国語力をつけるワークの開発19
童謡・唱歌で豊かな感性を育てる

国語力をつけるワークの開発19童謡・唱歌で豊かな感性を育てる

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世代を越えた童謡・唱歌は精選された日本の伝統文化だ!

子どもたちに豊かな感性と心を育てていきたいとする著者が「童謡・唱歌」の言葉からステップワークを春、夏、秋、冬の童謡・唱歌ワークの開発を行った。さらに「童謡・唱歌」の楽しい学習をまとめて提案。童謡や唱歌の輝く言葉の意味を想像し考えた子どもたちに夢を!


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ISBN:
978-4-18-378912-9
ジャンル:
国語
刊行:
対象:
小学校
仕様:
B5判 96頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

もくじ

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序章 豊かな感性は心優しく逞しく生きる力の源泉となる
〜自己実現の学習過程で活用力を習得する行動学習〜 /瀬川 榮志
まえがき
/田中 桂子
T 童謡・唱歌で豊かな感性と心を育てる
一 子供たちに豊かな感性と心を育てていきたい
1 ワーク作成にあたって
2 なぜ、童謡と唱歌を教材として考えたのか
3 童謡・唱歌とはどのようなものなのか
二 童謡・唱歌の言葉から、感性と心をどのように育てていくか
1 童謡・唱歌のワークをどのように活用していくか
2 童謡・唱歌のワーク活用で配慮したいことや工夫について
童謡一覧表(下学年・上学年)
唱歌一覧表(下学年・上学年)
U 豊かな感性を育てる童謡のステップワーク
春の童謡ワーク(ちょうちょう・ぶんぶんぶん・どこかで春が・うれしいひなまつり)
夏の童謡ワーク(こいのぼり・たなばたさま・シャボンだま・ほたるこい)
秋の童謡ワーク(とんぼのめがね・夕日・夕やけ小やけ・七つの子)
冬の童謡ワーク(お正月・たきび・まりととのさま・小ぎつね)
ワーク・解答例
楽譜
V 豊かな感性を育てる唱歌のステップワーク
春の唱歌ワーク(かくれんぼ・春がきた・春の小川・茶つみ)
夏の唱歌ワーク(ひらいたひらいた・かたつむり・うみ・いちばん星みつけた)
秋の唱歌ワーク(虫の声・月・うさぎ・ふじの山)
冬の唱歌ワーク(日のまるのはた・むすんでひらいて・ゆき・たこのうた)
ワーク・解答例
楽譜
W 心を育てる昔話の歌のステップワーク
おむすびころりん
うらしまたろう
いなばのしろうさぎ
きんたろう
ワーク・解答例
X 童謡・唱歌の楽しい学習
学習の実際 唱歌「ふじの山」
1 学習の流れ
2 本学習のポイント
3 授業の実際
4 学習の考察
かんそう表
どうよう音読表しょうか音読表
あとがき

序章 豊かな感性は心優しく逞しく生きる力の源泉となる

 〜自己実現の学習過程で活用力を習得する行動学習〜
      中京女子大学名誉教授 /瀬川 榮志


 「美しい日本語で優れた日本人を育てる」――このキーワードは、二十一世紀を拓く新しい時代に世界の中の日本人として、国際社会に協力協調し奉仕貢献していく人間を育成するために極めて重要です。

 この課題解決は、人間形成の基礎である国語科教育を充実することです。豊かな感性と冴えた知性で的確に判断し思考して、心優しく逞しく生きていく子供の育成には、名作・童謡・唱歌・神話・漢詩・古典…などを音読・朗読・暗唱・群読させることが最適の教育方法であると確信しております。この理念と信念で音読・朗読等の指導法研究に取り組み「音読集」等を作成し実践研究を継続して五十余年の歳月を重ねてきました。

 言葉の響き合い・余韻のある日本語、四季の自然を絶妙に描くことのできる日本語、心のひだを微妙に表現できる日本語…世界に誇るこの日本語を、さらに美しくするためには、子供たちの言語感覚を磨くことが大切です。「五感を駆使して語感を錬磨する」ことによって、言葉に対する鋭く豊かな感性が育まれます。言語感覚を養うために先生方や子供たちに「より正しく(正誤感覚)より適切に(適否感覚)より美しく(美醜感覚)より深く(主題感覚)より逞しく(行動感覚)」の五感覚の機能について、わかりやすく丁寧に説明し日常生活で合い言葉にするよう語りかけております。

