- まえがき
- 1章 絶対評価時代の国語科授業の改革
- §1 絶対評価時代とは
- §2 国語科授業改革の視点とは
- 2章 国語科指導と評価一体化の授業の方向
- §1 指導目標の明確化をどう図るか
- §2 目標に準拠した評価規準と基準をどう設定するか
- §3 目標や評価規準に適した評価方法をどう開発するか
- §4 指導計画と評価計画をどう作成するか
- §5 評価の実際と生徒への援助をどうするか
- §6 評価資料の収集と活用をどう図るか
- 3章 国語科指導と評価一体化の援助の方法
- §1 個別指導で対応する援助の方法
- §2 少人数学習で対応する援助の方法
- §3 習熟度別学習で対応する援助の方法
- §4 補充学習で対応する援助の方法
- §5 発展的学習で対応する援助の方法
- §6 通知表で対応する援助の方法
- 4章 国語科指導と評価一体化の授業展開
- ◆§1◆「話すこと・聞くこと」の指導と評価一体化の授業展開
- 1 スピーチ「自己紹介スピーチ」(第1学年)
- 2 ディベート「S中学には制服が必要である」(第2学年)
- 3 パネルディスカッション「国際協力〜ユニセフにどう協力すべきか」(第3学年)
- ◆§2◆「書くこと」の指導と評価一体化の授業展開
- 1 手紙文「走れメロス」(第1学年)
- 2 意見文「意見から意見を」(第2学年)
- 3 報告文「言葉とわたしたち」(第3学年)
- ◆§3◆「読むこと」の指導と評価一体化の授業展開
- 1 詩歌「たくさんの詩に触れよう,読もう,そして創ろう」
- 2 物語「心が揺さぶられる読書を体験したい」(第1学年)
- 3 説明「クジラの飲み水」(第1学年)
- 4 古典「竹取物語」(第1学年)
- 5 随筆「心のバリアフリー」(第2学年)
- 6 小説「走れメロス」(第2学年)
- 7 説明「ガイアの知性」(第2学年)
- 8 古典「平家物語」(第2学年)
- 9 随筆「詩が生まれるとき」(第3学年)
- 10 小説「故郷」(第3学年)
- 11 論説「マスメディアを通した現実世界」(第3学年)
- 12 古典「おくのほそ道」(第3学年)
まえがき
新学習指導要領と指導要録による教育実践が4年目を迎える。中学校国語科においては,完全学校週5日制の下,必修時間数が週4・3・3と削減され,精選された学習が要求されてきた。特に,絶対評価時代を迎え,生徒一人ひとりに,確かな国語学力を身につける指導力が現場教師に期待されている。本書を刊行するに当たって,執筆者各位に,編者から次のような実践課題を提示した。一部引用する。
今や,教育現場は絶対評価時代に突入しました。指導目標の明確化,その目標に準拠した評価規準や基準の設定法,多様な評価方法の開発,観点別分析的評価をふまえた総括的総合的評価(評定)等々です。そして,それらは「指導と評価一体化」を図った授業展開の方法と表裏一体の実践的課題でもあります。
このような状況下,本書では,学習指導過程に即した「指導と評価一体化」を図った具体的な授業展開のモデルを提示し,中学校国語科の教育現場の要求に応えることを意図して刊行するものです。
執筆者選出に当たっては,評価に関する実践課題に意欲的・積極的に取り組んでいる現場教師や指導的立場にある方々にお願いした。新課題に快く挑戦していただいた執筆者各位に,この場を借りて厚くお礼を申し上げたい。
なお,「4章 国語科指導と評価一体化の授業展開」の執筆に当たっては,編者から次のようにお願いした。一部引用する。
(1) 単元の目標 (生徒に身につけたい基礎・基本の言語能力や態度を明記する。)
@(関心・意欲・態度)に関する目標を書く。ただし,一項目とする。また,文末後に,(1−(1))のように,関連する学習指導要領の目標や内容(指導事項)や配慮事項などの番号や記号を明示する。
A(各領域の言語能力)に関する目標を書く。ただし,最大三項目までとする。また,文末後に,(2−A−ア・イ)のように,上記@と同じように明示する。
