- はじめに
- 本書のコンセプト及び読み方
- 1 授業編
- 子どもたちに指示が通らない
- 子どもの発言が少ない
- 教師ばかりが一方的にしゃべっている
- ざわざわしていて子どもが話に集中しない
- 授業中,叱ってばかりになってしまう
- 板書をうまくノートに写せない
- 自分の考えを書くことができない子には
- 一部の子どもばかりに発言が偏ってしまう
- 子どもが学習課題に取り組んでいる間,手持ち無沙汰になる
- 課題が終わって退屈している子がいる
- 課題が終わらない子に合わせていると,授業が進まない
- 授業を始めようとしたら,子どもがケンカしている
- 授業についていけない子への支援は
- テストの点数が全国平均を下回る
- そもそも教材研究は何をすればいいのか
- 2 学級経営編
- 「学級経営」って,具体的に何を指すの?
- 4月の新年度に向けての具体的な準備とは
- 「学級開き」では何をすればいいの?
- 子どもたちになめられないようにするためには
- 授業に遅れてくるなど,時間を守らない子には
- 言葉遣いが乱暴な子には
- 当番活動をサボる子には
- 給食のおかわりでケンカになる
- 給食の食器の片づけがぐちゃぐちゃ
- 男女の仲がイマイチよくない
- もの隠しが起きた
- 意地悪な子には
- 何度注意してもすぐに手を出してしまう子には
- 3 子どもとの関わり編
- 子どもとどのような距離感で接したらよいか分からない
- 子ども同士のトラブル
- 自分から話さない子には
- どうしても整理整頓ができない子には
- 宿題をやってこない子には
- やんちゃ君に振り回されてしまう
- 何をするにしても「〜していいですか?」と聞いてくる子には
- 自分の非を認められない子には
- こだわりの強い子には
- すぐ言いつけにくる子には
- 子どもから様々な要求が出て対応しきれない
- 保護者と離れられず,教室に行けない子には
- 4 保護者対応編
- 保護者会で何を話したらよいのか分からない
- 個人面談で何を話したらよいのか分からない
- 子どものトラブルの件で保護者に電話をしないといけない
- 保護者から頻繁に連絡が来る
- 保護者から深刻な相談を受けた
- 保護者と信頼関係を築けているか心配
- 5 同僚との関わり編
- 管理職や先輩教員からの信頼を得るためには
- 学年の先生方との関係がなかなかうまくいかない
- 先輩によってアドバイスが異なる
- やってみたい実践が止められてしまう
- 6 仕事術編
- テストの丸付けに時間がかかる
- 所見を書くのにとても時間がかかる
- すべての授業に力を入れて取り組みたいが中途半端になってしまう
- 電話にどう出たらいいか分からない
- 早く帰りたいが,帰るタイミングが分からない
- どの仕事から手をつけたらいいのか分からない
- 忙しくてやるべき仕事を忘れてしまう
- 仕事への集中が続かない
- どんな教育書を読んだらいいのか分からない
- 自分が教師として成長できているのか不安だ
- おわりに
はじめに
―若手教師のつまずきには共通項がある!?―
私が主宰するサークル活動も約5年目に入りました。
「サークル活動」と言ってもそんなに大それたものではなく,同世代の仲間で定期的に集まって実践を持ち寄り,ああでもないこうでもないと皆でワイワイと教育について語り合っているような感じです。
そこでは,授業実践のみならず日頃の悩みなども語り合います。
その中で私は,あることに気づいたのです。それは,
若手教師がつまずくことはすべて同じではないが,
かなり似通っている
ということです。
例えば,本書38ページに挙げている「授業を始めようとしたら,子どもがケンカしている」という局面。
若手教師であれば誰しもが一度は経験することです。
そして,実はそこでの対応がまずいとクラス全体に影響を及ぼしかねない,重要な局面でもあります。(詳しくは本書の該当ページをご覧ください。)
このような若手教師にありがちな悩みに対しては,「少し先輩」である我々こそ,同じような悩みを抱えた記憶が新鮮であり,なおかつ今であれば適切なアドバイスができるのではないかと思います。
そこで本書では,新卒〜3年目頃までに多くの教師が経験するであろう「あるある」な悩みと,その解決策をたくさん取り上げました。項目を出すところから解決策を挙げていくところまで,すべてサークルメンバーで綿密に議論を重ねました。
その結果,取り上げた悩みは多くの若手教師に共感してもらえるだろうものが揃いました。また,悩みに対する解決策は,議論に議論を重ねていくと「このようなときは○○する」という,いわゆる「教育技術」だけでなく,「解決に向けた考え方」や「教師の姿勢」などについても述べています。こういった「考え方」や「姿勢」こそ,若手教師が成長していくうえで最も重要なことです。
本書に掲載した内容は,どの悩み及び解決策も,サークルメンバーが実際に経験し,そして解決してきた事例ばかりです。本書が,日頃悩みがちな若手教師の皆さんの心強い拠り所になれれば,うれしい限りです。
編著者 教育サークルKYOSO’s代表 /土居 正博
1年経験した先生方にすすめました。
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