 五感とは視覚・聴覚・臭覚・味覚・触覚です。この感覚は、常時磨かないと麻痺し鈍感になります。また、五つの言語感覚を錬磨継続し究めていくと健全な精神陶冶に連動します。ギリシャ哲学者の詩に「目、それ自体を見ることはできない。耳、それ自体は聞くことはできない。ものを見るのは精神であり、音を聞くのは精神である。」という名言があります。東洋哲学的な思想を含むこの詩は、日本語の深奥にも通じるものがあります。即ち、人間として如何に生きるかという主題感覚から行動感覚に深化し〔言葉は心 言葉は行動〕といわれる価値ある言語行動ができる「よき言語生活者」として成長していくことができます。日本語は音声にのせたとき、語や文の構成のよさや余韻・余情・意味の奥深さが伝わっていきます。美しい母語・日本語に拠る名詩・名作の音読・朗読・暗唱・群読は、このように人間形成、日本人育成に最高の教育法であると確信しています。


 一 音読朗読を重視した新学習指導要領


 学習指導要領の〔第1節国語科の目標〕に、1教科の目標は「国語を適切に表現し正確に理解する能力を養成し、伝え合う力を高めるとともに、思考力や想像力及び言語感覚を養い、国語に対する関心を深め国語を尊重する態度を育てる。」と提示されています。従来の目標にも「言語感覚」は示されていました。しかし、思考力や想像力については実践研究が多いのですが、「言語感覚」の効果的な指導の成果は極めて少ないようです。

 言語感覚は、話すこと・聞くこと・書くこと・読むことの具体的な言語活動の過程で、相手・目的や意図などの多様な場面や状況に応じて、「正誤・適否・美醜・主題・行動感覚」を駆使して言葉を直感的、条件反射的に精選構成して言語活動を豊かにするものです。学習指導要領の趣旨を徹底させるために音読・朗読・暗唱・群読などの活動を通して言語感覚の指導を充実させることが大切です。

 学習指導要領の〔第2節国語科の内容〕には、これまでの「A話すこと・聞くこと」、「B書くこと」及び「C読むこと」という三領域構成を維持するとともに、伝統的な言語文化に親しむ態度を育てたり、国語の特質についての理解を深めたり、豊かな言語感覚を養ったりすることなどを重視して、〔伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項〕を新設しています。伝統的な言語文化を重視したことは学習指導要領の特筆すべき長所であると思います。〔伝統的な言語文化に関する事項と国語の特質に関する事項〕は、我が国の歴史の中で創造され、継承されてきた伝統的な言語文化に親しみ、継承・発展させる態度を育てることや、国語の果たす役割や特質についてまとまった知識を身につけ、言語感覚を養い、実際の言語活動において有機的・総合的に作用するような技能や能力を育成することが重視されます。音読・朗読・暗唱・群読の言語活動は伝統的な言語文化の理解や表現にも、国語の特質に関する事項の知識や技能習得にも多大の効果が期待されます。

 学習指導要領の〔第2節国語科の内容〕2各領域の内容(3)「C読むこと」には「読むことの指導事項」として、○音読に関する指導事項 ○効果的な読み方に関する指導事項 ○説明的な文章の解釈に関する指導事項 ○文学的な文章の解釈に関する事項 ○自分の考えの形成及び交流に関する事項 ○目的に応じた読書に関する指導事項の六事項があります。この指導事項は、自ら学び、課題を解釈していく能力の育成を重視しているとして、読むことにおいては、(1)音読(2)解釈(3)思考力育成(4)人間形成(5)情報交流(6)発展読書――の六学習過程で構成しています。つまり、読むことの指導過程は、学習の初段階から、音読に始まり音読・朗読・暗唱活動で一貫していると考えてよいと思います。

 学習指導要領では、「音読に関する事項」として、低学年では「語のまとまりや言葉の響きなどに気をつけて音読すること」中学年では「内容の中心や場面の様子がよく分かるように音読すること」高学年では「自分の思いや考えが伝わるように音読や朗読をすること」を示しています。低学年や中学年では徹底して音読を、指導するとともに朗読や暗唱も積極的に指導することも大切です。低学年でも朗読ができますし、暗唱力は一年生から指導して多くの成果を収めている事例があります。言語形成は幼児期始まります。子供の言語力の可能性を信じ伸ばすことも日々実践に取り組んでいる教師の喜びにつながるものと考えております。