B(言語知識・理解・技能)に関する目標を書く。ただし,一項目とする。また,文末後に(言−(1)−ア)のように,上記@Aと同じように明示する。
(2) 単元の評価規準(「B」の実現状況と判断できる目安を明記する。)
@・A・B
上記「(1)単元の目標」に準拠して「B」(おおむね満足)を文言化する。
ただし,上記「@とB」は一項目,「A」は最大三項目までとする。また,文末後に,((1)−@)のように,上記「(1)単元の目標」の「@AB」との関連を明示する。
(3) 単元の学習指導計画(全○時間)
(以下に示す形式を参考にして,全時間分の学習指導計画を「表組み」で示す。)
(表省略)
(4) 「指導と評価一体化」の実際
上記「(3)単元の学習指導計画」の中から「一時間(50分)」を取り出して詳述する。その際,「評価規準」に照らしてどのような「評価方法」を実施したか(たとえば,生徒にどのような助言や支援をしたか,どんなワークシートや評価表を活用したかなど)を,より具体的に記述する。また,「A」や「C」と判断した生徒の具体的な様相の例を挙げ,それに対してどのような手だてを実施したかを分かり易く書く。
また,「発言メモ」「観察メモ」「ポートフォリオ」「面接」「自己(相互)評価表」などの補助簿や記録カードなどの実例(実物や写真など)も示す。読者への説得力を増やすために具体的事実で示す。この(4)の記述に,約3ページを当てる。ここが本書のポイント。
(5) 授業の評価と課題
単元全体の学習を終えて,次のような観点から授業を振り返り,授業の評価と今後の授業改善への課題を明記する。この(5)の記述は,約0.5ページを当てる。
○ 単元の目標や評価規準の設定は適切であったか。
○ 学習活動(言語活動)にふさわしい評価方法であったか。
○ 「指導と評価一体化」を図った有効な授業であったか。
↑生徒の反省や評価などを含めて書いてもよい。
○ 上記の反省や評価をふまえ,今後,授業をどのように改善していくか。
上記内容を参考にして実践報告をしていただいた。各原稿には,編者が目を通して一部加筆修正したが,原則としては執筆者各位の責任と判断とを重視した。なお,学習教材について,「竹取物語」「走れメロス」「平家物語」「故郷」「おくのほそ道」の5編は,編者が指定した。中学校国語教科書5社に共通して掲載されているからである。
また,執筆者には,次の単行本や雑誌等に必ず目を通して原稿を書いてくださいと編者からお願いをした。先書との重複を避けるとともに,編者の思いや意図などを理解していただき,少しでも中学校国語科の実践研究のお役に立ちたいと願ったからである。
○ 花田修一編『中学校国語科新絶対評価問題』(2002年9月 明治図書)
○ 花田修一編『中学校国語科絶対評価の方法と実際』(2003年2月 明治図書)
○ 花田修一著『一時間一目標の国語科授業を創る―指導と評価の一体化をめざして―』
(2003年5月 明治図書)
第1章と第2章の§1.§2.§3は,編者が担当した。本書の理念とこれからの授業の方向を提案するためである。締め切りの二か月前に書き上げて,「まえがき」と第1章を各執筆者に送付した。上記の資料とともに,参考にしてもらうためである。先書の場合もそのようにして一冊にまとめていった。この方法は,編者としての責任である,と考えるからである。
第2章と第3章とは,県教育センターの指導主事および現職の校長に,広い視野の立場から提案をしていただいた。第4章は,実践現場で汗を流している国語教師に,地域の特性や生徒の実態に応じて具体的な授業展開を報告していただいた。
本書を手にされた読者のあなたとともに,「指導と評価一体化」を図る国語科授業をさらに「共創」できるならば,執筆者各位にとっても,編者にとっても幸せなことである。
先書2冊同様,今回も明治図書の安藤征宏氏にお世話になった。また,庄司俊彦氏にも丁寧な校正をしていただいた。厚くお礼を申し上げます。
2005年3月 春風さわやかな朝に 編者 /花田 修一
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明治図書
















