算数教育の新しい体系と課題10
数学的な考え方を育てる「興味ある問題」の開発

算数教育の新しい体系と課題10数学的な考え方を育てる「興味ある問題」の開発

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第1章=興味ある問題の開発,第2章=興味ある問題の指導/金額の作り方,正方形でできる十字形の周,2山つくり,ペッグゲーム,色板並べ他


復刊時予価: 2,585円(税込)

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電子書籍版: なし

ISBN:
4-18-556003-6
ジャンル:
算数・数学
刊行:
対象:
小学校
仕様:
A5判 164頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

目次

もくじの詳細表示

はじめに
第1章 数学的な考え方を育てる「興味ある問題」の開発
§1 算数科のねらいと問題解決
§2 興味ある問題の開発と指導の必要
§3 教材としての興味ある問題の条件
第2章 数学的な考え方を育てる「興味ある問題」の指導
問題1 金額の作り方
1 問題/ 2 目標/ 3 展開/ 4 発展
問題2 正方形でできる十字形の周
1 問題/ 2 目標/ 3 展開/ 4 発展
問題3 2山つくり
1 問題/ 2 目標/ 3 展開/ 4 発展
問題4 ぺッグゲーム
1 問題/ 2 目標/ 3 準備/ 4 展開/ 5 発展
問題5 色板並べ
1 問題/ 2 目標/ 3 準備/ 4 展開/ 5 発展
問題6 スパイロラテラル
1 問題/ 2 目標/ 3 準備/ 4 展開/ 5 発展
問題7 NEWS
1 問題/ 2 目標/ 3 展開/ 4 発展
問題8 水を測る
1 問題/ 2 目標/ 3 展開/ 4 発展
問題9 画用紙を貼るときのピンの数
1 問題/ 2 目標/ 3 展開
問題10 にせ金発見
1 問題/ 2 目標/ 3 準備/ 4 展開/ 5 発展
問題11 チョコレートとクリームの量の比較
1 問題/ 2 目標/ 3 展開/ 4 発展
問題12 文集のページづけ
1 問題/ 2 目標/ 3 準備/ 4 展開/ 5 発展
問題13 三角形の固数とマッチ棒の数
1 問題/ 2 目標/ 3 展開/ 4 発展
問題14 格子
1 問題/ 2 目標/ 3 展開/ 4 発展
問題15 ジャングルジム
1 問題/ 2 目標/ 3 準備/ 4 展開/ 5 発展
問題16 3けたの7倍数
1 問題/ 2 目標/ 3 展開/ 4 発展
問題17 六角形の面積
1 問題/ 2 目標/ 3 準備/ 4 展開/ 5 発展
問題18 一筆がき
1 問題/ 2 目標/ 3 準備/ 4 展開/ 5 発展

はじめに

 算数教育に限らず,きちんと筋道立てて数学教育の研究をしようという者から,「どの本をまず読んだらよいか」ということをきかれたとき,すすめられるものが全くありません。また,算数教育を研究している人や,ベテランの教師から,これまでの自分の研究を振り返り,自分の算数教育,数学教育に対する考えを整理し,より確実なものにしていきたいが,どの書物を頼りにしたらよいだろうときかれても,紹介できる適当なものがありません。

 指導事例集とか,算数教育のあるテーマについて深い研究を著した書物,啓蒙的な書物はいろいろでています。しかし,これらはいずれも算数教育の一部を取り上げたものであって,算数教育全体の中での位置づけが明確なものではありません。算数教育の講座もありますが,これとても,内容を詳しく体系的に説いてはいません。これが算数教育界で現在最も欠けている点であります。

 算数教育で,確実な足場の上に立って学問的な研究をしていきたいというときには,この分野全体について,体系的にしかも詳しく示した書物が必要なのです。

 さらに,系統的に各内容を深く掘り下げた研究をしていきたいというときには,確実な体系の上に立った,各内容やその扱い方の深め方を示した書物が頼りになるはずなのです。

 そこで,算数教育の目標,内容,指導と評価の留意点,数学的な考え方・態度をのばす興味ある問題について体系的に詳細に考察した,この

 『算数教育の新しい体系と課題 全10巻』

を著すことにしたのです。

 算数教育の全内容を覆う,体系的なものにし,これからの人にとっても,ベテランの人にとっても,研究者にとっても,必ずこれを通らなくてはならないというものを著そうと努めました。

 しかしこれまでに,このような書物は全く著されていないために,参考にするものがありませんでした。だからこの講座は,もっぱら,何十年かにわたって著者の頭の中に蓄えてきたものを,文字に著すということで書き上げたものです。

 したがって,著者の考え,主張が強く現れているところもあります。

 この第10巻を書き上げるに当たって,廣田敬一さん,長谷川雅枝さんに大変協力していただきました。お二人とも指導主事という非常にお忙しい仕事に就かれているにも拘わらず,貴重な時間を割いて,問題を詳しく検討して下さいました。そして,長年の算数指導の経験をふまえて,実際的なものにするための改善の意見を詳しく寄せて下さいました。これによって,一層指導の実際に応えるものになったと思います。ご自分のための時間のほとんどをこれに使われたのではないかと思います。改めてお礼を申し上げます。

 最後になりましたが,この講座を出版するに当たって,明治図書の間瀬季夫氏・石塚嘉典氏をはじめ,編集部の方には,算数教育のためということで無理なお願いを受け入れてもらい,この企画から編集まで非常な苦労をかけてしまいました。ご苦労に対して,心から感謝いたします。


  1996年1月   /片桐 重男

著者紹介

片桐 重男(かたぎり しげお)著書を検索»

1925年,東京都に生まれる。東京教育大学(現筑波大学)大学院教育学研究科修士課程修了。都立教育研究所指導主事,文部省初中局小学校課教科調査官,横浜国立大学教育学部教授,文教大学教授を歴任。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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