 二 教育立国と国語教育立国と音読教育の原点


 教育基本法が昭和二十二年の制定から約六十年を経て改正されました。これを受けて平成二十年七月に教育振興基本計画が発表されました。この基本計画には、第1章に(1)〔我が国の教育をめぐる現状と今後の課題〕として、「我が国の教育は明治以来、国民の高い熱意と関係者の努力に支えられながら、国民の知的水準を高め、我が国や社会の発展の基盤として大きな役割を果たしてきた。特に、初等中等教育については、教育の機会均等を実現しながら高い教育水準を確保する稀有な成功例として、国際社会にも高い評価を得てきている。地域の強い絆の下で、地域ぐるみの教育が行われている例も多い。」と記述されています。また、「都市化・少子化の進展や経済的な豊かさの実現など社会が成熟する中で、家庭や地域の教育力の問題や、個人が明確な目的意識を持ったり、何かに意欲的に取り組んだりすることが以前よりも難しくなりつつあることが指摘されるようになっている。こうした状況の中で、近年、教育をめぐって、子どもの学ぶ意欲や学力・体力の低下、問題行動など多くの面で課題が指摘されている。」

 このような山積する課題解決のために教育振興基本計画では、教育のあるべき姿を次のように明示しております。

 (2)〔教育の使命〕「教育は人格の完成を目指し、個性を尊重しつつ個人の能力を伸長し、自立した人間を育て、幸福な生涯を実現する上で不可欠のものである。同時に、教育は、国家や社会の形成者たる国民を育成するという使命を担うものであり、民主主義社会の存立基盤でもある。さらに、人類の歴史の中で継承されてきた文化・文明は、教育の営みを通じて次代に伝えられ、より豊かなものへと発展していく。こうした教育の使命は、今後いかに時代が変わろうとも普遍的なものである。」改正前の教育基本法の教育目標には「教育は人格の完成を目指し平和的・国家社会の形成者として…」と冒頭にうたわれていましたが、今回の教育の使命には、個性尊重や能力の伸長を優先しています。

 (3)〔「教育立国」の実現に」向けて〕の項には、新しい教育の理念を後述のように明記しています。このことについては、常時関心を抱いていたことであり、「国語教育立国論」を提唱して久しい自説の根源である「教育立国」が明記されたことは感無量です。我が国の国力を高め国際社会に協調していくには、教育の力で国の進展を図ることが喫緊課題です。「教育立国」が前提条件であることは当然の理です。「国語教育立国」の実現は、「教育立国」の理念と構想が確立される必要があるわけです。教育基本法第2条に示された教育目標を次に記述します。

 1、幅広い知識と教養を身に付け、真理を求める態度を養い、豊かな情操と道徳心を培うとともに、健やかな身体を養うこと。2、個人の価値を尊重して、その能力を伸ばし、創造性を培い、自主及び自立の精神を養うとともに、職業及び生活との関連を重視し、勤労を重んずる態度を養うこと。3、正義と責任、男女の平等、自他の敬愛と協力を重んずるとともに、公共の精神に基づき、主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与すること。4、生命を尊び、自然を大切にし、環境の保全に寄与する態度を養うこと。5、伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに他国を尊重し、他国を尊重し国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。――で重要なキーワードです。


 以上五項目の教育目標を教育基本法の理念と人間像の観点から換言すると次の三つに集約されるとしています。


 ◎ 知・徳・体の調和がとれ、生涯にわたって自己実現を目指す自立した人間の育成

 ◎ 公共の精神を尊び、国家・社会の形成に主体的に参画する国民の育成

 ◎ 我が国の伝統と文化を基盤として国際社会に生きる日本人の育成


 情報の氾濫や金銭至上主義の世相の影響で子供の教育環境は著しく悪化しています。倫理観・価値観も揺れ、道徳心や規範意識も低下しつつあります。現下の教育をめぐる課題と社会の変化の動向を踏まえるとき、国作りと人作りこそ個人の生涯にわたる幸福の実現と、我が国の発展と社会の進展の礎は教育であると確信します。国際社会に協力協調し奉仕貢献し得る国力を増すのは教育です。その「教育立国」を支える「国語教育立国」は国語科教育を充実させることが基底条件です。

