基幹学力シリーズ1
学級を学習集団に鍛え上げる指導ステップ

基幹学力シリーズ1学級を学習集団に鍛え上げる指導ステップ

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プリント学習だけでは本当に学力の高い学級は育たない。

10分程度のプリント学習をさせるという学力向上策ではその場限りだとして、学級が質の高い学習集団になってこそ、バランスの取れた算数学力がつく。本書はその手だてを出会いの日に1年間の種をまくと言うようなステップを示しながら節々のポイントを実践で提示。


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ISBN:
4-18-605110-0
ジャンル:
算数・数学
刊行:
3刷
対象:
小学校
仕様:
A5判 152頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

目次

もくじの詳細表示

はじめに
T 学習集団に鍛える4月からの指導ステップ
1 質の高い学習集団とは?
2 サッカーJ1・清水FCに学ぶリーダーの役割
3 出会いの日に1年間の種をまく
(1) 1年間の学級の目標を示す―学級のリーダーとしての姿を示す―
(2) 担任に対する信頼感を植えつける
(3) 出会った子ども同士がすぐに仲よくなる技
(4) 心を育てる種をまく
4 学習集団を育てるための指導ステップ ―4つの視点―
5 話し方は,こうして鍛える
(1) 話し方の未熟な子ども,何が問題か?
(2) 一文の長さは17文字
(3) スピーチでの一文の意識化
(4) 一文を意識すると作文も変わる
(5) 基本的な話し方を教える
(6) 聞く力はこうして高める
(7) 音読力を高める
(8) 毎月,名文を暗唱させる
6 ノートの書き方は,こうして鍛える
(1) ノートは何でもいいのか?
(2) 学年別使用ノート一覧
(3) ノートの基本的な書き方を鍛える
(4) 算数での基本的なノート指導
(5) ノートの視写速度を上げる
7 ?の目を育てる
(1) 教師が面白がる
(2) 辞書を使う
8 自主学習(自学)をシステム化する
(1) 自学との出会いを演出する
(2) 自学の練習を教室で行う
(3) 全員が自学を提出するための方法
(4) 自学をバージョンアップする
9 学習習慣は,こうして身につけさせる
(1) 教科書チェックシステム
(2) ワークテストを再生利用―切りプリ???―
(3) 毎日の◯◯の日コーナーで鍛える
10 算数の表現力を育てる
(1) 説明できない原因は何か?
(2) 良い表現をまねる
(3) ペア発表で続きを考える
(4) 数直線を使いこなす力を育てる
11 こうすれば全員が学習作文を書ける ―キーワード作文―
(1) 何のために学習作文を書くのか?
(2) 文字数を指定する(10分間で200文字以上)
(3) キーワードが書くヒントに!
U 学習集団を支える学級づくり
1 あいさつができるクラスはこうして育てる
(1) 支店長になるための条件とは?
(2) 一流のホテルマンになる条件とは?
2 温かな言葉づかいのできる子どもを育てる ―言葉の力の授業―
3 気配りのできる子どもを育てる
V 学習集団を鍛え上げる算数授業
1 「問い」のある授業が子どもの学力を高める
(1) 「問い」を引き出す教材開発
(2) 「問い」を引き出す課題提示の工夫
(3) 「問い」を引き出す発問の工夫
2 「問い」のある算数授業例
(1) これは同じ仲間なの?(3年「三角形」)
(2) できるけど,できない?(3年「あまりのあるわり算」)
(3) 人気者はだれ?(3年「表とグラフ」)
(4) これって角なの?(4年「角」)
(5) カステラの半分は何本?(4年「分数」)
(6) 分配法則はドット図で(4年「式と計算」)
(7) 電卓で小数を楽しもう(5年「小数」)
(8) 平行を見つけよう(5年「四角形」)
(9) 紙テープで円を作ろう(5年「円」)
(10) 北海道VS.佐渡ペットボトルの旅(6年「速さ」)
(11) ばらばらなゲーム回数は比べられるの?(6年「平均」)
(12) 複合図形の体積は式で表せるの?(6年「体積」)
(13) 次はどっちの角?(6年「比」)
おわりに

はじめに

 多くの学校で,「学力向上」をめざしたさまざまな手立てが講じられている.

 例えば,「スキルタイム」と称して10分程度のプリント学習を毎日実施している学校がある.また,百マス計算を実施し,計算力を向上させようとしている学校もある.


 いずれの手立ても,それなりの効果はある.しかし,これらの手立てで向上させることができるのは,ペーパーテストの点数のみである.算数で考えれば,「表現・処理」「知識・理解」面の力である.「関心・意欲」「数学的な考え方」の力は,先の手立で向上させることはできない.結果が向上しただけで,学力が向上したと考えるのは早計すぎる.


 本当に学力の高い学級とは,どのような学級であろうか? 算数を例にすれば,「関心・意欲」「数学的な考え方」「表現・処理」「知識・理解」が,バランスよく向上している学級である.バランスよく向上した学級の子どもたちは,教師から出された問題に「問い」を感じ,進んで解決していくことができる.さらに,その問題が解決すると,「もっとほかの数字でもできるのかな」「三角形はできたけど,四角形でもできるのかな?」と,場面を子ども自らが発展させて考えていくことができる.

 さらに,本当に学力の高い学級は,生活面でも質の高い学級だと考えている.あいさつや返事,言葉づかいなどがきちんと身についている学級である.また,子ども同士が仲がよく,気配りのできる学級である.


 このような学級こそ,質の高い学習集団である.このような学級は,4月からの計画的な指導ステップなくして育てることはできない.その指導ステップを,本書で明らかにしていきたい.

著者紹介

尾ア 正彦(おざき まさひこ)著書を検索»

1964年 新潟県佐渡郡佐和田町(現・佐渡市)生まれ

1987年 新潟大学教育学部卒業

現在 新潟市立浜浦小学校教諭

第41回小学館「わたしの教育記録」特選

全国算数授業研究会幹事

基幹学力研究会世話人

新潟市小学校教育研究会算数部長

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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      明治図書
    • 学級を育てていくステップや勘所が示されていてよかった。
      2017/7/26ドイツ人
    • 基幹学力シリーズの第1作です。
      この本を夏休みにあらためて、読んでみました。
      なるほど、ということがいっぱい。
      算数授業を通して、
      学級集団をどのように鍛えていったらよいのか、
      そのステップがわかりました。
      2009/8/17基幹学力研究会、がんば

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