- 特集 学校発:人権教育のすすめ方◇内容と方法、しかけとスタイル
- 「人権教育のための世界プログラム」の紹介と活用の方向
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- 人権教育を深め、ひろげるために―文部科学省「人権教育の指導方法等の在り方について〔第1次とりまとめ〕」を読む
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- 韓国の「アヒムナ」(「子どもの力でつくる国」)運動のめざすもの
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- 【資料】人権教育のための世界プログラム
- 第1段階(2005年〜2007年)のための行動計画案(先行編集版)
- エピグラフ
- 電子情報社会科の進展
- 〜庄司興吉編『情報社会変動のなかのアメリカとアジア』(彩流社、二〇〇四年)二七〜二八頁〜
- 座標
- 「国際社会が人権教育に取り組むわけ」を再考する
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- 日本の子どもの学力は低下したか
- OECD・PISA調査結果の読み方
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- 【資料】OECD生徒の学習到達度調査(PISA)2003年調査国際結果の要約
- こころの風向計 (第8回)
- 「シルクロード」
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- つづり方便り―森の学校・発 (第23回)
- 解放教育と生活のつづり方
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- のぐっつぁんのモノローグ (第24回)
- 「Education Village」構想
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- 図書紹介
- 『どうすれば子どもは書くか』(坂田次男編著)
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- 〜生活つづり方を再び解放教育の柱に〜
- 『ちがうからこそ豊かに学びあえる』(堀智晴編著)
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- 〜これからの障害児教育のあり方を問う〜
- 共生のトポス (第36回)
- Tの思い
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- じんぞう (第2回)
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- 解放教育・バックナンバー
- 436号〜448号・二〇〇四年四月〜二〇〇五年三月号
- 編集後記
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編集後記
▽人権文化の創造をめざした「人権教育の国連一〇年」も〇四年末をもって終了。厳しい差別、戦争と貧困の現実世界を見るとき、その取り組みは、道半ばの状況にある。国連人権委員会は、〇五年から、「人権教育のための世界プログラム」を採択し、三年間に、初等中等教育の学校での人権教育を推進するという方向を打ち出した。国内では、文科省が、「人権教育・啓発推進法」の具体化のために、〇三年六月より人権教育の指導方法等に関する調査研究会議を立ち上げ、昨年六月、「人権教育の指導方法等の在り方について(第一次とりまとめ)」を公表した。その特徴は、国内外の人権教育の動向を踏まえ、国レベルでの人権教育に対する正面からの取り組みの端緒を開いたものと評価されている。内容的にも、人権教育の概念・目標を明確化し、「人権感覚」というキーワードを中核に、人権教育の場としての「環境づくり」、その内容・方法と推進体制の在り方まで展開している。「人権教育のための国連一〇年」の行動計画作成や「子どもの権利条約」の資料づくりが都道府県レベルで三分の一しか取り組まれていない現状では、全国の学校現場で人権教育を推進する契機になると期待される。この新たな局面において、これまでの解放教育の経験を総括し、その成果を人権教育の実践的展開に具体的に生かすことが要請されている。本特集では、学校をベースに、人権のまちづくりを展望しつつ展開してきた解放教育の実践的成果を踏まえて、新たな人権教育の視点や方法・しかけ等について考察した。
▽本号をもって、編集長の仕事を降りる。あとは、森実さんが継ぐことになった。中村拡三先生・辻玄子さんの後、一九九三年四月から一二年間、東西冷戦体制の崩壊後のグローバル化、アメリカのユニラテラリズム、南北問題、ドルとユーロの闘い、石油争奪戦の時代に重なる。明治図書、解放同盟、各地の同研、日教組、執筆者、購読者の皆様に心から感謝申し上げる。
(桂)
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