 国語科教育で最も重視しなければならないことの一つは音読教育です。特に日本の伝統文化の継承発展や言語能力育成を基盤にした教育の充実発展には欠かせないものです。まえにも述べたように音読教育五十余年の実践を通して音読による教育効果がいかに重要な役割を担っているかを実感しております。


 三 言語行動を重視した行動学習法と効果的な音読指導


 小学校学習指導要領解説「国語編」第一章総説〔1改訂の経緯〕に次のように提示されています。

 〔二十一世紀は、新しい知識・情報・技術が政治・経済・文化をはじめ社会のあらゆる領域での活動の基盤として飛躍的に重要性を増大する、いわゆる「知識基盤社会」の時代であると言われている。このような知識基盤社会化やグローバル化は、アイディアなど知識そのものや人材をめぐる国際競争を加速させる一方で、異なる文化や文明との共存や国際協力の必要性を増大させている。このような状況において、確かな学力、豊かな心、健やかな体の調和を重視する「生きる力」をはぐくむことがますます重要になってくる。他方、OECD(経済協力開発機構)のPISA調査などの各種の調査からは我が国の児童生徒については、例えば、1、思考力・判断力・表現力等を問う読解力や記述式問題、知識・技能を活用する問題に課題、2、読解力で成績分布の分散が拡大しており、その背景には家庭での学習時間などの学習意欲、学習習慣・生活習慣に問題に課題、3、自分への自信の欠如や自らの将来への不安、体力低下といった課題…が見られる。〕この提示で最も懸念されるのは、知識基盤社会化やグローバル化に必要な情報活用力の駆使・運用によって、人間関係力が獲得されるような指導事項が体系的に示されていないことです。このことは、新世紀を拓く教育における「生きる力」の基盤である「生きて働く活用力・言語行動力」と深く関連するものであり、この追究解決によって真の学力とは何かが明確になるはずです。

 また、PISA型ショックで改訂されたともいわれている学習指導要領においては、「言語活動」を重視していますが、各活動を支持している基礎的技能との関係が不明確であり、技能能力の構造化・組織化がなされてません。「言語行動観に立つ国語科教育」の理念は「いきいきと言語活動を展開する過程で確実に基礎・基本・統合発信力」が習得される普遍的な教育方法であります。例えば、説明・報告・対話・記録・紹介・推薦・感想・意見・手紙・挨拶…にはこれらの言語活動を支持する要点・中心・段落・細部等々加えて、接続語や指示語・文字力・語句力等々…の支持スキルが段階的にシステム化されていないはずです。つまり、活動あって定着すべき基礎・基本・統合発信力が組織化されていないということになります。


 「言語行動観に立つ国語科教育」に基づく「行動学習法」は、言語活動+技能・能力=活用型言語行動――という「行動学習方程式」が確立されています。加えて、ホップ⇔ステップ⇔ジャンプ〜あるいは、レベル(1)⇔レベル(2)⇔レベル(3)の易から難へのステップを段階的に踏んで学習法を身につけていきます。しかも、このプロセスでは学習者がそれぞれの過程で定着したスキル、あるいは学習法や理解力・表現力を次の高度な学習過程に波及・活用しているのです。向上的自己変革過程で活用型国語力を完全習得する学習法です。

 「行動学習法」は、進展のない堂々めぐりの学習で子供たちが意欲や関心を喪失したり、学習嫌いになったりしない自己実現過程であり向上変革の過程です。行動学習法には、サイドライン法・囲み法・抜粋法・要約法・イメージ化法・動作化法・絵画法・吹き出し法・課題作成法・円グラフ法・チェック法・フラッシュカード法・会話挿入法・脚色法・劇化法・視写法・聴写法・音読法・暗唱法・比較法・分類法・類推法・関係把握法・短作文法・絵すじ法・挿絵法・イラスト法・入れ替え法・交流法・視点転換法紙芝居法・詳述法・簡潔法・円形会話法…などがあります。全教科で「言語活動」が重視されています。「言語活動」と「行動学習法」と連動させて新言語行動学習法」を発見開拓することも新しい授業研究課題です。

