- はじめに
- 第1章 「問い」をもつ前の動機づけをどうするか
- 1 教師と子どもには、「問い」に対するズレがある
- 2 動機づけにはどんな種類があるか
- 3 領域ごとの動機づけにはどんな違いがあるか
- 4 やる気を引き出す動機づけの方法
- 第2章 「問い」をどう生み出すか
- 1 動機づけと「問い」の隔たり
- 2 「問い」が生まれるメカニズム
- 3 「問い」を生み出すズレの種類
- 4 ズレを起こすタイミング
- 5 資質・能力の育成につながる「問い」を生み出す
- 第3章 「問い」にはどんな種類があるか
- 1 「問い」の目的と種類
- 2 物語の読み取りに適した「問い」
- 3 説明文の読み取りに適した「問い」
- 4 「話すこと・聞くこと」「書くこと」領域の「問い」
- 第4章 物語の授業で「問い」をどうつくるか
- 1 問うことと読むことをつなぐには
- 2 物語の展開を思考ツールで表す@(でこぼこチャート)
- 3 物語の展開を思考ツールで表すA(でこぼこチャート)
- 4 思考ツールの活用で、HowとWhyの「問い」をもつ(でこぼこチャート)
- 5 思考ツールの活用で、本質を問う(因果チャート)
- 6 表現から「問い」をもつ
- 7 「観点シート」で「問い」をもつ
- 8 「問い」を束ねる
- 第5章 説明文の授業で「問い」をどうつくるか
- 1 読む力と問う力をつけるための1本の線
- 2 思考ツールで大きく3つに分ける(区切れ目チャート)
- 3 思考ツールで本論を読み取る(区切れ目チャート)
- 4 思考ツールで表現に着目する(区切れ目チャート)
- 5 論理展開を思考ツールで図化する(筋道チャート)
- 6 読みを出し合い、「問い」を生む
- 7 「観点シート」で「問い」をもつ
- 第6章 「問い」を解決する力をどうつけるか
- 1 「問い」をもてば、課題解決力は身につくのか
- 2 「問い」を解決するための「視点×思考方略」(物語)
- 3 読み取りの質を高め、「視点×思考方略」を獲得する授業の基本
- 4 読み取りの質を高め、「視点×思考方略」を獲得する授業の実際(物語)
- 5 読み取りの質を高め、「視点×思考方略」を獲得する授業の実際(説明文)
- 6 活動の質を高め、「視点×思考方略」を獲得する単元の実際(「話すこと・聞くこと」「書くこと」)
- 7 見通しのもたせ方のバリエーション
- 8 単元・年間を通して、問う・解決する力を伸ばす
- 第7章 どんな「問い」が考えの形成・共有を充実させるか
- 1 考えの形成を促す「問い」(物語)
- 2 考えの形成を促す「問い」(説明文)
- 3 共有を充実させる「問い」(「話すこと」「書くこと」)
- 第8章 どんな発問が「問い」を生むか
- 1 「実はわかっていない」「ズレている」を自覚させる発問から「問い」を生む
- 2 領域をつなぐ「問い」と解決方法をもつ
- 3 教科をつなぐ「問い」と解決方法をもつ
はじめに
授業において、子どもが「問い」をもつことが大切にされています。
今や、AIに尋ねると、多くのことの「答え」が瞬時に出てきます。つまり、知識量は重要ではなく、問いの質の高さが、質の高い答えにつながるということです。
また今の時代は、課題に対する答えは1つではない、ということを実感する事象が多く起こっています。災害・紛争、政策に対して、解決の仕方や姿勢は多様です。その中で、自分にとって最も適した答えを導くには、事象に対し、多角的・多面的に問いを立てる力が必要になります。
そして、常に先生が問題を出し、子どもが答えるという繰り返しでは、子どもの意識・態度は受け身になってしまいますし、そんな学習は楽しくありません。自分で「なぜだろう」といった問いを立てた方が課題が自分事になり、追究・探究はワクワクします。
このような現状を受け、子どもが問いをもつ授業の重要性が増しています。
しかし、国語の授業の実態はどうでしょうか。物語を一読した後、初発の感想を書く際、「わからないことを書きましょう」と指示すると、いくつも書き出す子がいる一方、何も書けない子はいないでしょうか。その前に、そもそもその子は物語を読むことへの興味をもっているでしょうか。つまり、問いを立てるためには、対象への初発の動機づけが必要であり、「問いを導く知識」が必要だということです。そこで本書では、動機づけの種類を示すとともに、各領域の特性に応じた問いを導く知識を示しました。
問いを立てるだけでは、複雑なこの世の中を渡っていく力はつきません。肝心なことは、立てた問いを解決していく中で、次に同様の課題に直面したときにも解決する力をつけることです。そこで本書では、問いを解決する中で、課題解決力をつけるための手立てについても領域ごとに示しました。本書を手にした先生の教室の一人ひとりの子どもが、自ら問いを立てて課題を解決し、そして、次の課題にも果敢に挑んでいけるような姿になることを願っています。
最後になりましたが、明治図書出版の矢口郁雄氏には、本書の企画から編集まで大変お世話になりました。心より感謝申し上げます。
2026年5月 /小林 康宏
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明治図書

















