算数教育の新しい体系と課題1
数学的な考え方を育てるねらいと評価

算数教育の新しい体系と課題1数学的な考え方を育てるねらいと評価

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著者の長年の経験を基に,算数教育の目標,内容,指導と評価の留意点,数学的な考え方・態度をのばす興味ある問題について体系的に詳細に考察。


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電子書籍版: なし

ISBN:
4-18-555104-5
ジャンル:
算数・数学
刊行:
対象:
小学校
仕様:
A5判 176頁
状態:
絶版
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復刊次第
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目次

もくじの詳細表示

はじめに
第1章 算数科の目標
序 算数教育の研究領域
1) 目標
2) 指導計画
3) 指導内容
4) 指導法・指導技術
5) 評価
§1 目標の変遷
1 問題の所在
2 詳しい考察
1) 昭和22年の学習指導要領
2) 昭和26年の学習指導要領
3) 昭和33年の学習指導要領
4) 昭和43年の学習指導要領
5) 昭和52年の学習指導要領
6) 平成元年の学習指導要領
§2 目的と目標
1 問題の所在
2 詳しい考察
1) 算数科の目標
2) 学年の目標
第2章 基礎的・基本的事項について
§1 学習指導要領の改訂と基礎的・基本的事項
1 問題の所在
2 解説
3 詳しい考察
1) 昭和33年の学習指導要領の改訂と基礎基本
2) 昭和43年の学習指導要領の改訂と基礎基本
3) 昭和52年の学習指導要領の改訂と基礎基本
4) 平成元年の学習指導要領の改訂と基礎基本
§2 基礎的・基本的事項
1 問題の所在
2 解説
3 詳しい考察
1) 基礎と基本は違うのかどうか
2) 基礎基本が重視されてきたことのまとめ
3) 基礎基本の具体的把握の観点@
4) 基礎基本の具体的把握の観点A
5) 基礎基本の具体的把握の観点B
第3章 目標に関係した若干のキーワード
はじめに
§1 「数理的」の意味
1 問題の所在
2 解説
3 詳しい考察
1) 緑表紙教科書の「数理」「数理思想」
2) 佐藤良一郎の「数学的考察」「数学化」
3) 昭和43年の目標の「数理的にとらえ」
4) 平成元年の目標の「数理的な処理のよさ」
§2 具体的な操作
1 問題の所在
2 解説
3 詳しい考察
1) 「操作」の意味
2) 具体的な操作の意義
§3 思考実験
1 問題の所在
2 詳しい考察り
1) 「思考実験」の意味
2) 思考実験の指導の場とその指導のよさ
§4 直観
1 問題の所在
2 詳しい考察
1) 「直観」の意味
2) 直観を育てる指導の場
3) 直観を育てる指導の重点
§5 学力観
1 問題の所在
2 解説
3 詳しい考察
第4章 数学的な考え方・態度の意味とその育成
はじめに
§1 数学的な考え方・態度の育成の必要
1 問題の所在
2 解説
3 詳しい考察
§2 数学的な考え方・態度のカテゴリー
1 問題の所在
2 詳しい考察
1) 数学的な考え方・態度についての基本的な考え
2) 数学的な考え方の内容
§3 数学の方法に関する数学的な考え方
1 問題の所在
2 詳しい考察と指導の留意点
1) 帰納的な考え方
2) 類推的な考え方
3) 演繹的な考え方
4) 統合的な考え方
5) 発展的な考え方
6) 抽象化の考え方
7) 単純化の考え方
8) 一般化の考え方
9) 特殊化の考え方
10) 記号化の考え方(1)
11) 記号化の考え方(2)
§4 数学の内容に関係した数学的な考え方
1 問題の所在
2 詳しい考察と指導の留意点
1) 構成要素(単位)の大きさや関係に着目する(単位の考え)
2) 表現の基本原理に基づいて考えようとする(表現の考え)
3) ものや操作の意味を明らかにしたり,広げたり,それに基づいて考えようとする(操作の考え)
4) 操作の仕方を形式化しようとする(アルゴリズムの考え)
5) ものや操作の方法を大づかみにとらえたり,その結果を用いようとする(概括的把握の考え方)
6) 基本法則や性質に着目する(基本的性質の考え)
§5 問題解決の過程
1 問題の所在
2 詳しい考察
§6 数学的な態度
1 問題の所在
2 詳しい考察と指導の留意点
1) 問題解決の過程から見た数学的な態度
2) 数学的な態度とその意味
第5章 算数科の評価
はじめに
§1 指導の過程における評価
1 問題の所在
2 解説
3 詳しい考察
4 指導の留意点
§2 評価の種類
1 問題の所在
2 解説
3 詳しい考察
§3 評価と評定,測定
1 問題の所在
2 解説
3 詳しい考察
1) 測定とテストについて
2) 評定と測定
3) 評価と評定
§4 評定の観点の変遷
1 問題の所在
2 詳しい考察
1) 最初の指導要録
2) 昭和36年の指導要録
3) 昭和46年の指導要録
4) 昭和55年の指導要録
5) 平成3年の指導要録
§5 関心・意欲・態度
1 問題の所在
2 解説
3 詳しい考察
1) 関心と意欲と態度
2) 態度と数学的な考え方
3) 「関心・意欲・態度」と数学的な考え方

