岩下修の国語授業 「深い学び」を生み出す物語読解の授業システム
発問・指示・課題の作り方

岩下修の国語授業 「深い学び」を生み出す物語読解の授業システム発問・指示・課題の作り方

新刊

「深い学び」を成立させる授業の具体がここに!

本書で紹介する「物語読解授業システム」は、学習指導要領が示した学習過程を具体的に実施する方法の一つである。定番教材「ふきのとう」「スイミー」「お手紙」の「全発問・全指示」を示し、その組み立て方による課題の作り方をまとめることで、活用法を明らかにした。


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ISBN:
978-4-18-298915-5
ジャンル:
国語
刊行:
対象:
小学校
仕様:
A5判 152頁
状態:
在庫あり
出荷:
2020年8月5日
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目次

もくじの詳細表示

はじめに
一章 深い学びを成立させる物語授業の発問・指示の組み立て方
1 発問とは・指示とは
2 発問―何を問うか・10の視点―
3 指示―問いの解決に向けて何をさせるのか―
4 読解を深化させる指示10分類
5 発問方法を意識化する
6 問い方・五つの型
(1) 直接問う〔ダイレクト型発問〕
(2) 比べさせて問う〔対比型発問〕
(3) 選択肢を提示して問う(選択型発問)
(4) 不思議ですねと問う〔不思議型発問〕
(5) ゆさぶって問う〔ゆさぶり型発問〕
二章 深い学びを成立させる物語読解授業システム
1 物語読解授業の学習過程
2 読解授業システムの活用法
3 第Tの読解「音読読解」の方法
4 第Uの読解「場面読解」の方法
5 第Vの読解「全体読解」の方法
(1) 主人公の心情・行動の変化の要約(ビフォー・アフター一文まとめ)
(2) 主人公の心情転換点の特定(主人公の心が一番変化した段落の検討)
(3) 主題(作品の読者へのメッセージ)の特定
(4) ネーミングで人物像を明らかにする
(5) 対比・類比で作品理解
(6) 作中人物同士の手紙筆記
(7) 特設テーマ(作品理解を深化させる独自課題)
6 第Wの読解「発展読解」の方法
(1) 意見文1…好きな場面を説明的に書く
(2) 意見文2…好きな場面を小論文風で書く
(3) 意見文3…教材特設テーマで書く
(4) 物語を詩にしよう…物語折り句作り
(5) 作品の感想文(主人公の行動と自分の行動の対比・類比)
(6) 他作品と対比しどちらが好きかを小論文風に筆記
三章 深い学びを成立させる物語授業の全発問・全指示&解説
1「ふきのとう」(光村図書2年)
1 「ふきのとう」をどう授業するか
2 全体指導計画(全10時間)
3 指導の実際
第Tの読解「音読読解」
第Uの読解「場面読解」
@一の場面「ささやいた竹のは」
A二の場面「ふきのとうはどこにいる」
B三の場面「ごめんねとつぶやいた雪」
C四の場面「ゆれておどりたい竹やぶ」
D五の場面「何でも知っているお日さま」
E六の場面「目をさましたはるかぜ」
F七の場面「ついにかおを出したふきのとう」
第Vの読解「全体読解」…主人公のビフォー・アフターまとめ(一文要約)
第Wの読解「発展読解」…好きな場面の筆記
2「スイミー」(光村図書2年・学校図書2年・東京書籍1年)
1 「スイミー」をどう授業するか
2 全体指導計画(全8時間)
3 指導の実際
第Tの読解「音読読解」
第Uの読解「場面読解」
@一の場面「きょうだいたちと楽しくくらしていたスイミー」
A二の場面「きょうだいたちを食べられかなしかったスイミー」
B三の場面「面白いものに出会い元気になったスイミー」
C四の場面「赤い魚たちを守る方法をうんと考えたスイミー」
D五の場面「魚たちにおしえ大きな魚をおい出したスイミー」
第Vの読解「全体読解」…主人公のビフォー・アフターまとめ(一文要約)
第Wの読解「発展読解」
@意見文1…好きな場面を説明的に書こう
A意見文2…好きな場面を小論文風に書こう
B他の作品と比べどちらが好きかを書こう
3「お手紙」(光村図書2年・東京書籍2年・学校図書2年・教育出版1年)
1 「お手紙」をどう授業するか
2 全体指導計画(全9時間)
3 指導の実際
第Tの読解「音読読解」
第Uの読解「場面読解」
@一の場面「がまくんは何がかなしいの?」
A二の場面「なぜかたつむりくんにたのんだの?」
B三の場面「がまくんとかえるくんの行動のちがいは?」
C四の場面「手紙のことをなぜ話したの?」
D五の場面「二人は何が幸せなの?」
第Vの読解「全体読解」…登場人物同士の手紙筆記
第Wの読解「発展読解」
@物語詩を作ろう
A他の作品と比べよう
おわりに

