著者インタビュー
新刊書籍の内容や発刊にまつわる面白エピソード、授業に取り入れるポイントなどを、著者に直撃インタビューします。
すべての授業の土台となる国語で世界一を目指そう!
私立暁星小学校教諭安次嶺 隆幸
2013/8/23 掲載
 今回は安次嶺隆幸先生に、新刊『世界一の国語授業をつくる100の格言』について伺いました。

安次嶺 隆幸あじみね たかゆき

私立暁星小学校教諭。公益社団法人日本将棋連盟学校教育アドバイザー。私学教育研究会(あいすの会)主宰。若手教育格言サークル「あったか会」代表。

―本書は世界一のクラス、授業の続編となっていますが、この「世界一シリーズ」の第3巻として、国語授業を取り上げたのはなぜですか?

 2013年の1月に2冊同時刊行した『世界一のクラスをつくる100の格言』『世界一の授業をつくる100の格言』の読者から「是非、続編は国語を書いてください!」と多数のメールを頂戴しました。具体的な指導方法、導入の仕方、展開のポイント、そしてまとめへとどのように授業を構築していったらよいかを書きました。世界一のクラスにしたいという「先生方のやる気!」が、第3弾である本書『世界一の国語授業をつくる100の格言』の原動力となりました。
 すべての授業の土台になる国語は、教師の基礎力、学級づくりの土台と言えるでしょう。

―どの学年の学級開きにも活用できる「ひらがなメソッド」とは、どのような指導法なのでしょうか? 本書にも掲載されていますが、簡単にご紹介ください。

 私は全国の講演会で「ひらがなの重要性」を説いてきました。実はひらがなは漢字よりも難しいものなのです。漢字は簡単に言えば「部品の集まり」です。しかし、ひらがなは「曲線の集まり」なのです。まず、「自分の名前をしっかりとひらがなで書く!」ことで教室の空気も変わってきます。
 「ひらがなメソッド」は、まずは、筆箱指導から入ります。ものを大切にする心の指導から入るのです。そして「消しゴム指導」へと徐々にレベルを上げていきます。実体験することで自然と書く姿勢ができ上がっていくのです。学級づくりの土台として、学級開きのすべての学年でも実施可能です。ある中学校でも実施したそうです。

―先生の授業では、高学年の新出漢字を、漢字の語源(字源)とともに指導されているそうですが、子ども達の反応はいかがですか。

 語源(字源)は実は難しいものです。しかし、これを導入として行うことで漢字指導がとても楽しくなります。まずは、子ども達が「漢字大好き! 語源面白い!」となります。そして、これを保護者に伝えるようになります。毎日の授業の面白さ、語源の意味を伝えることで学校の様子が自然と家庭へと伝わるようになるのです。
 5、6年生と185文字+181文字の漢字の語源すべてを学ぶことで、次第に子ども達は「国語大好き!」となっていくのです。教師が「やらせる」ことではなく、自ら「学ぶこと」で授業が変わっていくのです。

―先生は、子ども達に授業後毎時間、授業の感想を書かせているそうですが、それはどのように行っているのでしょう? そしてどんなメリットがあると思いますか?

 私は将棋のプロ棋士を目指していました。専門棋士に弟子入りし、その生活で学んだことは「対局室の空気」です。人と人が対峙して両者が一つのことを考えることで生み出される空気…。私はこれを「空気のドーナツ」とよんでいます。一度この「空気のドーナツ」の中で授業を行うと自然と子ども達もこれを大切にしていこうとするのです。そして、授業の最後に行うこと「授業感想」が将棋の対局後に行う感想戦=反省会となるのです。子ども達にとって「自分をふり返る時間」を確保してあげること自体も大切なのですが、実は私の授業の感想戦(反省)になっているのです。

―最後に全国の小学校の先生へのメッセージをお願いします!

 今、教室に大切なことは「先生の元気と勇気」です。そのためには先生方に「ゆとり」の時間が必要だと思っています。この本はもしかすると「世界一優しい国語授業の本」ではないかと思います。難しいことは全然書いていません(笑)。一日の最後に、ちょっとした休み時間に、お茶でも飲みながら読んでいただければ必ず勇気と元気が出るはずです。そして、すぐにでも教室でやってみたい!と思っていただけるように書きました。
 子どもも、教師も笑顔が広がり「このクラスが世界一の空間だ!」と思える教室が全国でどんどんと増えていくことを願っています。

(構成:木山)
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