はじめに

 算数教育に限らず,きちんと筋道立てて数学教育の研究をしようという者から,「どの本をまず読んだらよいか」ということをきかれたとき,すすめられるものが全くありません。また,算数教育を研究している人や,ベテランの教師から,これまでの自分の研究を振り返り,自分の算数教育,数学教育に対する考えを整理し,より確実なものにしていきたいが,どの書物を頼りにしたらよいだろうときかれても,紹介できる適当なものがありません。

 指導事例集とか,算数教育のあるテーマについて深い研究を著した書物,啓蒙的な書物はいろいろでています。しかし,これらはいずれも算数教育の一部を取り上げたものであって,算数教育全体の中での位置づけが明確なものではありません。算数教育の講座もありますが,これとても,内容を詳しく体系的に説いてはいません。これが算数教育界で現在最も欠けている点であります。

 算数教育で,確実な足場の上に立って学問的な研究をしていきたいというときには,この分野全体について,体系的にしかも詳しく示した書物が必要なのです。

 さらに,系統的に各内容を深く掘り下げた研究をしていきたいというときには,確実な体系の上に立った,各内容やその扱い方の深め方を示した書物が頼りになるはずなのです。

 そこで,算数教育の目標,内容,指導と評価の留意点,数学的な考え方・態度をのばす興味ある問題について体系的に詳細に考察した,この

 『算数教育の新しい体系と課題 全10巻』

を著すことにしたのです。

 算数教育の全内容を覆う,体系的なものにし,これからの人にとっても,ベテランの人にとっても,研究者にとっても,必ずこれを通らなくてはならないというものを著そうと努めました。

 しかしこれまでに,このような書物は全く著されていないために,参考にするものがありませんでした。だからこの講座は,もっぱら,何十年かにわたって著者の頭の中に蓄えてきたものを,文字に著すということで書き上げたものです。

 したがって,著者の考え,主張が強く現れているところもあります。

 この講座の各巻を書き上げるに当たって,長谷川雅枝さんに大変協力していただきました。長谷川さんは,はじめは算数教育を勉強し直したいという動機から,この原稿を見始めたのですが,結局,この各巻をすべて読み,長年の算数指導の経験をふまえて,実際的なものにするための改善の意見を詳しく寄せて下さいました。これによって,一層指導の実際に応えるものになったと思います。ご自分のための時間のほとんどをこれに使われたのではないかと思います。改めてお礼を申し上げます。

 最後になりましたが,この講座を出版するに当たって,明治図書の間瀬季夫氏・石塚嘉典氏をはじめ,編集部の方には,算数教育のためということで無理なお願いを受け入れてもらい,この企画から編集まで非常な苦労をかけてしまいました。ご苦労に対して,心から感謝いたします。


  1995年9月   /片桐 重男

著者紹介

片桐 重男(かたぎり しげお)著書を検索»

1925年,東京都に生まれる。東京教育大学(現筑波大学)大学院教育学研究科修士課程修了。都立教育研究所指導主事,文部省初中局小学校課教科調査官,横浜国立大学教育学部教授,文教大学教授。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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      明治図書
    • 算数教育に携わる全ての小学校教師に呼んでもらいたい書である。読めば読むほど指導方法やその背景となっている数学的な内容が理解できる。どのような指導が望ましいのかその理由は何なのかが明快に述べられている。現指導要領改訂以前に出版された本書は、新指導要領の内容を網羅している。思考力向上は重要な課題であり、全10巻を通して片桐重男先生の、全教員の指導力向上への願いが込められている。
      2010/10/15山崎 憲

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