3日の産経新聞記事によると、必修科目をめぐり高校社会科の指導要領改訂が難航している様子。昨年発覚して大きな問題となった未履修問題にくわえ、そもそも高校生に何を必修で学んで欲しいかという各委員の思惑が交錯し、議論が紛糾しているようだ。
特に問題となっているのは、未履修が一番多かった「地理歴史科」。現行の指導要領では、地理歴史科の必修科目は「世界史A」及び「世界史B」のうちから1科目並びに「日本史A」、「日本史B」、「地理A」及び「地理B」のうちから1科目となっている。指導要領上は、世界史はA、Bのどちらかを必修。日本史と地理は選択のうえどちらかを履修ということになる。
文部科学省の 高等学校等の未履修開始年度等についてという資料によると、「地理歴史科」の未履修率は他教科の未履修合計に対して42%と圧倒的に高い。理系はもちろん、文系でも、地理歴史の2科目を受験科目とする大学は少なく、受験に必要ないからと履修されなかったことが大きな要因のようだ。
未履修問題が発覚し大きな話題になる前から、高校社会のカリキュラムについては様々な議論がなされてきた。文科省が16年に公表した、 地歴教育について広く国民に意見を公募したものをまとめた資料によると、歴史については、世界史必修の廃止、近現代史の強化などの意見が挙げられている。また、まずは地理的素養をおさえることが先決と、地理の必修化を求める声もある。
冒頭の記事にもあるように、教育審議会の委員の中でも、世界史重視、日本史重視、総合的な社会科の創設など議論が紛糾しているようだ。受験という現実と、高校生にいかなる社会科的素養を身につけてもらうかという議論がからみあうこの改訂作業。日本人としての人間形成にも少なからず影響する重要な問題なだけに、今後の議論の行方を注目したい。
- 小学校・中学校・高等学校の社会・地理歴史・公民教育の現状について(文科省)http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/siryo/020/04110901/002.htm
わたしもそれが知りたい。
>>3
あー、なるほど。
教えてくれてありがとうございます。
おい。
どうも歴史に触れるというロマンが薄いと感じる人は多いのではないでしょうか。
まあ、たしかに小中は日本史中心だからなあ。