授業への挑戦166算数科問題解決型授業作りのノウハウ

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算数科の問題解決の授業を、@問題把握ーつかむ活動、A個人追求ー調べる活動、B集団追求ー高める活動Cまとめるー振り返る活動、というそれぞれの過程に応じて具体で示す。


復刊時予価: 2,330円+税

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電子書籍版: なし

ISBN:
4-18-559304-X
ジャンル:
算数・数学
刊行:
3刷
対象:
小学校
仕様:
A5判 160頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第
新学習指導要領解説書籍
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もくじ

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はじめに
明日にはばたく算数教育 愛知教育大学名誉教授 /柴田 録治
算数と創造性―数学研究者から見た算数― 愛知教育大学教授 /金光 三男
「存在感と自己実現の喜びを味わう」算数の授業づくり 愛知教育大学助教授 /志水 廣
T 問題把握(つかむ活動)
1 子どもの興味をもとに課題をつかませていく工夫  2年:長さしらべ
2 解決の見通しをもたせる導入時の工夫  3年:大きな数
3 子どもが興味をもって学習していくための教材の工夫  4年:垂直と平行
4 課題意識をつなぐゲームの工夫  5年:面積
5 子どもの興味を高め,課題を明らかにする提示の工夫  5年:体積
6 コミュニケーション能力を育てる問題提示の工夫  5年:単位量あたり
7 多様な解決を保障するための工夫  6年:分数のかけ算
U 個人追求(調べる活動)
1 多様な解決を促して考えを発展させる工夫 2年:かくれた数はいくつ
2 多様な解決を促す表現教具の工夫 2年:ふえたりへったり
V 集団追求(高める活動)
1 他の人の考えを理解しやすくする工夫  1年:いくつといくつ
2 多様な解決から焦点化していく工夫  2年:2けたのたしざん,ひきざん
3 みんなで小数の表し方の便利さを実感していく教材の開発  3年:小数
4 円の意味を分からせるためのゲームを取り入れた授業の工夫  3年:円
5 子どもたちの考えをスムーズに高めさせていくための支援  3年:表とぼうグラフ
6 話し合いを促進する板書の工夫  4年:面積
W まとめ(振り返る活動)
1 単元全体の内容を振り返りまとめさせていく工夫  1年:0のたしざんとひきざん
2 次時以降へつながる疑問や意欲をもたせる工夫  2年:かさしらべ
X 自己選択の授業 単元の最後に自己選択の授業を!  6年:比とその利用
Y トピックス教材の授業 数感覚が豊かになる教材の工夫
1 5年:整数(回文の数)
2 5年:整数(魔法陣)

はじめに

 私たちは,日本の文化を継承し,創造的に発展させる次世代の育成という教育の仕事にかかわってきた。子を生み育てることは生命体の天性であるが,人の場合その頭脳は未熟で成熟に時間を要する。その未熟さを最大限に生かして,人類はより願わしい人間形成の努力をしてきた。意図的に学校教育制度を発展させ,その中で人格形成を図り様々な能力開発を試みているが,その成否がその社会の存続・発展を左右するからであろう。能力開発の中,特に数学的能力は,数の持つ一般的言語的な知識面や計算だけでなく,論理や概念・原理の理解ともかかわる,より高次な知性に直結し,他の諸科学の基礎としても必要不可欠な存在である。そして算数は,より具体的なレベルの問題を中心に問題解決を通して日常的諸問題に役立つだけでなく思考という諸科学の基礎を培うという重要な役割を持っている。ところで,かつては問題が用意されていて答えを出せばよかった算数もそれだけでは済まなくなっている。ボタン一つで様々なメカが働く時代にあっては,行為に対する意味がより一層問われる。「ただ何となく」ということは許されないし,累積された文化も享受できなくなることであろう。そこで算数の答えについても,何故そのような答えが気付かれ,生まれたのか,何故その答えでよいのかなどが,問われ深められるようになってきている。換言すれば,物事を前から見るだけでなく時には後ろからも,上下左右からも見ることに関心が寄せられるのである。これにより,学習の質のより高次化を求め,獲得した内容の生産性を高めることを試みる。かけ算ひとつとっても,たし算やひき算でなくて,これをなぜ新たに考える必要があるのか,籌算や格子算に比べて筆算形式にはどんなよさがあったのかなど,コンピュータ時代であればこそ,算数は知的関心に限りない刺激を与える教科となってきているのであって,教師の取り扱い次第で,算数もこれまで以上に楽しい活動の時間が約束される時代に私たちは入っているのである。高い関心の中で生き生きと楽しく算数が学ばれることが望ましいとすれば,問題が発生したのと可能な限り似よりの状況の中で,学習活動が展開することが願わしい。このように考えて,子どもの生き生きした主体的な学びの姿を,問題解決型の授業の中に求めてきた。いずれの附属校の教育実践の中でもその姿を拝見してきているが,とりわけ愛知教育大学附属名古屋小学校では,生気あふれる学びの姿に,子どもの明日に羽ばたく姿を重ね,授業研究の形で問題解決型授業の展開のあり方を探求してきた。算数科の先生方は,どちらかといえば若い先生方が気張らずに問題解決型の授業をするのに相応しい資料を永年提供しつづけてきたといえよう。そこでこのたび,さりげなくなされていた授業のノウハウの一端をまとめ,問題解決型授業に関心を持たれている方に提供したいと考えた。本書は,柴田の大学停年を記念して発案された校長金光三男教授,企画編集,まとめや交渉に骨折られた志水廣助教授がいて,愛知教育大学数学教室と附属校との共同研究物として形を整えることができた。柴田とすれば30有余年附名小の研究指導にかかわった者としてこの上ない幸せである。また明治図書出版社の樋口雅子部長に大変ご迷惑を掛けお世話になった。関係者の努力に深く感謝したい。


  2000年2月   愛知教育大学名誉教授 /柴田 録治

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      明治図書
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      ぜひ!!
      2010/10/18コッシー

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