はじめに

 当初は、発問・指示を組み立てて作った課題例を全学年の主要教材についてまとめるつもりだった。指導書より詳細に、一つの教材についての全発問・全指示を紹介し、「読解の授業は何をしたらよいかわからない」という若い先生方に、即、役立つものを用意したいと思ったのである。

 ところが、「追試ではなく、発問・指示を自分の手で作ってみたい」という現場からの声を時々耳にするようになった。確かにそうである。だれでも、自分のオリジナルな部分にこだわりたくなる。

 そこで、発問・指示の機能と、発問・指示のセット化による課題の作り方をまとめてみることにした。自分が授業で使ってきた発問・指示を分類・分析してみた。何度も何度も束ね直した。その結果、次のA、B、Cが見えてきた。


 A 読解を深化させる発問内容10視点

 B 読解を深化させる問い方5パターン

 C 読解を深化させる指示10分類


 このA、B、Cを組み立てることにより、深い学びを成立させる課題は誰にでも作ることができるのだ。

 一方で、違う問題が浮上してきた。発問・指示を軸とした授業は、主に、物語の「場面の授業」である。「全発問・全指示」だけでは、私の物語読解授業の全体を示したことにはならない。私は、どの物語教材でも活用できる読解システムを作ってきた。それが「四つの読解システム」である。一つの教材のどの学習場面でも、子どもに読解が発生する読解システムである。

 今回、『小学校学習指導要領解説・国語編』で、学習過程が示された。それを見て驚いた。私の読解システムと響き合うところが実に多いのである。学習指導要領の示した学習過程を、具体化しているとも言える。

 そこで、私は、本書において、自分の読解授業の学習過程を示すことにした。「物語読解授業のシステム」として、まるごと紹介することにした。

 その結果、当初計画した全学年の主要教材についての発問・指示を組み立てた課題を紹介することができなくなってしまった。

 ただし、第一章「発問・指示の組み立て方」と第二章「物語読解授業システム」の記述で、物語読解授業のエンジン部分は、ほぼ紹介できた。このエンジンは、他の教材でも必ず活用していただけると考える。

 第三章では、とっておきの物語教材「ふきのとう」「スイミー」「お手紙」について、「四つの読解システム」を使った授業プランをまるごとまとめた。授業プランであるが記録的要素もある。何度も授業をし、使ってきた発問・指示であり、片々の技が詰まっている。全部の発問・指示について、その意図、意味付けを付した。そのまま追試していただいてもいい。もちろんアレンジして活用していただいてもよい。

 文学軽視の風潮があるようだが、私は文学の授業が大好きである。喚起した映像と共に思考することを喜び、論理的に考える子どもたちの姿に出会えるのがうれしいからである。本書の中で、そんな子どもの姿の一端をご覧いただければうれしい。子どもの書いた文章は、モデルとしてご活用いただけるとうれしい。本書が、面白い読解の授業の誕生と、「深い学び」の成立に、少しでもお役に立てばうれしい。


   /岩下 修

著者紹介

岩下 修(いわした おさむ)著書を検索»

名古屋市公立小学校教諭,立命館小学校教諭,立命館大学非常勤講師を経て,現在,名進研小学校国語顧問教諭。日本言語技術教育学会理事。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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