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Googleマイマップで児童生徒の自宅情報が流出
kyoikujin
2008/11/6 掲載

 パソコンやインターネットの普及に伴って、メモリーカード等の紛失やファイル共有ソフトによる個人情報流出のニュースが後を絶たないが、この頃、ネット検索大手のGoogleによる無料地図検索サービス「Googleマップ」の「マイマップ」機能を通じた、“意図しない”個人情報の流出が問題となっている。

 5日の産経新聞の記事によると、千葉県君津市の中学生24人の氏名と自宅の位置が、Goolgeマップを通じてネットに公開されていたという。また、同日の別の記事では、船橋市の小学生15人も同様に公開されていたことが伝えられている。これらはともに、家庭訪問を控えた担任教諭がマイマップ機能を利用して作成したものが、同機能の「プライバシー設定」を初期設定の「公開」のまま利用したために、登録した児童生徒の個人情報が誰でも閲覧できる状態になっていたものだ。

 Googleはこうした問題を受け、Google Japan Blogに「マイマップの公開設定をご確認ください」を投稿して「公開したくない情報を誤って公開している場合は、限定公開とする」ように注意を呼び掛けている。同記事によれば、従来「公開」「非公開」としていた設定内容の表示を、分かりづらいとの指摘から、それぞれ「一般公開」「限定公開」に改めたとも伝えている。

 マイマップ機能は、もともと地図情報をネット上で共有することを目的としているサービスであるため、設定を「限定公開」にしても、マイマップの公開用URLを知らせた相手とだけは情報を共有することができるようになる。だが、このURLが流出してしまった場合には、誰でも閲覧できてしまうという点にも注意が必要だ。例えば、自分のブログやSNSなどにこのURLを載せてしまえば、ネット検索などを通じてマイマップに到達できてしまうかもしれない。

 ネットを利用した各種の無料サービスは、自宅でも職場でも、ログインすれば場所を問わず同じ情報を参照することができ大変便利だが、一方で大切な秘密の情報を簡単かつ瞬く間に見知らぬ人に公開してしまうリスクを持つ場合もある。Googleの一部のサービスのように、共有することを主目的としているものはなおさら注意が必要であり、今回の事件のような他人に知られてはいけない情報を扱うことは、そもそもの使い道が間違っていると言わざるをえないだろう。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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