「孝」の再考、「孝」の復権
野口 芳宏
人権教育の再構築 (第1回)
人権教育とはどのようなことか
長尾 彰夫
TOSS授業技量の検定 (第1回)
正しい評価評定のない行為は惰性に流され堕落する
向山 洋一
「志」を育てる教育 (第1回)
「追い付き型」の教育から「後追い型」の教育へ
新堀 通也
編集後記
江部 満樋口 雅子

■編集後記

○…「学力低下」は現在の教育を語る時のキーワードになっている感があると東大の市川伸一氏は言っています。「ゆとり教育亡国論」ではありませんが、マス・コミをこれほど騒がせた問題は珍しいかもしれません。これに対し「ゆとり教育」を推進していた文部科学省も直ちに大臣の名前で「学びのすすめ」という不可解な文書を発表し、学習指導要領は最低基準であり、進んでいる子のためには「発展学習」を、と公表しています。

○…地方分権時代を迎え、文部科学省の画一的な教育行政の破局から逃れるためにどうするか、今や日本国の教育の再建のためには、「教育に関する大幅な権限は地方の教育当局にまかせる」必要が緊急課題として浮上しています。教育の地方分権化の多様化によって、各地域での必要に基づいた自主的な教育改革が可能になるような方向が求められているといえないでしようか。しかし、教育の地方分権化の流れは必ずしも多くの世論の支持を得ていないようです。まさに小学校がら大学まで中央統制による教育行政は強化されこそすれ改まる兆しさえないという指摘もあります。

○…二〇〇二年度から実施された新学習指導要領の「ゆとり教育」「総合的学習」の流れに沿つたや回の改訂は現場に何をもたらしたのでしようか。学力低下」批判が現場に大きな混乱をもたらした主因は何だったのでしょうか。まさに学校の問題は社会の問題であると同時に、日本国家の将来にかかわる無視しえない大きな問題といえるのではないでしょうか。「学力低下」の問題は国家の将来にかがわる重要な課題といえるのではないでしょうか。

〈江部 満〉

○…「裁判官に気をつけろ」という日垣隆氏の近著ではありませんが、発光ダイオードの中村修二氏の200億にはびっくり。それで逢う人ごとに感想を聞いてみると、

@彼がなぜカルフォルニア大にいかなければならなかったのか。日本の大学はいまだ学歴にこだわっている証し―ある大学人

A会社に籍を置いて生活を保障されながら果実だけ手にしようとは何事か―企業の人

Bアメリカの空気を吸っていたら当然、ベンチャーを立ちあげていたはず。その勇気と決断をしないのは男じゃない―女性

C会社の褒賞金2万円也に、海外の人からスレイブといわれ発奮したから200億なのでは。2という数字にこだわったのはそのトラウマの表れではないか―心理学の人

D裁判沙汰がある種の脅し文句だった時代は過ぎ去り、裁判員制度導入をはじめとして裁判所が急に身近に感ずる?効果は大きいのでは。ちなみに弁護士費用は、提訴時に4000万、200億で決着した暁には、基準規定による支払額は12億超だそうです。

〈樋口雅子〉

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