 この「行動学習法」の理論に拠るステップワーク学習法は「国語力をつけるワークの開発」シリーズとして、「要約力を磨く説明文の指導」「段落技能を磨く説明文の指導」「要点力を磨く説明文の指導」「要旨把握力を磨く説明文の指導」「中心把握力を磨く説明文の指導」「思考力を養う「順序力」の指導」「言語感覚を育てる文学文の指導」「場面把握力を磨く文学文の指導」「主題把握力を磨く文学文の指導」「心情を読み取る文学文の指導」「行間を読む力をつける物語文の指導」「想像的な読む力を育てる文学文の指導」…等々全十八巻刊行しています。


 この「国語力をつけるワークの開発」の続刊として、田中桂子先生が「童謡・唱歌で豊かな感性を育てる」を刊行します。教育基本法の日本人形成や伝統文化の継承発展の理念を的確に理解し具体化しています。また、学習指導要領の言語文化に慣れ親しむ指導事項を「ステップワーク」で構成し、学習者がいきいきと音読・朗読・暗唱活動を展開する過程で確実に言語感覚が定着し、活用型国語力が習得されるようにアイディアを駆使し、インパクト溢れる学習法が満載されています。

 先生は「基礎・基本・統合発信力ステップワーク」「伝え合う力を育てるステップワーク」など「行動学習法」についても実践研究を深め出版しています。また、「読むことの習熟度別指導」や「言語で人間関係力を育てる授業研究」の研究成果についての書籍も刊行しています。全国小学校国語教育研究会や全国国語科教育研究会の全国大会では、指導助言・基調提案、あるいはモデル授業をして実践と理論を統一した研究を深化拡充しています。

 加えて、全国国語科教育研究所発行の「国語力・授業力・教育力〜心の教育から行動の教育〜」の研究書の企画編集をしました。○美しい日本語で優れた日本人の育成 ○国語科教育の原点・言語行動観の確立 ○言語行動観に立つ国語科教育 ○豊かに表現し行動する音読・朗読・暗唱、○心と心を結ぶ文通教育・言語、と感動の章立てと充実した内容構成と全国大会の出席者に頒布し好評でした。先生はこのような貴重な体験を重ねています。

 「子どもを愛し研究に徹する」実践者であり「愛情の翼で抱け あの子もこの子も」の言葉そのままの心優しく教育愛と固い信念で教師道を地道に歩み、誠実に充実した人生を刻んでおります。今回の出版を契機に国語科教育の原点追究と重要課題の解決に挑戦していくことを期待しております。


 明治図書の教育図書企画室代表の江部満様には、全国の実践研究者に対して研究図書出版の機会を設定していただいております。そのお陰様で多くの研究者・指導者が教育者としての生き甲斐を発見し国語教育界で活躍しております。ほんとうに有り難いことです。この「国語力をつけるワークの開発」シリーズの企画発刊の機会を頂戴し心から感謝しております。厚くお礼を申し上げます。

 教育基本法の改正や学習指導要領の改訂期に「国語科教育の原点追究と改革課題」に取り組み、子供の学力を向上するために授業力を高める新視点に立って実践理論を確立する時代の到来であると考えております。本書が新世紀を拓く国語科教育における解決課題である「活用型国語学力」獲得の実践研究を強力に推進できる契機となるよう祈念しております。

著者紹介

瀬川 榮志(せがわ えいし)著書を検索»

中京女子大学名誉教授,全国小学校国語教育研究会名誉顧問,東京創造国語研究会名誉会長,全国創造国語研究会名誉会長,全国国語科教育研究所長,21世紀の国語教育を創る会代表,全日本言語教育学会名誉会長,全日本国語教育立国推進本部顧問,全国小学校国語研究所名誉所長。

東洋大学国文学科卒業。鹿児島県・埼玉県・東京都の公立学校教諭を経て,青梅市教育委員会指導主事〜東京都教育委員会指導主事として12年。墨田区〜中野区の校長として10年勤務。その間,文部省教育課程教科等特別委員・教育課程調査研究協力者並びに副委員長,学習指導要領並びに指導書作成委員,文化庁学年漢字配当調査研究委員,NHK学校放送教育番組企画委員等を歴任。公立学校定年退職後中京女子大学教授として17年間勤務。

田中 桂子(たなか けいこ)著書を検索»

東京に生まれる。明星大学教育学部卒業後,山形県公立学校教諭として現在に至る。

全国国語科教育研究大会では,毎年授業提案を行っている。国語科を通して子供たちに自信を育てたいという願いのもと「カウンセリングを取り入れた国語科教育」を実践している。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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