- 第一部 これからの技術・家庭科教育の在り方
- 1 技術・家庭科の目標
- 2 再編された学習内容
- 3 求められる資質・能力と指導方法
- 4 求められる評価の考え方
- 5 体験的学習の必要性
- 6 総合的学習・選択教科との関連
- 7 おわりに
- 第二部 重要用語で授業づくりのヒント
- 1 技術・家庭科 全般編
- 1.「生きる力」と技術・家庭科
- 2.総合的な学習の時間と技術・家庭科の関連
- 3.技術・家庭科のカリキュラム
- 4.選択教科(選択技術・家庭)の在り方
- 5.技術・家庭科の指導法〜開かれた教室とT・Tの在り方〜
- 6.技術・家庭科としてのプロジェクト法
- 7.技術・家庭科の問題解決的な学習
- 8.技術・家庭科における動機づけの方法
- 9.技術・家庭科教育の歴史について
- 10.技術・家庭科の題材
- 11.技術・家庭科の評価の方法
- 12.技術・家庭科の教材・教具
- 13.技術・家庭科で用いるチェックリスト法
- 14.技術・家庭科の指導案の書き方
- 15.技術・家庭科の安全指導
- 2 技術とものづくり編
- 1. いろいろな材料の種類と強さ〜組織・変形・強さ・重さ・繊維方向等〜
- 2.じょうぶな構造の指導
- 3.構想と設計の表示
- 4.いろいろな製作方法
- 5.ものづくりに必要な工具〜工具の発展に伴って〜
- 6.機器の保守と事故防止
- 7.エネルギーの利用
- 8.電気回路の仕組み
- 9.発電の仕組みとその利用
- 10.環境にやさしいものづくり〜リサイクルを考える〜
- 11.ものづくりの歴史〜戦後の産業の変遷や機器の発達〜
- 12.電気の利用とものづくり
- 13.栽培と生活
- 14.新素材とものづくり
- 15.ロボットコンテストの現状と課題
- 3 情報とコンピュータ編
- 1.情報社会の発達と特質
- 2.情報社会に生きるための情報リテラシー
- 3.情報社会のリスクと責任
- 4.情報モラルと情報選択能力
- 5.プライバシーの保護と個人情報の開示
- 6.知的所有権と情報教育
- 7.CPUの処理と性能
- 8.情報の記憶と媒体
- 9.マルチメディアの発達と特色
- 10.コンピュータの基本的な操作
- 11.OSとアプリケーションソフト
- 12.イメージの取り込みと加工
- 13.プログラムとプログラミング言語
- 14.パソコン通信とネットワーク〜イントラネットの構成〜
- 15.ファイルやフォルダの取扱い
- 16.インターネットと電話回線
- 17.情報検索とダウンロード
- 18.ホームページの作成と情報発信
- 19.プライバシーの保護とホームページの公開
- 20.情報交換と電子メール
- 4 生活の自立と衣食住編
- 1.健康と食事
- 2.栄養素の種類と働き
- 3.食品の性質と選択
- 4.調理用具と食生活の変化
- 5.安全と衛生
- 6.献立の工夫と調理
- 7.食事のとり方と調理
- 8.ミシンや裁縫用具の種類と使い方
- 9.TPOに応じた衣服の着用と工夫
- 10.簡単な衣服の製作
- 11.住居の役割
- 12.快適な室内環境
- 13.地域の住環境
- 14.環境にやさしい暮らし方
- 5 家族と家庭生活編
- 1.家庭関係と親の役割
- 2.幼児の心身の発達
- 3.家庭の機能
- 4.幼児の生活と遊び
- 5.保育の環境
- 6.現代家族の特徴
- 7.家庭生活と地域
- 8.消費社会のしくみ
- 9.販売方法の種類と特徴
- 10.物資の選択と購入
- 11.悪質商法
- 12.消費者の保護と自覚
- 13.よりよい暮らし方の工夫
まえがき
本書,中学校新技術・家庭科授業の基本用語辞典が技術・家庭科を担当する教師になぜ必携か明確にするために,学校教育の現状を見つめ直すことから理解していただきたい。
学習指導要領の改訂により,授業時間数が,技術分野も家庭分野も3年間で20%〜30%削減されました。学習内容の編成が変わり,技術分野は「A 技術とものづくり」と「B 情報とコンピュータ」に,家庭分野は「A 生活の自立と衣食住」と「B 家族と家庭生活」に集約されました。これまでの細分化された内容が,大綱化や総合化と一部で重点化がなされました。そのため,実際の指導にあたっては,新たな発想で教科の構成を行い,題材の選定から指導時間の配分,教材や教具の取り扱い,指導方法の工夫,評価基準の設定,及び評価の仕方まで具体化する必要があります。それぞれの具体化として,教材研究の時,基礎的な学習の準備段階の時,また発展的な学習の自学自習の時などに,この中学校新技術・家庭科授業の基本用語辞典が役立つと思われます。
各基本用語の解説を限られたスペースで行っているため,不十分な部分が見られますが,この解説から目的に応じて発展させ,用語の確かな理解とこれからの指導に生かしていただきたい。
技術・家庭科の内容に関して論文や紀要にまとめたり,研究会で発表して討議したりする場合に,個々の教師が用語の意味や考え方を正しく理解して用いていただくことによって,真の教科の発展や教師間の共通理解が生まれると推察します。
以上のねらいでまとめていますので,本書を大勢の先生方に持っていただき大いに活用されることを願っています。
最後に,本書の出版にあたり,企画の段階から印刷の校正まで,親切で丁寧に,並びに優しく的確にご指導とご協力いただきました明治図書出版社の仁井田康義氏と平野真弓氏に,心よりお礼申し上げます。
平成12年6月 編著者 /安東 茂樹
私のような頼りない人も少ないとは思いますが,この本の内容はかなり専門的な内容でありながら簡潔にわかりやすくまとめられてて,(ポケットにも入るし)安心の一冊です。むずかしいことを簡単に書くことって一番難しいことですよね。原稿を書かれてる先生方を尊敬します。
技術・家庭科の参考文献は、他教科と比較して少ないので、更なる出版を心待ちにいたしております。